インデックス投資
高配当株投資
高配当株投資に関しては、これまでも以下のような過去記事や過去動画で詳しく解説しています。
関連動画
リベ大で高配当株投資を紹介している理由は実にシンプルです。
それは、この投資手法が「再現性の高い方法だから」です。
正しい方法でコツコツやると、誰でもそれなりの資産・配当金を手に入れられます。
実際リベ大で学んでから高配当株投資をスタートさせ、月数万円の配当金を得られるようになった人も少なくありません。
中には、何十万円もの配当金が入ってくるようになった人もいます。
現在国民年金として毎月もらえる金額は、満額で約7万円です。
今の時点で同等の配当金を得られている人は、フツウの人の「2倍」の年金が約束されている状態とも言えるでしょう。
そこで今回の記事では、この高配当株投資の最新トレンド3選について解説します。
やっている人が増えた
書籍が増えた
新指数が誕生した
高配当株を取り巻く投資環境は、日に日に良くなっています。
ぜひ最新トレンドを学び、配当金を積み上げるモチベーションにしてください。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:2023最新トレンド 高配当株投資
目次
解説動画:【月3万円の配当金を目指して】「高配当株投資」の最新トレンドについて解説
このブログの内容は、以下の動画でも解説しています!
高配当株投資の最新トレンド3選
トレンド①:やっている人が増えた
高配当株投資家の数が増えてきているようです。
高配当株投資が「個人投資家の主流」になっている点について、日本経済新聞が記事にしています。
面白い記事だったので、内容を引用します。
調査は4月18日〜5月9日にインターネットで実施。40〜50代を中心とする幅広い年代の個人投資家7902人から回答を得た。
「自分に最も当てはまる投資スタイル」を一つだけ選ぶ設問では、「日本主体:高配当・優待狙いなどの利回り投資」が26%を占めて首位だった。
昨年から7.2%増えた。昨年の同調査では、「海外主体:ETFやインデックス投信を使った国際分散投資」が19.7%で首位だった。
インデックス投資は、14.6%の3位に後退しているとのことです。
この調査結果は、「自分に最も当てはまる投資スタイルは?」という質問に対するランキングです。
仮に「最も合理的な投資スタイルは?」「万人向けの投資法は?」というアンケートであれば、インデックス投資はダントツの1位だったかもしれません。
調査では、過去4年間で毎年利益を出している「4連勝投資家」の特徴も調べた。
4連勝投資家はそうでない投資家と比べて、投資スタイルとして「日本主体:高配当・優待狙いなどの利回り投資」を選ぶ人が多く、利回り投資が勝率の高いスタイルであることが示唆された。
要は、過去4年間で毎年利益を出し続けたのは「高配当株投資家・優待株投資家」だったというワケです。
ここでいう過去4年間には、2022年の下落相場も含まれます。
S&P500などの有名な株価指数が大きくマイナスに沈む中、配当利回りを重要視している株価指数はプラスを維持しました。
下落相場に強いという高配当株の特徴を目の当たりにし、「高配当株投資は良い手法」と感じた人が多かったのでしょう。
一般的に、人のリスク許容度は自分で考えているより低いものです。
ところが上げ相場で儲かっている時は、全くこの点に気付きません。
株価がゴリゴリ下がる相場状況になり、実際に自分のポートフォリオが前年比マイナス30%のようになって初めて慌てふためくのが人間です。
プラス10%や20%という状況の時は、次のようにイケイケな考えになる人も増えてきます。
外国株から日本の高配当株へ資金シフトが起きたのは、高配当株に有利だった相場環境も大いに影響しているでしょう。
実際のところ、投資手法の成績は年によって以下のようにブレがあるものです。
- 日本株が儲かる時もあれば、外国株が儲かる時もある。
- 成長株が儲かる時もあれば、割安株が儲かる時もある。
つまり、高配当株投資家が「過去4年間毎年利益を出し続けた」のは、たまたまということです。
たしかに高配当株投資は、株式投資の中では相対的に低リスクの投資手法と言えます。
とはいえ、「絶対マイナスにならない」「毎年確実に利益が出る」という投資手法ではありません。
最近高配当株投資にシフトした人は、この点について誤解しないよう気をつけてください。
「最近成績の良かった投資手法」という言葉を聞いた時は、慎重に考えましょう。
真の高配当株投資家は、このような時こそ慎重に行動するものです。
そもそも、「高配当株投資なんてダメだ!」と言われる時が一番のチャンスなワケです。
くれぐれも配当利回りが高いだけの、誰もが知っている大企業株ばかり買わないよう、注意してください。
トレンド②:書籍が増えた
高配当株投資のリターンが好調になり、個人投資家からの人気が高まるにつれ、高配当株投資に関する書籍も増えてきました。
ここで紹介したような高配当株投資に関する本は、本屋の「投資本コーナー」に行くと簡単に見つかります。
このような光景は、少し前は見られませんでした。
本屋の投資本コーナーに行けば、その時々にブームになっている投資手法がすぐに分かります。
デイトレードが流行れば、「毎月100万円安定して稼ぐ!」のような投資本が並ぶ。
新興国株が流行れば、「これからは〇〇の時代!」のような投資本が並ぶ。
現在のように高配当株投資の解説本が増えたり、高配当株情報を発信するブログやTwitterアカウントが増えたりするのは悪いことではありません。
しかし情報が増えると、取捨選択が大変になります。
おかしな情報に踊らされ、失敗する人も出てくるでしょう。
- 受験
- 就職
- 起業
など、いつどんなシーンでも世の中の情報は玉石混交です。
どの材料を選び、どのように料理するかは皆さんの腕次第です。
皆さんには、以下のようなスタイルをおすすめします。
- 失敗を恐れずに適正なリスクを取る
- 小さな失敗を繰り返しながら、情報リテラシー・金融リテラシーを高める
このような意味で、今は高配当株投資家にとって追い風が吹いています。
なぜなら高配当株投資は、「企業が利益を生み出す」「オーナーとして利益の一部をキャッシュでもらう」というシンプルなスタイルだからです。
新たなキャッシュを生み出すものへの投資は、まさに投資の本質です。
高配当株のリターンが落ちてブームが去れば、本屋の投資本コーナーから「高配当株投資」の本はごそっと消えるでしょう。
しかし、高配当株投資の本で学んだことはムダにはなりません。
ブームが去り、高配当株投資の本が本屋から消えても大丈夫です。
頭の中に残った知識を使って優良高配当株をコッソリ買い漁ることができれば、次の波が来た時にしっかり儲けられます。
トレンド③:新指数が誕生した
誕生したのは、次の2つの指数です。
- 日経連続増配株指数
- 日経累進高配当株指数
このような指数が生まれること自体も、高配当株投資がブームになっている1つの証拠です。
どのような指数なのか、順番に見ていきましょう。
新指数①:日経連続増配株指数
この指数には、以下のような特徴があります。
- 国内証券取引所の全上場銘柄が対象
- 実績ベースの増配を原則10年以上続ける銘柄のうち、連続増配の年数上位から70銘柄を上限に採用
- 時価総額ウエート方式で算出(各銘柄のウエート上限は5%)
概要をお伝えすると、「連続増配年数10年以上の銘柄を70個程度選んで投資する」という指数です。
この指数のリリース資料には、次のように書かれています。
主要国の金融政策が読みにくくなり世界の株式相場の先行き不透明感が根強かったここ1~2年で、配当は株主還元の柱として投資家の注目を一段と集めています。
その切り口のひとつに「連続増配」があります。配当を毎年増やし続けられる企業は長期的に安定した収益基盤を持つと評価できます。
そこで増配を続ける国内企業の株価動向を表す指数として日経連続増配株指数を開発しました。
上記のように、世界経済が不安定になると注目されるのが”配当”という要素です。
1位の花王をはじめ、皆さんが見聞きしたことがある会社も含まれているのではないでしょうか。
このリリース資料には、連続増配年数12年の企業まで載っているので、興味のある人はぜひご覧ください。
次はこの指数の成績を見てみましょう。
2010年6月時点を10,000とした場合、2022年6月時点の数字は以下のようになっています。
- 日経連続増配株指数:約52,000
- 日経平均株価:約42,000
このあたりは期間の切り取り方次第でどうにでもなるため、参考程度にしましょう。
12年で5倍以上と聞くと凄いと感じる人も多いでしょうが、このデータは投資の開始時期が良いタイミングに設定されています。
「2008年のリーマンショック後」「2012年のアベノミクス開始前」という開始時期は、まさにバーゲンセール期間のど真ん中です。
新指数②:日経累進高配当株指数
この指数の特徴は、以下の通りです。
- 国内証券取引所の全上場銘柄が対象
- 実績ベースで減配せず増配か配当維持(累進配当)を10年以上続ける銘柄のうち、日経の予想配当に基づく配当利回りが高い順に30銘柄で構成
- 時価総額ウエート方式で算出(各銘柄のウエート上限は7%)
一方、こちらの日経累進高配当株指数のキーワードは累進配当です。
増配していなくても、”減配さえしていなければ高配当株として合格”という基準で銘柄を選んでいるワケです。
累進配当回数が15年以上の企業は、以下の通りです。
1位は、武田薬品工業の41年になっています。
2010年6月時点を10,000とした場合、2022年6月時点の数字は以下のようになっています。
- 日経累進高配当株指数:約48,000
- 日経平均株価:約42,000
先ほど紹介した連続増配指数より成績は悪いものの、日経平均株価よりは良い成績になっています。
今回お伝えした新情報を、どのように皆さんの投資に生かせるのかについて紹介します。
連続増配銘柄のチェック
→ 指数の構成銘柄を見れば、連続増配株がすぐに探せます。今まで「連続増配株の探し方が分からなかった」という人にとっては朗報です。
累進配当銘柄のチェック
→ 指数の構成銘柄を見れば、累進配当株がすぐに探せます。
新ファンドについて
→ いずれこの指数に連動した新ファンドが生まれるはずです。”低コストならば”、投資検討の余地が生まれます。皆さんの高配当株ポートフォリオに入れると、管理がラクになるかもしれません。
すでにある日本株の高配当株ファンドでは、【1489:NF・日経高配当50ETF】が有名です。
このファンドは最近人気が高まっており、運用残高が1,000億円を突破しました。
(参考:PR TIMES「「NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信」純資産残高が1,000億円を突破」)
しかしリベ大では、このファンドを以下の理由からおすすめしていません。
- 構成銘柄(=お弁当のおかず)が景気敏感の大型株ばかり
- それなりの信託報酬がかかる(税込み0.308%)
リベ大では、「日本株の高配当株ファンドには良いものがほとんどないため、どうしても自分で個別株を選ばないといけない」とお伝えしてきました。
仮にアメリカの高配当株ETFのようにバランスの良いお弁当があれば、それを買うだけでOKです。
しかし、腐りかけているおかずも入っているお弁当であれば、自分で美味しいおかずを一品一品買い集めて良いお弁当を作るしかありません。
日本の高配当株ファンドにおけるこのような状況も、今後良質なファンドが登場すれば変わります。
とはいえ「全部自分で選ばないといけない」という状況から、「ファンド + 自分で選ぶ個別銘柄10個~30個でOK」のようになる可能性はあります。
ファンドというお弁当に、野菜とお肉を買い足して良い感じのお弁当にするイメージです。
この意味でも、高配当株ファンドの動向はチェックしておく価値があります。
まとめ:今後も日本の高配当株の動向をしっかりウォッチしていこう!
今回の記事では、高配当株投資の最新トレンド3選について解説しました。