こんにちは、こぱんです!
リベ大では、自分のスキルと考える力で、どんな時代・状況でも十分な収入を得る力、「稼ぐ力」に関する情報発信もしています。
▼図解:稼ぐ力
90年以上も読み継がれる世界的ベストセラー「バビロンの大富豪の教え」では、お金持ちになるための原則の1つとして「より良きところに住め」と説いています。
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稼げない場所では、いくら頑張っても稼げないものです。
そこで今回は、年収が上がる住む場所について、次の3つを解説します。
- ① 年収をアップさせたい人が住むべき場所の5つの条件
- ② 日本ではどこに住めば良いのか
- ③ 「良いところに住む」の落とし穴
リベ大の見解はもちろん、カリフォルニア大学バークレー校の経済学者であるエンリコ・モレッティ氏の著作『年収は「住むところ」で決まる』から、客観的な研究内容も織り交ぜて解説します。
引っ越したい人、引っ越したいけど現実的に難しい人、今住んでいる場所で満足している人にも役立つ内容です。
目次
解説動画:【年収は住所で変わる!】年収アップしたい人が住むべき5つの条件(アニメ動画)
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
年収アップさせたい人が住むべき場所の5つの条件
年収をアップさせたい人が住むべき場所の条件は以下の5つです。
- ① 周りに住む人の年収水準が高い
- ② 周りに住む人の教育レベルが高い
- ③ 成長している都市
- ④ 職場が近い
- ⑤ テンションが上がる
それでは、順番に見ていきましょう^^
条件①:周りに住む人の年収水準が高い
冒頭で紹介した書籍『年収は「住むところ」で決まる』にある研究結果を紹介します。
研究によると、シアトルなどのイノベーション都市に住む高卒の人の方が、デトロイトなどの製造業中心の工業都市に住む大卒の人より年収が高かったのです。
イノベーション都市の高卒の年収が高い理由は、ハイテク企業に勤めている人の平均年収が高いからです。
平均年収が高いと、周りの人の年収も引っ張られるのです。
皆さんもご存知の通り、ハイテク企業で働く社員の年収は高く、新卒で年収1,000万円、30代で2,000万円など決して珍しくありません。
エンリコ教授の研究によると、都市にハイテク関連の雇用が1つ創出されると、非ハイテク部門の雇用が5つ生まれるそうです。
- Google社員の住宅を提供するために、建設会社や不動産屋が生まれる。
- Google社員が生活するために、カフェや飲食店・雑貨屋・美容室が生まれる。
お金持ちの会社員を相手に商売できるので、同じ地域に住む人たちの年収もつられて高くなるのです。
日本でも地方で正社員として働くより、都心でアルバイトをした方が給料は高くなる地域格差があります。
皆さんも「自分の周りにいる10人の平均年収が自分の年収」と聞いたことがあるかもしれません。
年収をアップさせたいなら、お金が集まる場所やお金の流れの良い場所に身を置くことは、自分の技能や専門性を高めるのと同じぐらい大切なことです。
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条件②:周りに住む人の教育レベルが高い
エンリコ教授は、「教育レベルの高い人に囲まれているだけで、経済的な恩恵を受けられる」と主張しています。
例えば、院卒Google社員行きつけの美容室で働く高卒美容師は、それだけで年収が高くなる可能性があるのです。
理由は、人と人の交流が知識の伝播を生み出すからです。
最先端のIT知識を持つGoogle社員は、伝統的な美容師の仕事を非生産的に感じるかもしれません。
教育レベルの高い人は、周りの生産性や創造性を高めます。
経済学者たちが構築してきた高度な数学モデルによると、人的交流が生み出す知識の伝播は、都市や国の経済成長を引っ張る重要なエンジンになるのです。
知の伝播については、下記のチャートを見ると説得力があります。
まずは、約3割弱がハイテク産業であるS&P500のチャートを見てみましょう。
また、伸びているのはハイテク企業だけではありません。
下記は、主要国のGDPのチャートです。
ハイテク企業から他の人々への知識の伝播があり、地域全体、さらには国全体が栄えているのです。
お金持ちの多い地域に引っ越してきた人が、毎日お金持ちと話をしているうちにどんどんお金に強くなり、年収も資産も増えていくことがあります。
まさに知識の伝播の結果と言えるでしょう。
条件③:成長している都市
周囲の年収水準や教育レベルが高かったとしても、ピークを過ぎた衰退都市で稼ぐのはおすすめできません。
そのため、成長している都市に身を置くことをおすすめします。
都市が成長しているかを見る際に注視すべき項目は、やはり人口です。
下記は、2015年時点での人口を100とした場合の2030年と2045年の都道府県別人口推移です。
東京以外の全ての地域で人口減少が予測されており、青森県や秋田県の人口は4割も減るのです。
人口が急減する都道府県や市町村だと、稼ぐ機会も激減するのは明らかでしょう。
衰退している都市では個人の購買力がどんどん下がっていき、負のサイクルに陥ります。
- 大企業が進出せず、本社・工場・研究所が建たない。
- チェーン店なども撤退し、新規出店もない。
- 商店街の個人店は廃業し、そのままシャッター街になる。
- 公共投資も行われず、行政サービスも低下する。
- ますます移住者が減り、負のサイクルに陥る。
インターネットの誕生により、どこに住むかは関係なくなるかと思いきや、全く逆の現象が起きているのが今の世の中なのです。
ハイテク企業も大企業も同じような場所に集中しているのは、周知の通りです。
守るべき自然や愛する景色、その土地に根付いた文化・慣習も大切なので、人の暮らしを経済だけで語るのはナンセンスです。
しかしお金の優先度が高い人は、成長している都市に住むか、愛する郷土に住むかの選択を迫られるでしょう。
条件④:職場が近い
条件の4つ目は、職場が近いことです。
職場と住居が近いと年収が上がるのは、仕事に集中できるからです。
片道30分かけて通勤している場合で考えてみましょう。
- 1日:往復で60分
- 1カ月:22日出勤した場合で1,320分(22時間)
- 1年:15,840分(264時間)
日本の会社員は、1年に約2,000時間も働いていると言われています。
年間の労働時間の約1割を通勤に使っているのです。
通勤時間を極限まで減らして浮いた時間を仕事に充てられたら、単純計算で収入が1.1倍になります。
また、通勤は時間を無駄にしがちなだけではなく、体力も使います。
年収をアップさせたければ、時間や体力という限りある資源を上手に仕事に配分し、成果を出していくしかありません。
有限な時間を効率良く仕事に割り当てる
限りある体力を上手く仕事に配分する
稼ぐこと以外のことに時間と体力を使っていたら、稼げるはずがありません。
大きく稼げている人は、職場と住居をできるだけ近くにするのです。
たとえ職場の近くに住むことで家賃が月2万円増えるとしても、年間で約24万円、2年間で約50万円なので投資する価値のあるお金と言えるでしょう。
高額な情報商材やスクールを試してみるよりも、よっぽど実りある自己投資です。
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条件⑤:テンションが上がる
5つ目の条件は、テンションが上がることです。
お金持ちになりたければ、気分が盛り上がるところに住みましょう。
住宅に関して、世の中には2種類の人がいます。
住宅でテンションが上がる人
住宅でテンションが上がらない人
リベ大両学長も、住宅でテンションが上がるタイプの人です。
学長の仕事場である通称「秘密基地」は、かなりこだわって作ってます。
- 自宅から歩いて数分の立地
- 内装やインテリア・仕事道具はお気に入りの一級品
多くの人は我慢や忍耐に慣れすぎており、「仕方がない」「こんなものだ」と自分の気分を上げる方法に意識が向いていません。
稼げる人は、自分の気分を上げる方法に投資します。
自分を心地良くさせることが大切だと分かっているからです。
- 良い仕事に繋がる
- お客さんの満足度に繋がる
- 結果として富に繋がる
アインシュタインは、「愚かさとは同じことを何度も繰り返しながら、異なる結果を期待すること」と定義しています。
アインシュタインの言葉を借りるなら、「同じ職業・同じ仕事をして、同じ人間関係を保ち、同じ場所に住みながらお金持ちになれないと悩むのは愚かだ」と言えるでしょう。
住宅は、人のモチベーションに大きく影響する重要な要素です。
仕事も人間関係も変えたくないという人は、まずはテンションの上がる住所・住宅を探すことをおすすめします。
日本ではどこに住めばいいのか
ここまでの内容を振り返ってみましょう。
年収をアップさせたい人が住むべき場所の条件は、以下の5つでした。
- ① 周りに住む人の年収水準が高い
- ② 周りに住む人の教育レベルが高い
- ③ 成長している都市
- ④ 職場が近い
- ⑤ テンションが上がる
日本において条件を満たせるのは、3大都市圏の中心エリアぐらいです。
もともと、日本には米国企業のようなイノベーションを起こす企業が少なく、条件を満たすギリギリのラインは3大都市圏ぐらいでしょう。
以下は、転職サイトDODAの「地域別年収ランキング」です。
1位:429万円(東京、横浜などを含む関東エリア)
2位:400万円(名古屋を有する東海エリア)
3位:389万円(神戸、大阪を有する関西エリア)
皆さんも知っての通り、大企業が多いエリアはやはり年収ランキングでも上位です。
国税庁の統計年報をベースにすると、1998年を100とした時に2018年に100を上回った自治体は6つだけです。
また、所得金額に関するデータもあります。
- 東京: 約29%増
- 京都: 約5%増
- 愛知: 約4%増
- 埼玉: 約5%減
- 広島: 約5%減
約20年前の1998年と比較して、所得が横ばいならまだマシという驚愕のデータです。
前述のDODAの平均年収ランキングともほぼ整合性があり、やはり3大都市圏以外では所得が伸びていません。
都道府県の所得格差のデータは様々な調査方法や集計方法がありますが、概ね結論は同じです。
- 大企業の本社・研究所・工場がある都市圏の収入水準が高くなる。
- 公共投資が多い地方では、都市圏との所得格差を多少は詰められる。
- 大企業も公共投資も少ないエリアでは、所得水準が大きく下がっている。
マクロなデータだけで「故郷を捨てて都会に行きましょう!」なんて言わないよ。
大前提として、エンリコ教授の研究によれば、住むところによる格差は今までも広がってきたし、これからも広がっていきます。
では、事情があって田舎から出られない人には未来がないのかと言うと、そうとも限りません。
今は、インターネットとIT技術が発達しています。
地理的な場所を変えられないなら、せめてネット上で「年収アップさせたい人が住むべき場所の条件5つ」を満たす場所を創り出すと良いでしょう。
- SNSを通じて、成長産業でお金をたくさん稼いでいる人から仕事をもらう。
- オンラインコミュニティなどを通じて、金融リテラシーの高い人と親しくなる。
- 売れているモノ・新しいサービスを積極的に使う。
- リモートワークOKの仕事を選んで、通勤はしない。
- 田舎だからこそできる、自分のテンションが上がる空間設計をしてみる。
地理的に場所を変えるよりはインパクトが弱いとは言え、何もしないよりははるかに収入アップに繋がる可能性が高くなります。
大切なのは、今できるベストを尽くすことです。
引っ越しが無理な人にもやれることはたくさんありますので、取り入れられるところはどんどん取り入れていきましょう。
「良いところに住む」の落とし穴
今回は「稼ぐ力」に着目し、年収をアップさせるためには良いところに住むべきであると解説してきました。
次は、引っ越しに伴うデメリットをお伝えします。
では、良いところに住む3つの落とし穴を解説します。
- ① 年収は増えても資産は増えない
- ② 自分が良くても家族にとって良い環境とは限らない
- ③ 投資が裏目に出ることもある
落とし穴①:年収は増えても資産は増えない
良いところに住もうとすると、家賃が高くなりがちです。
その上、住まいが良いところだと生活コスト全体がみるみるうちに高くなります。
- 住居のグレードに合わせた、良い家具や車が欲しくなる。
- ご近所さんと釣り合いのとれる、良い服や靴を買う必要がある。
- 良い車や良い服に合った、良いレストランに行きたくなる。
そのため、「稼ぐ力」と一緒に「貯める力」も伸ばさないと、かなりの確率で落とし穴にハマることになります。
周りから以下のように言われるぐらいの心構えが必要だと理解しましょう。
▼図解:貯める力
落とし穴②:自分が良くても家族にとって良い環境とは限らない
年収アップにぴったりのテンションの上がる住居を見つけても、皆さんの家族にとっては心惹かれない場所かもしれません。
例えば、以下のような場所です。
子どもが遊べる公園が近くにない
交通量が多い通学路なので危ない
配偶者の職場が遠い
趣味の畑仕事ができない
年収アップには良いところに住むのが重要ですが、世の中お金が全てではないのは当然のことです。
自分が仕事に集中してお金稼ぎに躍起になっているうちに、家族から見放されてしまっては本末転倒です。
自分や家族の価値観を考慮して、優先順位をつけていく必要があるでしょう。
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