
リベ大では、再現性の高い資産運用として、以下のものをおすすめしています。
投資手法:インデックス投資
おすすめインデックスファンド:全世界株か米国株
そして減ってしまうと困るお金、つまり近々使う予定のあるお金は日本円のまま所有しておきましょう。
過去の統計データや理論的な裏付け、未来への成長性など、どの面で見ても妥当な根拠があります。
とはいえ2022年の株価は、S&P500が6月に直近高値から20%下落して弱気相場入りするなど不調です。
このような状況では、「本当にインデックス投資は良い投資なの?」と疑問を持つ人が出てくるかもしれません。
しかし、リベ大としてお伝えしている結論に変わりはありません。
さらに10%下落してマイナス30%になろうが、マイナス40%、50%になろうが、優良なインデックスファンドを積み立て続けましょう。
その理由は、大前提として世界経済は長い目で見れば成長し続けると考えているからです。
この前提が崩れない限り、結論が変わることはありません。
しかし、「右肩上がりの経済成長なんて、幻想だよ…。世界は悪くなっていっているんだ…。」と考える人もいるでしょう。
もし本当に世界経済がオワコンになっていくなら、今回紹介する対策が役に立ちます。
この記事を読み終わった時、皆さんがどのような感想を持つのか楽しみです。
なお、今回の記事は、リベ大でもおすすめしている「家庭の金銭学」という書籍の第46章を参考にしているので、興味のある人はご自身でも読んでみてください。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:ヤバい!世界経済崩壊?
目次
解説動画:世界の終わりに備える方法【13STEP】
このブログの内容は以下の動画でも解説しています!
世界経済の崩壊に備えるアクション13選

もしも世界が成長し続けているのではなく、崩壊しつつあるのだとしたら、どう準備すれば良いのでしょうか?
今世の中には以下のような多くの問題があります。
貧富の格差
- 世界トップ10%の人が、世界全体の富の75.6%を保有している。
- ボトム50%の人たちが所有する富は、世界全体の2%に過ぎない。
(出典:ニッセイ基礎研究所「世界の貧富格差、その現状・特徴と経済成長との関係」)
エネルギー問題(地球温暖化)
- 世界平均気温は、2100年までに、工業化以前と比べて最大5.7℃上昇する見込み。
- 海面は20世紀に19cm上昇した。今後、2100年までに最大82cm上昇する見込み。
(出典:全国地球温暖化防止活動推進センター「温暖化とは?地球温暖化の原因と予測」)
食糧(飢餓)
- 2018年時点で、世界では9人に1人(約8億人)が飢餓に苦しんでいる。
- 4人に1人は深刻な栄養不足状態。
(出典:World Vision「飢餓の解決策は?飢餓の現状と原因を知ろう」)
核戦争のリスク
- 2021年1月時点で世界の核兵器保有数は、13,080発。実戦配備数は増加中。
- ウクライナ情勢の深刻化に絡み、ロシアの外相が核戦争の「深刻なリスク」を警告する状況に。
(出典:REUTERS「ロシア外相、核戦争の「深刻なリスク」警告」)
パンデミック
- コロナ禍では累計感染者が5.6億人、死者が636万人(2022年7月16日時点)。
- 影響力が同程度のパンデミック発生の確率は、1年あたり約2%という研究結果もある。
(出典:新型コロナウイルス感染世界マップ)
(出典:Beyond Health「大規模パンデミック、今後の発生頻度は?」)
これらに加え、日本人に身近なところで言えば、人口減少も大きな問題です。
2100年の人口は、ピーク時の半分約、6,000万人まで減るという予想もあります。
そして日本に限らず、多くの先進国が少子高齢化・人口減少の問題を抱えているのです。
「世界は悪い方向に向かっていってるんだ!」
「世界の経済システムは、いずれ崩壊する!」
「世界は、すでに破滅に向かっている!」
そこで今回は、上記のように考える悲観論者が、世界経済の崩壊に備えて起こすべき以下13のアクションを紹介します。
- ①全ての投資商品を売却
- ②預金口座を閉鎖(貸金庫も解約)
- ③保険を解約
- ④自宅などの不動産の売却
- ⑤美術品(高級品)の売却
- ⑥通貨分散
- ⑦ゴールドの購入
- ⑧仕事を辞める
- ⑨山中に家を購入
- ⑩避難路・秘密の入口・ワナの設置
- ⑪乗り物と番犬の用意
- ⑫備蓄品の用意
- ⑬自分が正しいことを祈る
アクション①:全ての投資商品を売却

株式、債券、投資信託など、現在保有しているあらゆる投資商品を売却しましょう。
その理由は、世界経済が崩壊する場合、これらの金融商品は紙切れになるからです。
企業の売上・利益は壊滅し株価はタダ同然になり、債券はデフォルトを起こし株式や債券の詰め合わせパックである投資信託も、当然ゴミになります。
債券の発行者がお金を返さないこと。
日本を例にすると、日本政府が「日本国債を持ってきてもお金は払いません。」と言っているような状況。
どんな企業も稼げず、誰も借りた金を返さない世界になりつつあるのに、株式や債券を持っている場合ではありません。
アクション②:預金口座を閉鎖(貸金庫も解約)

預金口座は解約して、現金はいったん全て手元に戻しましょう。
その理由は、経済が終わっている時には、預金は政府に没収されるからです。
「またまたそんなご冗談を!」と思う人がいるかもしれませんが、日本政府は過去にこれを行っています。
戦後の1946年2月に、日本政府は預金封鎖を行いました。
さらに、翌月には財産税を導入し、25%~90%の課税を行っています。
ここで、「貸金庫の中身は大丈夫でしょ!」という甘い考えを持っている人はいませんか?
預金封鎖や財産課税がなされる際、銀行は政府に指示されたら、顧客のお金であっても預金を封鎖します。
そのため、貸金庫だけ守ってくれるというのは幻想なので、貸金庫も解約して中身は空にしてください。
アクション③:保険を解約

保険は全て解約しましょう。
その理由は、崩壊した世界では保険会社はその機能を失っているからです。
核戦争後の荒れた大地の上で、誰に保険金を請求するか想像してみてください。
請求用紙も無ければ、ポストも無く、郵便配達員もいません。
もちろん保険会社の査定担当者もいませんし、そもそも振込先の口座もありません。
アクション④:自宅などの不動産の売却

一部の例外を除き、不動産は全て売却してください。
北斗の拳のような荒れ果てた世界では、銀座の一等地も何もあったものではありません。
「お金持ちが住んでます。」という分かりやすいエリアは、襲撃の対象にしかならないでしょう。
ちなみに、世界的な投資家ジム・ロジャースが過去に以下のようなこと言っていました。
もし私がいま10歳の日本人ならば、AK-47(自動小銃)を購入して日本に居残るか、国外に脱出することを考える。
日本に居住し続ければ、これからの人生で大惨事に見舞われる可能性が高いと言わざるを得ないからだ。
悲観論者にとって、持つべきものは一等地ではなくて銃というワケです。
アクション⑤:美術品(高級品)の売却

絵画、骨董品などの美術品は全て売却してください。
その理由は、携帯性が無く保管も難しく、いずれ価値も消失するからです。
例えば、巨大な高級な絵画が家に飾ってあったとして、何かあった時これ持って逃げられるでしょうか?
お金持ちが利用している、保税地域の高級倉庫に置いても守り切れないでしょう。
さらに絵画は、温度や湿度に気をつけないとすぐに劣化してしまいます。
世界が崩壊に向かっているのだとしたら、すぐに現金化すべきでしょう。
美術品に高い価格がつけられるのは、世界に余裕がある時だけです。
アクション⑥:通貨分散

ここまで紹介したアクションで全ての財産を現金化したら、次は通貨を分散しましょう。
財産の半分は、通貨で保有します。
その際、円だけを保有するのではなく、以下のような外国通貨を保有する必要があります。
- アメリカドル
- ユーロ
- イギリスポンド
- 中国元
かなりの量の通貨を、肌身離さず持ち歩くようにしましょう。
そして持ち切れない通貨に関しては、10キロ以上離れた別々の場所に埋蔵します。
簡単には見つからず、掘り起こせないような場所を選んでください。
アクション⑦:ゴールドの購入

財産の半分は、ゴールド(金貨)にしましょう。
その理由は、人類の通貨として最も長い歴史があるからです。
有名な金貨としては以下のものがあります。
- メイプルリーフ金貨(カナダ)
- カンガルー金貨(オーストラリア)
- ウィーン金貨(オーストリア)
メイプルリーフ金貨は、カナダの法定通貨でもあります。
つまり日本でいう500円玉のように、支払いに使えるということです。
コンビニで何か買って支払う時に、カナダドルだけではなく、メイプルリーフ金貨も使用可能です。
金貨の重さは、オンスで表記します。
1オンスのメイプルリーフ金貨は、額面で50カナダドルの価値があります。
2022年7月半ばの時点で、1カナダドルは約105円です。
つまり、1オンスのメイプルリーフ金貨は約5,300円の支払いに使えるというワケです。
一方この金貨のゴールドとしての価値はいくらでしょうか?以下をご覧ください。
- 1オンス = 31.1035g
- 金相場1g = 8,800円(2022年7月上旬の相場より)
→ メイプルリーフ金貨の価値は約27万円
つまり、金貨の額面としての価値は50カナダドル(約5,300円)ですが、金貨のゴールドとしての価値は約27万円ということです。
結局、通貨として使う人は誰もいません。
50カナダドルの支払いのために、1オンスの金貨くれる人がいたら、お店の人は泣いて喜ぶでしょう。
世界経済が崩壊し、各国の通貨がゴミになっていく中で、もしかしたらゴールドだけが通貨として残るかもしれません。
このような観点から、財産の半分はゴールドにしておくべきです。
金塊(金の延べ棒)は重すぎたり、小分けにできなかったりするので、小さな金貨を大量に所持しましょう。
そして、持ち切れない分は隠しておくことです。
アクション⑧:仕事を辞める

世界経済が終わりに向かっていく時に、仕事のような呑気なことをしている場合ではありません。
できるだけ早く辞めましょう。
アクション⑨:山中に家を購入

人里離れた山中に、頑丈な塀に囲まれた一軒家を買いましょう。
見つけにくく、辿りつきづらい以下のような条件を満たしている場所が理想です。
- 政府機関や軍事施設から、少なくとも100キロ以上離れている。
- 独自の水源が敷地内にある。
- 守りやすい地形である。
アクション⑩:避難路・秘密の入口・ワナの設置

通常の入口の他に、避難路・秘密の入口を確保してください。
そして不法侵入者に備えて、ワナを仕掛けることを忘れないようにしましょう。
政府から大統領暗殺未遂の疑いをかけられた主人公が、山中で暮らすお父さん(退役軍人)を頼って逃亡。
主人公「ダディ、助けてくれ!」
お父さん「分かったぜ!」
主人公を追いかけてきた特殊部隊十数名を、70過ぎたお父さんがなぎ倒す!
上記のような映画を参考にしつつ、見つかりにくい土地・守りやすい地形・ワナの仕掛け方などについて学んでください。
アクション⑪:乗り物と番犬の用意

少なくとも、家族一人につき1台の全天候型四輪駆動車・オートバイを用意してください。
そして、メス2匹オス2匹、計4匹の番犬を飼いましょう。
これが、新世界の暮らしにおいて足と盾になります。
アクション⑫:備蓄品の用意

ここまでの準備が済んだら、隠れ家に以下の備蓄品を完備しましょう。
- 洋服
- 武器、弾薬
- 非常食、保存食
- 発電機、ランプ、ラジオ
- 医薬品
そして暇つぶしのために、小説など色々な本を持っていくと最高の娯楽になるでしょう。
そして、皆さんへの朗報として、税金対策の本が必要ではなくなる点をお伝えします。
なぜなら、皆さんから税金を徴収する政府はもういなくなるからです。
本を燃料にする予定が無ければ、捨ててしまいましょう。
アクション⑬:自分が正しいことを祈る

以上で準備は終了です。
最後は、自分が正しいことを祈りましょう。
なぜなら、もし自分の「世界経済崩壊論」が間違っていれば、とんでもなくマヌケに見えるからです。
ここまで、世界経済の崩壊に備える具体的な13のアクションを紹介しました。
要約すると以下の通りです。
持っている金融商品、高級品、不動産などは全て売る(価値が無くなるから)。
財産の半分は多国籍通貨、もう半分はゴールドにする。
山中に隠れ家を作り、武器や備蓄品を持って立てこもる。
自分が正しいことを祈る。
それではこれらを踏まえて、続いての2つの目線・投資法について解説します。
2つの目線・投資法について

世界の行く末は、成長するか衰退するか、2つに1つです。
都合の良い現状維持はありません。
もしこれからの世の中を上手に渡っていきたいのなら、皆さんは世界が成長すると思うのか・衰退すると思うのか、いずれかに賭ける必要があります。
なぜなら、ポジションを取らず、ただ波に流される人は決してチャンスを掴めないからです。
もし世界が成長し続けるなら、投資することに意味はありますが、世界が衰退し続けるなら投資に意味はありません。
- 世界が成長すると見るか、衰退すると見るか。
- 衰退する場合、いつからどの程度のスピードで衰退するか。
もし、すごいスピードで世界が崩壊していくと考えるなら、先ほど紹介した「世界経済の崩壊に備えるアクション」はノウハウとして十分な意味を持つに違いありません。
13のアクションは大げさな例でしたが、思考実験としては面白かったんじゃないでしょうか。
この話から学んでほしいことは、投資には以下の2つの目線・投資法があるという当然の事実です。
- 短期目線での投資法
- 長期目線での投資法
インデックス投資は、あくまで長期目線での投資なので、「長期でどうなるか」だけを考えましょう。
短期的に世の中が悪くなったり、停滞したりということはあまり関係ありません。
もし、短期のうねりを取りたいのであれば、インデックス投資ではなく、以下のような他の投資手法を駆使する必要があります。
- デイトレード
- オプション取引
- 先物取引
- レバレッジ取引
しかし、上記にあげた取引は、プロ向けの方法なので、素人が勝てるフィールドではありません。
明日のご飯を買うお金を投資で稼げるのは、プロの投資家だけです。
プロの投資家でない人は、明日のご飯を買うお金を投資で稼ごうとしないでください。
一般人は、短期で必要なお金は基本的には働いて稼げば良いでしょう。
そしてリベ大で皆さんにおすすめしている投資は、長期目線のインデックス投資です。
全世界株などへのインデックス投資をやめる時は、以下の場合です。
- 長期的な期待が持てなくなった時
- 人類の経済成長に期待が持てなくなった時
日々、世間を賑わしている様々なニュースを目にするでしょう。
その中で「あぁ、もう経済はダメになるんだな…。」や、「世界経済崩壊に備えるアクションが妥当!」と感じる世の中なら、インデックス投資から撤退しても良いでしょう。
しかし、そう感じないのであれば、優良ファンドは保有し続ける方が賢明です。
その理由は、15年後に使う予定のお金は、15年後に向けて世界経済の成長に乗っかりつつ増やす方が、未来が豊かになるからです。
とはいえ、以下のように考える人もいるでしょう。
- 世界経済には波がある。
- この2~3年は景気が悪くなるかもしれない。
- その後は景気が復活するシナリオも考えられる。
→ 「景気が悪い時だけ投資をやめれば良いんじゃないの?」
しかし、上記の考えは上手くいきません。
その理由は、上昇を取りこぼす可能性が高くなるからです。
日経平均株価のデータを使って説明します。
1949年5月16日~1949年12月末までを最初の1年としてカウントした場合
- 2016年末までの日