お金の勉強動画〜生命保険〜

学資保険とは

学資保険は、子どもの教育資金を準備するための貯蓄型の保険です

一般的には、次のような特徴があります。

学資保険の特徴
◯大学などの入学資金準備のために使われる
◯親が死亡した場合、それ以降の保険料の支払いが不要
◯こどもがケガをした場合のための医療保障がついている

 

とらたぬ
学資保険に入るのは、主に教育資金を貯めるためですね!

 

しかし、私は学資保険の利用には後ろ向きです!

それはなぜか?

 

学資保険をおすすめできない最大の理由:中途半端

学資保険は「中途半端な商品」だからです。

 

The・中途半端。

 

King of 中途半端。

君の名はーーーー中途半端。

 

どこが中途半端かと言うと、この2点です。

学資保険のここが中途半端!
◯元本が安全じゃない → 預金でいいじゃん
◯利回りがとても低い → 自分で運用すればいいじゃん

 

順番に説明していきますね。

 

と、その前に。

「じゃあ学資保険に入らないでどうすればいいんだ!結論!結論!」

という方のために、先に結論を書いておきます。

この記事で伝えたいこと
◯学資保険のことはいったん忘れましょう
◯収入を増やす方法を考えましょう
〇支出を減らす方法を考えましょう
◯教育資金を貯金しつつ、同時並行で資産運用も頑張りましょう!

 

一言で言うと、「お金についてちゃんと勉強しましょう」ということです(※方法については最後に書いてあります。)

そんなの嫌だメンドクサイ!という方は学資保険に入ってください。何もしないうちに時が流れ、気がついたら子どもの教育費がなかったとなるよりはマシですからね。

とらたぬ
では本題に入りましょう!学資保険は①リスクがあるし、②利回りは低いです!

 

 

学資保険は安全じゃないってホント?

そもそも、保険は突然の事故・病気などの「万が一」にそなえるものです。しかし、教育費は「確実に」発生する費用です。

教育資金のように、将来確実に使う資金を貯める時には、何にも優先して元本の安全性が大切です。

それにもかかわらず、学資保険は「貯蓄と保険」をセットにしてしまったがために、余計なリスクが発生してしまっているのです。きゃ~こわい!

とらたぬ
学資保険にどんなこわいリスクがあるのか、確認しておきましょう!

 

①保険会社の倒産リスク

保険会社は、倒産する可能性があります。実際、過去8社もの保険会社が倒産しています。(1997年~2008年)

学資保険では、長い期間(子どもが生まれてから18歳になるまで)保険会社とお付き合いすることが多いですよね。

景気は常に変動しています。「18年後、この保険会社の経営は大丈夫か?」を予測するのは、かなり難しいと思います。

 

おかだ
もしも保険会社が倒産しちゃったら…学資保険はどうなるんでしょう?

返してもらえるお金は、払い込んだ保険料より少ない可能性が高いでしょう。

預貯金として貯めておいたお金は、「1,000万円+その利息」まで預金保険制度に守られています。銀行が倒産しても、預貯金は戻ってくるのです。

でも、学資保険は違います。いくら貯蓄型と言われていても、預貯金のような保護は受けられません。

保険会社が倒産したときに戻ってくるのは、責任準備金(※)の9割。「払い込んだ保険料>戻ってくるお金」となる可能性が高いです。

※責任準備金は、保険会社が積み立てているお金のことです。積み立て金額の決め方はかなり複雑ですが、責任準備金≠満期保険金ということだけは覚えておきましょう。あなたが思っている9割よりも少ない可能性があります

おかだ
一生懸命払った保険料が戻ってこないかもなんて…!そのせいで子どもの大学入学資金が足りなかったらショックすぎる!!

 

②途中解約による元本割れのリスク

通常、保険を途中解約した場合、戻ってくるお金は払い込んだ保険料より少なくなります(公益財団法人 生命保険文化センター「生命保険に関するQ&A」参照)

 

おかだ
途中解約なんてしないから大丈夫だよ~?

万が一は突然やってきます。「絶対に途中解約が必要にならない」などと言い切ることは、だれにもできないでしょう。

実際、生命保険文化センターによる「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」によれば、民間の生命保険の解約・失効の経験率は11.2%もあります(学資保険は多くの場合、生命保険の一種に分類されます)。

おかだ
1割以上の人が解約・失効!途中解約したら損する可能性が高いのに!…これって結構リスキーかも。

 

③満期時の元本割れのリスク

「途中解約さえしなければ大丈夫!」とはいかないのが、学資保険のこわいところ。満期時にも元本割れ(払い込んだ保険料より戻ってくるお金が少ない)のリスクがあります

実際に、学資保険の元本割れをめぐって裁判になり、高等裁判所まで争っている例もあります。

おかだ
金利が下がってきたから元本割れする学資保険が増えてるってホント!?

本当です。毎日新聞の記事にも

(前略)金融緩和による金利低下で、契約者が払い込む保険料に対し、将来受け取れる保険金の割合(返戻率)が下がり、貯蓄としての魅力が薄まった。

(前略)簡保は01年には返戻率が100%未満となる「元本割れ」となった。

などといった記載があります。

保険料の支払総額は310万円、満期金は300万円マイナビニュース参照)といった学資保険も出てきているようなので、注意が必要です。

 

おかだ
払い込んだ保険料より、満期保険金の方が少ないかもなんて…普通に貯金しといた方がよくない!?

 

学資保険VS預貯金、安全性では預金の勝利!

学資保険と預貯金の安全性について、表にまとめてみました。

安全性の点では、預貯金の圧勝ですね。

安全に貯めたいのに安全じゃない。やっぱり学資保険は中途半端です。

おかだ
私は…子どもの教育資金は安全に貯めたい!だって絶対に必要なお金だから…おとなしく貯金します!!

 

学資保険の利回りは低いってホント?

次は、利回りについて見ていきましょう。

おかだ
学資保険は支払った保険料より満期保険金が大きくなるってきいた!だから、利回りの点では悪くないんじゃないの?

とらたぬ
本当にそうでしょうか?預貯金・学資保険・その他運用商品に分けて、順番に利回りをみてみましょう。

 

①預貯金の利回り:0.01%~0.3%程度

まずは預貯金の利回りから(2018年5月現在)。

  • 普通預金    0.01%~0.1%程度
  • 定期預金(5年)  0.1 %~0.3%程度

おかだ
ほら、やっぱりすごーく低い!預貯金の利子なんて、無いみたいなもんだよね。

 

では、肝心の学資保険の利回りをみてみましょう。

 

②学資保険の利回り:マイナス~0.48%程度

元本割れ(支払総額>受取総額)してしまっている商品もあるようですね。

おかだ
む…でも、一番利回りのいい学資保険Ⅲ型(ソニー生命)を使えばいいよね?6.7%も増えるってすごい!やっぱり預貯金とは違うよね。

 

ちょっと待ってください。106.7%という利回りは「18年間での」利回りですよね。この学資保険、年利で計算しなおすと0.48%になります。

おかだ
あれ…5年定期預金の利回りって0.3%のもあったよね…

とらたぬ
そうですね。やはり、学資保険は、必ずしも安全でないのに利回りが低い、中途半端なモノなのです。今は、保険外交員さえも「利回りが低いからおすすめできない」といって別の(保険会社が儲かる)保険をすすめる場合があるようです。

 

 

③その他運用商品の利回り:0.25%~6.75%程度

最後に、学資保険に加入する代わりに自分でお金を運用した場合、どのくらいの利回りが得られそうかみてみましょう。

(「JPモルガン・アセット・マネジメント 57資産の期待リターン長期予想を発表」より)

なかなか魅力的な数字が並んでいますね。

  • ソニー生命の学資保険に加入:281万円払って、300万円の受け取り。つまり19万円ゲット
  • 先進国株式を買って18年放置:たった15万円買っておけば、約40万円になる。つまり25万円ゲット

もちろん投資にはリスクがつきものです。とはいえ、このあたりの数字は知っておいて損は無い数字です。保険会社は、こうやって皆から集めたお金を高い利回りで運用してるからこそ、儲けられるのです。

おかだ
子どもが生まれたら学資保険って思いこむんじゃなくて、「自分で資産運用する」という選択肢も知って、ちゃんと考えて決めた方がいいってことだね!

 

学資保険に関するQ&A

「そうは言っても学資保険が気になる!だって…」というあなたのために、よくあるQ&Aをご用意しました♪

 

Q1.  払ったお金より多く返ってくるし、いざというときには保障もある。超おトクじゃないとしても、損はしてないよね?

A1. そうは言いきれません。学資保険にはリスクがあります。

  • 保険会社が倒産しちゃった
  • やむをえない事情で途中解約したら、元本割れしてた!

といったときには、「損した…」と悲しい思いをすることになるでしょう。

また、

  • 金利が上がった!「自分が契約した学資保険の利回り<今の預貯金の利回り」になっちゃった!

という未来もあり得ます。自分の契約した学資保険が、安全性でも利回りでも預貯金に負ける状況になったとき、「損した…」と思わずにいられるでしょうか?

おかだ
でも、どうしても、いざというときのことが気になるな…

そんな人には、掛け捨ての生命保険がおすすめです。死亡時に300万円程度受け取るために必要な保険料は、月々数百円程度で済みます。

※もちろん加入者の年齢・保険会社などによって差はあります。それでも学資保険よりマシなのは確かだと思いますから、自分の場合はいくらになるか確認してみてくださいね。

 

Q2.  「強制貯蓄」っていうメリットを考えれば、学資保険だって悪くないんじゃないかな?

A2.  「強制貯蓄」がしたい人は、給与天引きの「財形貯蓄」を使いましょう!

給与から一定額を「強制貯蓄」できる一方、預貯金の一種なので

  • 元本割れしない
  • 銀行倒産時も基本的に全額補償される
  • いつ解約してもOK

です。

 

おかだ
「強制貯蓄するためには学資保険しかない」っていうのは間違った思い込みだったんだね!

 

Q3.  学資保険は、保険会社にとっても利益が少ない商品だって聞いた。それならなんで保険会社は学資保険を売ってるの?

A3.学資保険とセットで他の保険を売れるから、です。

「子どもが生まれたら、学資保険は必要だよね!」…こんな風に思い込んでいる人は、少なくありません。つまり、学資保険には需要があるのです。

ですから、保険会社としては、学資保険をラインナップに加えておくことで

  1. 学資保険加入をきっかけに、保険外交員と対話が始めてもらう
  2. 「これを機に保険の見直しを」とすすめる
  3. 上手に誘導して、学資保険以外にもたくさん保険に加入してもらう!

という作戦が展開できるのです。

学資保険の相談に来たお客さんに「最近の学資保険は利回りが低いです。こちらの保険の方がおすすめですよ」というのは保険外交員お得意のセールストークです。

※最近は低金利の影響もあり、販売を停止・縮小される学資保険も出てきているようです。(日本経済新聞「学資保険の販売縮小、定期金利で運用難 アフラックなど」)

 

「学資保険ってどうなの問題」は語り尽くされている

「学資保険 メリット デメリット」でgoogle検索をしてみると、学資保険については、議論しつくされていることがわかります。

とらたぬ
とりあえず、ざっくり確認しておきましょう。

 

【必要派】学資保険のメリット

  1. 払い込み免除特約がある!(両親にもしものことがあったら、保険料が免除される)
  2. 貯蓄性がある!(自分で支払った保険料よりも満期金が多く受取れることが多いし、貯金よりも利回りが良い)
  3. 強制的に貯蓄できる!
  4. 保険料払ってる時は所得控除が使えて節税になる
  5. 満期保険金の受け取りの時も税金面で有利(最大で50万円の利益まで非課税)!

 

【不要派】学資保険のデメリット

  1. 保険会社は倒産するかも!(その場合、預貯金のようには守られない)
  2. 元本割れするリスクがある!
  3. インフレで教育費が値上がりしたら、教育資金が足りなくなる可能性がある!(インフレになっても満期返戻金は増えない)
  4. 金利が上がったら後悔するかも!(※)

※学資保険は固定金利なので、将来世の中の金利が上がっても、契約済みの学資保険の金利は上がりません。「もっと有利な商品に乗り換えたい!」と思っても、途中解約すると元本割れします。踏んだり蹴ったりです。

 

とらたぬ
ごちゃごちゃといっぱいありますが、テストには出ません。覚えなくて大丈夫です!

 

 

教育資金を確保するために”本当に”大切なこと

こうやって学資保険についてアレコレ調べているあなたは、将来のことをしっかり考えている子ども思いの方だと思います。

しかし、そうやって色々調べたり相談しているうちに、学資保険だけではなく色々な保険に入らされてしまっている人が非常に多いのです。生命保険や医療保険に一切入らず、学資保険だけに入っているという人は少ないんじゃないでしょうか?

気がついたらたくさん保険に入ってた!これが家計にとって非常にマズい!

 

学資保険について考えている状態は、まさに「木を見て森を見ず」です。学資保険はKing of 中途半端な保険ですから、アレコレ考えていてもあまりにコスパが悪いです。

いったん立ち返って、自分や家族の「お金の計画全体」について考えてみて下さい。

  1. 今よりももっと収入を増やす方法はないですか?
  2. 見直すことができる大きな支出はありませんか?
  3. 教育資金を貯金しつつ、同時並行で資産運用も頑張りましょう!

 

収入を増やして支出を減らせば、教育資金は自然と貯まります。実にシンプルな話です。

「なんとなく不安だから保険に頼る!」というのでは、いつまでもお金の心配は消えません。これを機に、お金についてきちんと勉強してみましょう。

とらたぬ
リベラルアーツ大学には、お金について基礎から学べる「お金の増やし方講座」があります。「お金のことをきちんと知って、安心して暮らしたい!」という人は必読です!保険については第3回で学べます
お金の増やし方講座

 

学資保険まとめ:学資保険はいらない!忘れちゃえ!

学資保険は

  • 積極的にはおすすめできません
  • 元本が安全じゃないのに利回りが低い、中途半端な商品だからです
  • もう忘れて次に進みましょう!

 

おかだ
学資保険についてのまとめが、「学資保険のことは忘れろ」だなんて…

とらたぬ
でもそれが一番なんです。視野をぐっと広げて、自分や家族のお金の計画全体について考えてみてください♪

 

お金についてしっかり学んで、堅固な家計を築くことが最強の対策!!

学資保険に入ろうかな?と検討していた方が、この記事をきっかけに「むしろ無駄な保険を解約しなきゃ!」となってくれたら嬉しいです。

ぜひ、「お金の増やし方講座」で学んでくださいね!

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