こんにちは、こぱんです!
リベ大では、経済的自由を達成するために大切な「お金にまつわる5つの力」について情報発信を行っています。
▼図解で分かる「お金にまつわる5つの力」
さて、コロナの影響でリモートワークを経験した人は多いのではないでしょうか。
地方でスモール起業するのもありかなって考えてたよ!
コロナの影響で在宅勤務が導入されて、「地方移住」に注目が集まっています。
- 自給自足
- スローライフ
- わずらわしい人間関係から解放
- とにかく生活コストが安い
地方移住に対して、上記のようなイメージを持っている方が多いかもしれませんが、これらは「失敗する移住者」の典型的なキーワードなのです。
最近、政府は以下のような発表をしました。
政府は2021年度から、テレワークで東京の仕事を続けつつ地方に移住した人に最大100万円を交付する。地方でIT(情報技術)関連の事業を立ち上げた場合は最大300万円とする。
受け入れる側の地方自治体も移住者がいなければ、人口減・税収減で潰れてしまうため、「移住者ウェルカム」と猛烈にアピールをしています。
こういった行政によるイメージ操作の影響もあり、結果的に「移住のキラキラ感」が独り歩きしてしまっているのです。
そこで、今回の記事では「地方移住」の「お金の話」にフォーカスして、「地方移住」によってお金持ちが遠のく3つの理由について解説していきます。
日本は広いので、一言で「地方」と言っても場所によって全く事情が異なります。
そのため、あくまでも「ケースバイケースだ」ということは、念頭に置いて読み進めていただけたらと思います。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:地方移住でお金持ちになるのが激務ムズな理由
目次
解説動画:【ブームに罠あり】地方移住でお金持ちが遠のく3つの理由
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
地方移住によってお金持ちが遠のく3つの理由
地方移住によってお金持ちが遠のいてしまう理由は以下の3つです。
- 生活コストが思うほど安くない
- お金にならない雑務が多い
- 「一人勝ち」が許容されにくい
それぞれ詳しく解説していきます。
理由①:生活コストは思うほど安くならない
「地方暮らしはメチャクチャ安い」これは、移住希望者によくある誤解の一つです。
- 「空き家の古民家」を数十万円で買い取って
- 近所の農家さんから野菜やお米をもらって
- 買い物は、ちょっとした日用品やお肉ぐらい
こういったイメージで、生活費が安く抑えられると考えているのではないでしょうか。
具体的には、以下のような項目にお金が必要です。
- 住宅の修繕費
- 車代
- 灯油代・ガソリン代などの燃料費
- 国民健康保険料
- 町内会・自治会費
- 通信費
- お返し
順番に解説していきます。
地方でお金がかかる項目①:住宅費の修繕
数十万円で手に入る住宅の立地には、以下のような条件であることが多いです。
窪地になっていて、住宅の一番の敵である湿気がひどい
山林に囲まれていて陽当たりが悪い
極端に交通の便が悪いところにある
このように、「住宅が傷みやすい」のに「業者を呼びにくい」立地であるため、修繕しようとすると高くつきます。
地方でお金がかかる項目②:車代
田舎は都会ほど、公共交通機関があまり機能していないため、車が必須です。
しかも、一家に一台ではなく、家族の人数分の車が必要になります。
地方でお金がかかる項目③:燃料代
地方は車の利用頻度が増えるため、車の維持費やガソリン代もかかるようになります。
これは感覚の話ではなく、数字でハッキリと確認できます。
このランキングから分かるように、
- 1位の山口県山口市は車の維持費に23,540円/月
- 47位の大阪府大阪市は8,059円/月
最大で15,000円もの差があります。
また、都市ガスを利用できないエリアでは、割高なプロパンガスを使用することになります。
さらには灯油代などが必要になることもあり、厳寒期には灯油代だけで月2~3万円かかるということも珍しくありません。
燃料代に家計を食われがちなのが、地方暮らしの特徴の一つです。
地方でお金がかかる項目④:国民健康保険料
「財政に余裕がある自治体」と「財政に余裕がない自治体」とでは、取られる保険料の金額が全く違います。
同じ年収400万円の人でも、
最高値:広島県広島市→年間634,000円
最安値:静岡県富士市→年間292,000円
※東京23区内→年間354,000円(参考:国民健康保険料 高い自治体 ランキング)
といったように、最高値と最安値では、約30万円もの差がついています。
財政が厳しい自治体に行くと、高い保険料に苦しむことになります。
そうであるにも関わらず、地方は医療体制が整っていないことが多いため、かなりコスパは悪いです。
地方でお金がかかる項目⑤:町内会費や自治会費
田舎では、地域住民との繋がりが非常に密です。
- 公民館の維持費
- 町のお祭りの運営費
- 防災対策費用
など、様々なシチュエーションでお金がかかります。
これらを合わせると、町内会費等で1ヶ月あたり5,000円ほど必要になるのも珍しい話ではないようです。
地方でお金がかかる項目⑥:通信費
田舎の通信費は高くつきがちです。
「高くて、遅い」が基本だと思っておきましょう。
例えば、楽天アンリミットのようなお得なサービスも都市圏から離れると対象外になってしまうことが多いです。
そのため、格安SIMを使っていた人は、田舎に移るだけで数千円のコストアップになる可能性があります。
最近では、少しずつ環境が良くなってきていますが、快適でコスパの良い通信環境を手に入れようとすると、都会よりも苦労するということは把握しておきましょう。
地方でお金がかかる項目⑦:お返し
田舎では、確かに近所の農家さんから米や野菜を貰えることも多いです。
「お礼なんていらないのよ~」と言って笑顔でくれますが、本当にお礼をしないと干されるというのも、よく聞く話です。
「本音」と「建前」が違うというのは、会社でも田舎でも同じです。
自分も農家をやっていれば、作った農作物でお返しをすれば良いですが、移住してきてパソコンひとつでフリーランスをしているような人は、何かを買ってお礼をしなければなりません。
「米と野菜をタダで貰えるから生活費が安く済む!」というのは、テイカー(貰ってばかりの人)の発想です。
自分も何かを返すことで「相互の支え合い」が成り立つ地域では、上手くやっていくことはできません。
そもそも地方の物価自体が安くない
これまで紹介してきたことの他に、そもそも「地方は物価自体が安くない」といった指摘もあります。
- スーパーやコンビニは都市圏と変わらない価格
- 個人経営の商店は、商品が安くなりにくい(客も競争相手も少ないため)
- 飲食店も安くなりにくい(客も競争相手も少ないため)
地元の有力者や、その人の親族が経営するお店を使わないと、
「この地域で暮らしているのに、地域にお金を落とさんのか!」と言われてしまうこともあるようです。
まとめると、確かに地方は「家賃が安い」けれど、コストアップになる側面も多数あります。
よほど家賃が高い都心で生活しているといったケースでない限り、トータルでは「妄想しているほど安くはならない」ことも一つの現実として知っておきましょう。
そして、もし仮に生活費がちょっと安くなったところで、時間単価が下がればトータルではペイできません。
理由②:お金にならない雑務が多い
お金持ちが遠のく2つ目の理由は、お金にならない雑務が多いということ。
そもそも、地方には大企業が少なく、「会社員」をやろうと思っても収入の良い仕事は多くありません。
もし皆さんが、
- ITスキルを駆使して、フリーランスとして稼ぐ
- 地域で起業して自らビジネスを作る
といった考えであれば、地方の「求人の少なさ」や「給料の低さ」を気にする必要はありません。
しかし、こういった時に足かせになってくるのが、以下のようなお金にならないお仕事です。
- 草刈り
- 故障した住宅設備の修繕
- 消防団活動
- 町内会議
- 町のイベントのお手伝い
移住に夢を見る人たちの多くは、
都心を離れて
大自然に囲まれて悠々自適な暮らし
といったイメージを強く持っています。
「今の暮らし」から「仕事」を引き算して、「田舎の暮らし」で「自由な時間を楽しむ」こういった算段でいるというわけです。
しかし田舎には、田舎ならではの仕事がたくさんあります。
特に地域は「助け合い」の精神で成り立っているため、上記のような無償奉仕の仕事が山ほどあるのです。
参考動画
時間単価の考え方は、人生論の一発目で扱うような超重要なテーマです。
時間単価を高めて、
たくさんのお金を稼ぎながら
たくさんの自由な時間も確保する
このように、生産性を高めて自由に生きることは、わりと都会的・個人主義的な考え方です。
一方で、地域に受け入れられる移住者は、個人よりも地域を大切にするような人です。
長年、地元の人たちが守ってきた暮らしの中に後から入り込んで、田舎暮らしの「いいとこどり」だけをして、
「俺は俺、自由に生活させてもらう!」といったスタンスの人が受け入れられるワケがありません。
無償奉仕の仕事と時間単価を両立させるためには、「生産性の奴隷」と呼ばれる程の高い生産性が必要になります。
また住宅が広くなると、家事や掃除の手間が2倍、3倍になります。
これも「時間単価」に対してマイナスに働くことも押さえておきましょう。
理由③:「一人勝ち」が許容されにくい
お金持ちが遠のく3つ目の理由は、田舎に「一人勝ち」が許容されにくい文化があるということ。
これも「地域全体で豊かになろう」という発想が根底にあることが理由です。
移住者の話ではないですが、ケーススタディを一つ紹介します。
「農家はつらいよ」という本を出版したメロン農家である寺坂さんの例です。
この本を読むと田舎の人間関係の厳しさが良く分かります。
通常、農作物は地元の「農協」を通して出荷します。
農家さんが作った農産物は、農協を通じてスーパーなどに流通し、消費者の手に渡ります。
しかし、寺坂さんは農協を通さないビジネスモデルを作りました。
ところが、これを快く思わない人たちもいるワケです。
- 農業の設備資金は、農協に融資してもらう
- 農協から農業のノウハウを教えてもらう
こういった様々なサポートを農協から受けているのにも関わらず、
「自分だけ直接お客さんとやり取りをして、利益“だけ”がっぽりとるなんて!」となるのです。
寺坂さんは、
自分のメロン農園に除草剤をまかれて絶滅させられたり(もちろん、犯罪行為です)
地域に溶け込めず、嫌がらせを受けて鬱になったり
かなり苦しんだようです。
この書籍は寺坂さん視点がメインとなっているため、実際に「当事者の間でどんな問題があったのか」は分かりません。
しかし、
- 田舎に行けば行くほど、「個」より「コミュニティ」が重視される
- 自分だけが良い思いをするために地域を使うのはダメ(※寺坂さんがこういった姿勢で地域を使ったと言っているわけではありません。)
といったこと自体は、一般論として成立するとリベ大では考えています。
都会は良くも悪くも他人に関心がありません。
- どんな稼ぎ方をしていようが
- どれだけ稼いでいようが
たくさんの人がいるため、目につきにくいのです。
ところが田舎になると、その一挙手一投足が目に入ってしまうワケです。
こういった環境を「監視されている」みたいに感じる人には地方は窮屈に感じるかもしれません。
そして、もし地域ビジネスをやっていきたいと思うのであれば、以下のような視点が必要になります。
「自分がお金持ちになりたい!」という視点ではなく、
地域性・公共性の高いビジネスの視点
しかし冒頭でもお伝えしたように、一言で「地方」と言っても千差万別です。
全てが同じというワケではありませんが、以下の2点に関しては、しっかり認識しておいた方が良いでしょう^^
- 田舎に行けば行くほど「密な人間関係」が求められる
- 田舎に行けば行くほど「一人勝ち」が許容されにくくなる
まとめ:田舎でお金持ちになるのは、かなり難易度高め
今回の記事では、「地方移住」の「お金の話」にフォーカスして、「地方移住」でお金持ちが遠のく3つの理由について解説してきました。
結論として、田舎でお金持ちになることは、かなり難易度が高いと言えます。
その理由は以下の3つです。
- 生活コストは思うほど安くない
- お金にならない雑務が多い
- 「一人勝ち」が許容されにくい
地方の生活においてお金がかかるのは以下のような項目です。
- 住宅の修繕費
- 車代
→家族の数だけ必要 - 灯油代やガソリン代などの燃料費
→都会よりも月に数万円高い - 国民健康保険料
→最安値の地域より2倍高い自治体もある - 町内会・自治会費
→月額数千円は普通 - 通信費
→格安SIMが使えないだけで数千円アップ - お返し
→渡せるモノがなければ、買ってこないといけない
また、お客さんや競争相手が少なく、競争原理が働かないため物価自体がそれほど安くないといった指摘もあります。
地方には、お金にならない以下のような雑務が多く、時間単価が下がりがちです。
- 草刈り
- 故障した住宅設備の修繕
- 公道の倒木処理
- 消防団活動
- 町内会議
- 町のイベントのお手伝い
また、家や庭が広い分、家事・掃除の手間がバカにならないため、時間単価を気にする人は田舎暮らしは向いていないかもしれません(笑)
田舎では「個」よりも「地域」が大切であるため、一人勝ちを狙うのではなく、地域貢献に主眼を置いたビジネスモデルを考える必要があります。
そのため、普通に「好きなことをやって好きなように稼ぐ」よりも難易度が高くなりがちです。
お金を稼ぎ終わった後のセミリタイアの居住地ではなく、コスパ良く蓄財を進める居住地を選ぶのであれば、リベ大では
限界集落のような地方に移住するのではなく
地方都市に移住する
ことをおすすめします。
ITスキルの高い月収50万円のフリーランスが、利便性の高い地方都市で月10万円で暮らすというのは、再現性が高く小金持ちになれる一つのコースだと言えます。
参考動画
以上、こぱんでした!
「お金にまつわる5つの力」を磨くための実践の場として、オンラインコミュニティ「リベシティ」をご活用ください♪
同じ志を持った仲間と一緒に成長していきましょう!
自由へと一歩近付くための「お金にまつわる5つの力」の基本をまとめた一冊です!
▼「お金持ちになりたい!」という方に読んでほしい記事がこちら!