こんにちは、こぱんです!
リベ大では、経済的自由を達成するために「お金にまつわる5つの力」について情報発信をしています。
▼図解:お金にまつわる5つの力
お金に関する情報発信をしているリベ大には、毎日のように色々な質問が届きます。
その中で今回は、フリーランスに関する質問を見ていきましょう。
リベ大はフリーランス賛成派だと思いますが、私は反対派です。
フリーランスはフリーターと働き方が似ていて、収入が不安定なイメージです。
私は自由な働き方を求めてフリーターになった人で、満足な生活を送っている人を見たことがありません。
会社員がフリーランスに転身するのはハイリスクとも感じます。
そこで「フリーランスも、いつかフリーターと同じ末路をたどるのではないか」についてリベ大の考えを伺いたいです。
結論から言うと、リベ大は必ずしもフリーランスがフリーターと同じ末路をたどるとは考えていません。
なぜならフリーランスとフリーターは、似て非なるものだからです。
そこで今回の記事では、フリーランスとフリーターをテーマに、以下の内容を解説します。
- 現状(定義や人口、世間のイメージなど)
- 違いと共通点
- 同じ末路をたどらない理由
「自分はずっと会社員で働くつもりだから、フリーランスのことは関係ないな」という人こそ、ぜひ最後まで読んでほしい内容です。
というのも、何が起きても収入を失わないような家計の状態を作るために、以下の3枚のカードを持つことが大切だからです。
- 勤めている会社で定年まで働き続けられるカード
- いつでも他社に転職できるカード
- フリーランスでも働いていけるカード
1枚のカードしか持たない不利な条件で生きる必要はありません。
選択肢を複数持つことで、皆さんの家計は盤石になります。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:フリーランスとフリーターの違い5選
目次
解説動画:【いつか来た道?】フリーランスはフリーターと同じ末路を辿るのか?【違いと共通点5選】
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
フリーターとフリーランスの現状
はじめに、フリーターとフリーランスの現状を確認しておきましょう。
フリーターのこれまでと現状
総務省の労働力調査によると、フリーターの定義は以下の通りです。
フリーターは、会社や社会に縛られないという意味の「フリー」と、アルバイトをする人「アルバイター」の単語を合わせた造語です。
フリーターという言葉を広めたのは、リクルート発行のアルバイト情報誌フロム・エーです。(※1982年創刊、2009年に休刊)
フリーターが大人気だったのは、1980年代~1990年代のバブル期です。
景気が良かったとはいえ、年功序列で若い社員の給料が抑えられる中、アルバイトの賃金は急上昇でした。
若い人はアルバイトでも、正社員とさほど変わらない収入が得られたのです。
十分な収入を得ながら、会社や社会に縛られない自由なライフスタイルは、若い人の目に魅力的に映ったのも頷けます。
バブル崩壊後は、収入の低さや雇用の不安定さから、フリーターはネガティブな印象の言葉へ変わっていきました。
今回の注意点として、バブル期と就職氷河期では、フリーターとして働く主な理由が違うことを理解しておきましょう。
- 自ら望んでフリーターになった
- 就職難のため正社員ではなくフリーターにならざるを得なかった
自らフリーターを選んだ人の末路は、自己責任の部分が多少はあるかもしれません。
しかし、社会環境が原因で苦境に陥ってしまった人は、自己責任の一言では片づけられないのです。
次第にフリーターという働き方が社会問題として認識されて、フリーターを減らすための政策が多数行われるようになりました。
フリーターとフリーターを希望する人数の推移グラフを見ると、実際にフリーターの数は減少の一途をたどっています。
フリーランスのこれまでと現状
フリーランスの定義は以下の通りです。
企業や団体との雇用関係が存在していない
自ら単発の仕事を請け負う人
フリーランスは、傭兵を意味する「Freelance」が語源と言われています。
日本では個人事業主と表現されてきましたが、最近ではフリーランスの言葉も定着してきた印象があります。
アメリカでは労働人口の35%がフリーランスと言われていて、日本でもフリーランスは急増中です。
以下の図の通り、2021年には日本の労働人口の24%にあたる1,670万人がフリーランスになりました。
フリーランス実態調査によると、日本のフリーランス1,670万人は4つのタイプに分類できます。
→ 個人事業主・法人経営者で、1人で経営をしているオーナー。
→ 特定の勤務先はないが、独立したプロフェッショナル。
→ 例えば、週2日勤務でA社・週3日勤務でB社のように、2社以上と雇用契約を結ぶフリーランス。
→ 常時雇用されている人が、フリーランスで副業を行う。
フリーランス1,670万人と聞くと多く感じますが、実際は③複業系パラレルワーカーと④副業系すきまワーカー計800万人以上が含まれています。
完全に1人で自分の腕一本で生計を立てているフリーランスは、実際は860万人ぐらいで、日本の労働人口に占める割合は約12%です。
フリーランス実態調査によると、フリーランスのタイプ別人口もそれぞれ増加しています。
2021年はフリーランス人口・経済規模のいずれも過去最大規模です。
フリーランス増加の一方で、冒頭の質問者のような意見も聞こえてきます。
「結局、日本では正社員が一番優遇されるのは変わらない。」
「非正規雇用者と同じように、雇用の調整弁としてフリーランスも冷遇されるだけだ。」
「場所や時間に縛られない自由な生き方・働き方という言葉に惑わされてはダメだ!」
しかし、2021年7月時点の有効求人倍率や失業率は、1993年~2005年頃に起こった就職氷河期ほどひどくはありません。
現在は、正社員が厳しくフリーランスにならざるを得ない人よりも、おそらく自ら望んでフリーランスになる人の方が多いのではないでしょうか。
フリーターとフリーランスの共通点5選
フリーターとフリーランスの共通点5つを解説していきます。
- 共通点①:働く時間が比較的自由
- 共通点②:仕事の内容を選べる
- 共通点③:収入が不安定
- 共通点④:社会保障が弱い
- 共通点⑤:社会的信用が低い
共通点①:働く時間が比較的自由
働く時間が比較的自由なのは、フリーターとフリーランスに共通する魅力の一つです。
週何日労働にするのか、1日のうち何時から何時までを働く時間にするかなど、かなり融通がききやすい働き方です。
1週間のうち、月曜・水曜・土曜だけ働く。
1カ月間は休みなしで働いて、次の2週間は丸々休む。
朝はゆっくり休んで、13時から21時まで働く。
しかし、会社員の場合はそうはいきません。
会社側から「月曜から金曜までの週5日、9時から18時まで働いてください」と指定されるケースが多いのではないでしょうか。
共通点②:仕事の内容を選べる
フリーターやフリーランスは仕事の内容も選びやすいです。
フリーターがアルバイト求人に応募するにせよ、フリーランスが仕事を得るにせよ、働く側が仕事内容を見た上で仕事をするかどうかを選択できます。
ところが、会社員の場合は会社の指示によって仕事内容や環境が決まってしまいます。
- 新入社員が総合職で入社する時は、配属先は会社任せとなる。
- 会社の指示次第で、いつでも異動になり得る。
- 会社の指示次第で、仕事の内容は日々変わり得る。
冷静に考えても、基本の働き方が「上司が誰であっても、指示通りどんな仕事でもします!」では大変です。
自由を求める人がフリーターやフリーランスに惹かれるのは、ごく自然なことかもしれません。
共通点③:収入が不安定
収入の不安定さは、フリーターとフリーランスに共通する悩みの一つです。
会社員の場合は毎月決まった日に、ある程度安定した金額の給料が淡々と振り込まれます。
特別なことがない限り、給料の水準は変わりません。
- 出世をして昇給
- 規律違反で減給
- リストラで会社を辞めた
給与日が毎月25日の人は、例え今月末に地球に隕石が落ちると判明しても、25日には銀行口座に給料が振り込まれるでしょう。
一方、フリーターやフリーランスは淡々と給料が振り込まれるわけではありません。
突然、雇い主や取引先の都合で収入が変動するのは日常茶飯事です。
シフトが減る
仕事が打ち切りになる
時給や単価が切り下げられる
フリーランスの場合は、流れに乗れば大きく稼げる可能性がありますが、不安定なのは事実です。
昨年は月収200万円の人が、今年は月収15万円という話は、珍しくありません。
補足ですが、フリーランス実態調査結果によると「収入が少ない・安定しない」は悩みの第1位です。
(参考:内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」より)
共通点④:社会保障が弱い
社会保障の弱さも、フリーターとフリーランスで共通するマイナス要素です。
会社員は健康保険・厚生年金・労働保険といった手厚い保障が受けられます。
しかし、フリーターやフリーランスは、会社員と同じ保障とはいきません。
例えば、フリーランスや一部のフリーターが加入する国民健康保険は、会社員の加入する健康保険より保障が弱いのが実情です。
→ 健康保険の場合は、保険料は会社と折半となる。
→ 所得が少ない家族に対しても、1人1人保険料の負担が必要になる。
→ ケガや病気で仕事ができなくなると、収入がゼロになる。
→ 出産前や出産後で働けない間は、収入が減少する。
ゲームで例えると、フリーランスは防具を装備しないまま、強敵モンスターと戦っているようなものです。
他にも、フリーランスの社会保障面のデメリットとして、以下があります。
→ 厚生年金がないので受給額が少ない
→ フリーランスは雇用保険に加入できないため
社会保険の仕組みや年金制度の概要・受給額については、以下の記事でも詳しく解説しています。
共通点⑤:社会的信用が低い
社会的信用が低く、肩身が狭い思いをさせられる場面も多いのがフリーターやフリーランスです。
カーローンや住宅ローンなどの審査が通りにくい
クレジットカードが作りにくい
住居の賃貸契約がしづらい
結婚に踏み切りづらい
正規雇用になるのが難しい
他にも、フリーターから正社員を目指した場合、企業側にフリーター期間を職歴としてカウントしてもらえないケースも珍しくありませんでした。
リベ大両学長の友人でフリーランスになった人も、社会的信用のことで悩んだそうです。
フリーターとフリーランスの違い5選
フリーターとフリーランスの違い5つを解説していきます。
- 違い①:専門性の有無
- 違い②:契約形態
- 違い③:リスク分散
- 違い④:能力開発のチャンスの量
- 違い⑤:節税の幅
違い①:専門性の有無
フリーランスには専門性がありますが、フリーターにはありません。
リベ大で紹介している書籍「黄金の羽根の拾い方」の著者である橘玲(たちばなあきら)さんの言葉を借りると以下のイメージです。
- フリーター:マックジョブ
- フリーランス:スペシャリストやクリエイター
フリーターの仕事のほとんどはマックジョブで、以下の特徴があります。
→ 基本的に誰でもできる仕事。