こんにちは、こぱんです!
リベ大では、資産と自由な時間を増やしていく「増やす力」、鉄壁のリスク管理で貯めた資産を減らさない「守る力」に関する情報も発信しています。
▼図解:「増やす力」「守る力」
情報を発信していく中で、これまで数多くの質問をいただいてきましたが、今回は投資に関する以下の質問に回答していきます。
リベ大をキッカケにインデックス投資を始めて、「株式60%:債券40%」で投資をしています。
投資に取り組む中で、ゴールドが気になり始めています。
ゴールドは、「安全資産」「有事の金」などと呼ばれることがあり、私の大事な資産を株式市場の暴落から守ってくれそうです。
ゴールドに投資する意味って、あると思いますか?
結論から言うと、リベ大としてはゴールドへの投資を積極的にはおすすめしていません。
ゴールドは、株式と比べると成長性が弱く、資産が増えにくいからです。
関連動画
一方で、「資産防衛のひとつの手段」としてゴールドを取り入れるのは良いと考えます。
そこで今回は、ゴールド投資に関する以下の内容を解説します。
- ゴールドの3つの特徴
- ゴールドの4つの投資方法
目次
解説動画:【大事な資産を守る】人気ゴールドETF「GLD」について解説
このブログの内容は、下記の動画でも解説しています!
ゴールドの3つの特徴
ゴールドは、紀元前5千年ごろにナイル川のほとりで砂金として発見されてから、現在までに約20万トン(プール約4杯分)が採掘されています。
(出典:DIAMONDオンライン「意外に知らない…金の産出量が最も多い国とは?」)
地球に残された推定埋蔵量は約5~6万トンなので、今のペースで採掘を進めると、あと15~20年ほどで枯渇すると言われています。
つまり、ゴールドは極めて希少価値の高い貴金属なのです。
このような性質を持つゴールドには、以下3つの特徴があります。
- ① 価値がゼロにならない
- ② 有事に強い
- ③ インフレに強い
特徴①:価値がゼロにならない
ゴールドの特徴の一つ目は、「価値がゼロにならないこと」です。
みなさんが知っている資産の多くは、価値がゼロになる可能性があります。
- 株式:会社が潰れる
- 債券:発行体が潰れる
- 紙幣:国家が破綻する
例えば、ベネズエラでハイパーインフレが起きた時、トイレットペーパー1つを買うために紙幣を26cmの高さまで積む必要がありました。
株や債券、紙幣は、いずれも価値がゼロになるリスクがありますが、ゴールドのような実物資産は無価値になりません。
関連動画
→ レバノンのハイパーインフレと「ゴールド」の相場環境について解説金や純金への投資は必要か?
特徴②:有事に強い
有事というのは、戦争・紛争や経済危機などのトラブルのことです。
例えば、1980年前後は有事が重なり、ゴールドの価格は短期間で4倍になりました。
- イラン革命:1979年にパーレビ国王が反体制派追放された事件
- 第2次オイルショック:イラン革命をきっかけとした石油の供給危機と価格高騰
- アフガニスタン侵攻:東西冷戦下で旧ソビエト連邦がアフガニスタンに侵攻
2000年代に入ってからも、有事が重なりました。
- 2001年:全米同時多発テロ
- 2008年:リーマンショック
- 2009年:ギリシャ危機
有事の際は、世界のお金は「有事の金」であるゴールドに集まります。
様々な有事を経て、ゴールドは2011年に最高値をつけました。
2011年以降は落ち着いた相場が続いていましたが、2020年には新型コロナウイルスの影響もあり、再びゴールドは値を上げ、2020年7月に史上最高値を更新しました。
戦争・紛争・経済危機といった不測の事態に対して、ゴールドは強いのです。
特徴③:インフレに強い
現在、先進国は金融緩和で膨大な紙幣を刷る傾向が続いています。
(出典:ロイター通信「2021年の視点:日米欧は超緩和維持、日銀は国債買入方針が課題」)
世の中、希少なモノには高値がつきますが、紙幣は無限に刷られているので、紙幣の価値は徐々に下がっていきます(=インフレ)。
インフレが進むと、今100円で買えているものが、将来200円払わないと買えなくなるのです。
▼図解:「インフレとデフレ」
一方で、ゴールドは流通量が限られている希少な貴金属です。
そのため、紙幣の価値が下がれば下がるほど、相対的にゴールドの価値は上がります。
- 流通量が限られている希少な貴金属であるため
- 希少価値のあるものには高値がつくため
- 紙幣は価値を落としゴールドの相対的価値は上がるため
日本政府は、インフレ率2%を目標にして経済政策を行っています。
もし運用しなければ、銀行口座のお金は毎年2%価値を失っているのと同じことになります。
インフレで、1万円の預金が「9,800円の価値」になるのは我慢できても、1億円の預金が「9,800万円の価値」になるのは我慢できない人も多いでしょう。
貯めたお金を守りたいなら、紙幣のままで置いておくのは得策とは言えません。
関連動画
→ 【思い込み多発】知らないでは済まされない「インフレ率」に関する基本【初心者向け】
ゴールドの4つの投資法
ここまでの話を読んで、ゴールドに投資してみたいと感じた人もいるでしょう。
そこで次は、実際にゴールドへ投資するための4つの方法を解説します。
- ① 金地金
- ② 地金型金貨
- ③ 純金積み立て
- ④ ゴールドETF
方法①:金地金
投資方法の一つ目は、金地金(きんじがね)です。
方法②:地金型金貨
二つ目は、地金型金貨(じがねがたきんか)です。
他に有名な金貨としては、メイプルリーフ金貨(カナダ)、カンガルー金貨(オーストラリア)などが挙げられます。
地金型金貨には、様々なサイズや重さがあり、価格も全て違います。
方法③:純金積み立て
三つ目は、月々数千円から積み立てできる純金積み立てです。
- 売却して換金できる
- 地金として引き出せる
- 金貨やジュエリーなどに交換できる
ここまで、①金地金、②地金型金貨、③純金積み立てと3つの方法を紹介しました。
これら3つ投資方法には、売買コストや保管コストなどがかさむというデメリットがあります。
そのため、ゴールド投資をしたいのであれば、ゴールドETFの活用をおすすめします。
方法④:ゴールドETF
ETFというのはファンドのことで、ゴールドETFの運用成果は、金価格の動きに連動します。
関連動画
→ 【初心者向け】投資信託とETFの違いを分かりやすく解説。高配当株好きはETFがおすすめ!
世界で一番有名な金ETFは、SPDRゴールド・シェア(GLD)です。
時価総額が多い(約7兆円)
ゴールドを対象とするファンドとしては低い経費率(0.4%)で良心的
世界中の大口投資家(機関投資家、年金基金、ヘッジファンド等)が投資しており現物ゴールドの裏付けがある
下記は、2004年~2021年現在までのチャートです。
2004年に10,000ドルを投資していたら、2011年のピーク時には40,000ドルになっていました。
なお、2021年2月現在は、約38,000ドルほどです。
2004年~2021年の間のGLDの成績は、次のようになります。
一番良い年の成績:プラス30.45%
一番悪い年の成績:マイナス28.33%
16年間の利回り:年8.65%
GLDの値動きを見て、「意外に値動きが激しい」と思った方もいるかもしれません。
国際金価格はドル建てのため、為替にも大きく影響されます。
ゴールドの値動きの他に、為替の値動きがプラスされるので、値動きが激しくなるのです。
最後に、ゴールド価格のピークである2011年頃に高値掴みをしてしまった場合、他の投資とどれだけ差がついたかを比べてみましょう。
- 株:3倍
- 不動産:2.3倍
- 債券:1.3倍
- ゴールド:ほぼ変わらず
値動きのチャートを見て、「ゴールドは全然ダメだ!」と感じるかもしれません。
しかし、チャートを見る時は、以下の点を抑える必要があります。
→ 2004年〜2021年なら年利8.65%
→ 分散投資の対象となり得る
- 株が値上がれば、 ゴールドが値下がる
- 株が値下がれば、 ゴールドが値上がる
→ 全体としてリスクを抑えることができる
関連動画
→ あなたに最適な投資手法の見つけ方 分散投資と集中投資どちらの投資法が良いか?
そのため、短期間の数値だけでなく、トータルで考えるようにしましょう。
まとめ:資産防衛の手段としてゴールド投資をする価値はある
今回はゴールドの投資について解説しました。
ゴールドの主な特徴は、次の3つです。
- ① 価値がゼロにならない
- ② 有事に強い
- ③ インフレに強い
- ① 金地金
- ② 地金型金貨
- ③ 純金積み立て
- ④ ゴールドETF
方法①~③は、売買コスト・保管コストが高くつきます。
一番手軽に、安心して投資できるのは、方法④のゴールドETFです。
世界3位の資産運用会社ステートストリートが運用する、GLDというゴールドETFがおすすめです。
メリット
- 時価総額が7兆円近くある巨大ファンドで現物ゴールドへの裏付けがある
- 運用コストが0.4%ほどで、ゴールドを投資対象とするファンドとしては良心的
リスク
- ドル建て投資のため為替変動リスクがある
- 年間20~30%と大きく価格が変動するリスクがある
ゴールドは、世界中の投資家が「分散投資の一角」として投資する歴史ある資産です。
ポートフォリオの分散効果を高めるために、資産の5%~10%程度をゴールドに投資しても良いでしょう。
関連動画
→ 【世界最高峰の大学に学ぶ】ハーバード大学のポートフォリオについて解説
一方で、今は資産を増やしている途中で、まだ資産を守る段階ではない人は、まずは株式への投資割合を高め、資産を増やすことをおすすめします。
今はネット証券だけで、世界最高レベルの優良ファンドに投資できる時代ですから、投資をするのに銀行や証券会社の窓口に行く必要は一切ありません。
まだ証券口座を持っていない人は、リベ大がおすすめする「楽天証券」、「SBI証券」で口座を開設していきましょう。
また、実際に投資を始めると、皆さんの周りには投資について話したり、相談できたりする環境があまりないかもしれません。
そんな時は、リベ大のオンラインコミュニティ「リベシティ」に参加してみてください。
投資経験が豊富な先輩方に相談したり、初心者でも、仲間と一緒に投資の知識を得られるのでおすすめです。
以上、こぱんでした!
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