こんにちは、こぱんです!
リベ大では、お金のなる木を育てて資産と自由な時間を増やしていく力、「増やす力」についても情報発信をしています。
▼図解:増やす力
今回の記事のテーマは「タワーマンション(タワマン)」です。
タワーマンションとは、およそ20階以上ある超高層マンションを指します。
タワーマンションは、お金持ちしか買えない高価なものだから、自分には関係ない話だと感じる人もいるでしょう。
しかし視点を変えて、タワーマンションを通じて「資産になる家とは何か?」と考えることは多くの学びに繋がります。
そこで今回の記事では、以下の3つを解説します。
- タワーマンションのデメリット7選
- タワーマンションのメリット7選
- 資産になる家を手に入れるために知っておくべきこと
家は資産であると多くの人が誤解をしていますが、正しくは「資産になっている家もあるし、負債になっている家もある」です。
ただし大切なのは、資産か負債かではなく「自分が資産になる家を買えるかどうか」でしょう。
目次
解説動画:【値下がりしないマイホーム?】タワーマンションのメリット・デメリット7選
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
タワーマンションのデメリット7選
タワーマンションのデメリットは以下の通りです。
- ①ランニングコストが高め
- ②エレベーターでの移動に時間がかかる
- ③引っ越しに手間がかかり費用も高い
- ④ベランダが使えない
- ⑤風や地震で揺れる
- ⑥騒音や風の問題
- ⑦人間関係について
デメリット①:ランニングコストが高め
1つ目のデメリットは、ランニングコストの高さです。
マンションを保有していると、管理費や修繕積立金など毎月かかる費用が少なくありません。
国土交通省のマンション総合調査結果によると、タワーマンションの平均管理費と平均修繕積立金は以下の通りです。
- 平均管理費:月15,726円
→ マンション全体の平均管理費の約1.4倍
- 平均修繕積立金:月12,305円
→ マンション全体の平均修繕積立金の約1.1倍
(参考:国土交通省「平成30年度マンション総合調査結果」より)
しかし、タワーマンションは2000年以降に建設された物件が多いため、今後は大規模修繕が必要になることが予想されます。
いざ修繕となった場合、積立額不足による一時金の追加徴収や、今後の積立金増額なども起きそうです。
いずれにしても、タワーマンションは特殊な構造や豪華な設備によって、維持費用は高くなる傾向にあります。
具体例として、2003年に建設された43階建て「品川Vタワー」のランニングコストを見てみましょう。
23階、3LDK(80㎡)の場合。
- 管理費:月26,200円
- 修繕積立金:月21,360円
- 駐車場代(車保有の場合):月30,000円~45,000円
→ 駐車場代も含めると、1カ月の維持費は約7.7万円~9万円となる。
(参考:SUUMOより)
さらに、他にも固定資産税が年間10万~数十万円かかります。
マンションを保有する際の、毎月のコストや年間のコストについても覚えておきましょう。
デメリット②:エレベーターでの移動に時間がかかる
2つ目のデメリットは、エレベーターでの移動時間です。
30階から1階におりる場合、ノンストップでもかなりの時間が必要です。
特に通勤・通学の時間帯は、頻繁にエレベーターが各階で止まるため、さらに時間がかかります。
そして、エレベーターがなかなか来ないことも多く、待機時間も侮れません。
駅から徒歩3分の好立地なのに、最上階から1階まで降りるのに3分以上かかるミステリアスな現象も起きがちです。
さらに、時間がかかるのは自分の移動だけではありません。
ピンポーンとチャイムが鳴り「お荷物です」と言われてから、宅配業者が部屋の前に到着するまで、約数分間も待つ必要があります。
「チャイム鳴ったけどまだ来ないな…」というのは、高層階に住む人にとってはよくある話です。
デメリット③:引っ越しに手間がかかり費用も高い
3つ目のデメリットは、引っ越しに手間がかかり費用も高いことです。
引っ越しでは、壁や床に傷がつかないようにシートで覆い保護をする、養生作業が発生します。
タワーマンションは、エントランスから部屋までの距離が長く、戸建て住宅や一般のマンションよりも養生作業の手間や時間がかかります。
そして、家具の搬入にも注意を払わなければいけません。
食器棚やベッドなどの大型家具は、寸法が大きくてエレベーターに載せられない場合、解体をして搬入が必要なケースもあります。
養生の手間や搬入の困難さを含め、時間や人件費がかかることが想定されます。
そのため、タワーマンションの引っ越し料金の相場は一般住宅に比べると高めに設定されているのです。
最低でも、一般住宅に引っ越しするケースの約2倍の費用は考えておきましょう。
デメリット④:ベランダが使えない
4つ目のデメリットは、ベランダが使えないことです。
タワーマンションは、高層階になればなるほど風が強くなり、景観を損ねるため洗濯物を干すことが規約で禁止されている物件もあります。
禁止されていない場合でも、強風で洗濯物が飛ばされる可能性を考えると、干したくても干せません。
そのため、洗濯物の乾燥は乾燥機の利用が基本です。
また、物が落下する危険性もあることから、重量物はベランダに置けません。
タワーマンションに住みたい人は、ベランダは使う物ではなくオブジェのような物と考えておくのがおすすめです。
ベランダに洗濯物や布団を干したり、家庭菜園をしたりするなら、タワーマンション以外の住宅を選びましょう。
デメリット⑤:風や地震で揺れる
5つ目のデメリットは、風や地震での揺れです。
タワーマンションは柔構造で、自らが揺れることでエネルギーを逃がす仕組みとなっています。
そのため、強風や地震があると微妙に揺れ続けるのです。
特に高層階は日常的に強風にあおられているため、建物が揺れている状態を日常的に体感します。
お風呂にお湯を張ると、地震でもないのに水面にさざ波が生じているのを確認できるケースもあります。
2021年時点では医学的な根拠は確認できていないものの、健康被害を懸念する声もあるようです。
(参考:現代新書「厚生労働省はただちにタワマンの健康被害を調査すべきと考える理由」より)
デメリット⑥:騒音や風の問題
6つ目のデメリットは、騒音や風の問題です。
意外かもしれませんが、タワーマンションの高層階では外部の音が気になるケースが多くあります。
高層階は周りに音をさえぎる物がないため、遠くからの騒音が混じり合って大きく聞こえてくるのです。
もちろん、周りの建物の状況や階数にもよりますが、地上の騒音を気にせずに過ごすのは難しいと覚えておきましょう。
- 大通りを走る車の音
- 線路を走る電車の音
- 遠くを走る救急車やパトカーのサイレン
- 強風の音
さらに風については、湾岸沿いの物件の場合は塩害リスクを考える必要があります。
塩分を含んだ潮風によって建物が腐食し、雨漏りなどの被害を引き起こすためです。
騒音に限らず、タワーマンションと風のトラブルは切り離して考えることはできないでしょう。
デメリット⑦:人間関係について
7つ目最後のデメリットは、よくある話題の一つである人間関係についてです。
タワーマンションは、そもそもプライバシーやセキュリティを重視する人も多く住んでいます。
投資目的で購入している人もいるため、所有者や賃貸人もよく変わります。
そのため、近隣の人とのコミュニケーションやヒエラルキーを、あまり気にする必要はありません。
むしろデメリットとして、人間関係が希薄になりがちなことがあげられます。
タワーマンションのメリット7選
次に、タワーマンションのメリット7選を紹介します。
- ①眺望が良い
- ②日当たりが良い
- ③利便性が高い
- ④セキュリティが高い
- ⑤耐震性・防音性に優れる
- ⑥ステータス
- ⑦資産価値が落ちにくいどころか上がる
メリット①:眺望が良い
1つ目のメリットは、眺望の良さです。
高層階の特権とも言え、毎日毎晩、素晴らしい光景を眺めることができます。
タワーマンションに住んでいる両学長の友人は「夏は自宅から花火大会を特等席で見られる!」と言っていたそうです。
皆さん自身は関心がなくても、世の中には一定数以上の眺望が好きな人がいるのは事実です。
その一方で、眺望の良い住宅はそれほど多くないため希少性が高く、供給より需要が多い状態が2021年も続いています。
メリット②:日当たりが良い
2つ目のメリットは、日当たりの良さです。
一般に採光が悪いとされる北向きの部屋でも、タワーマンションは高さがあるため、十分に光が入ってきます。
むしろ注意すべきは、日当たりが悪いかどうかではなく「日当たりが良すぎるかどうか」という話もあるほどです。
周りに高い建物が建つリスクが低いため、日当たりを重視する人にとっては最高の環境かもしれません。
メリット③:利便性が高い
3つ目のメリットは、利便性の高さです。
タワーマンションの多くは、好立地や建物内の設備も充実しているなど、かなり便利に造られています。
- 駅に直結、または駅近で徒歩1~3分の物件。
- 高層階にはプールやジムがある。
- 1階にはコンビニや飲食店、クリニックなどの店舗が入っている。
- ゴミ出しは24時間OK。
- 食洗器や浄水器、ディスポーザーなどビルトインで設置済み。
- キッズルーム、ゲストルームの設備もあり。
- バーラウンジやシアタールームも完備。
利便性という点で、タワーマンションに勝る一般住宅は、すぐには登場しなさそうです。
メリット④:セキュリティが高い
4つ目のメリットは、セキュリティの高さです。
オートロックや防犯カメラ、モニター付きインターホンなどの基本設備の他に、以下の設備や体制も整っています。
- エレベーターを動かすには、セキュリティカードが必須。
- 部屋の鍵は、ピッキング対策に有効なディンプルキー。
- コンシェルジュやセキュリティセンターなど、人が常駐して24時間管理をする。
メリット⑤:耐震性・防音性に優れる
5つ目のメリットは、耐震性・防音性に優れていることです。
タワーマンションの高さの目安は60m以上です。
地震大国の日本に建てるのですから、もちろん地震に備えて非常に頑丈な造りになっています。
もし地震が起きても倒壊の危険性は低く、防音性も考慮して造られているため隣人との騒音トラブルの可能性も少ないです。
しかし、立地場所や建物の品質など、いくつか気をつけるポイントはあります。
埋め立て地の物件は、地震による液状化現象のリスクがある。
あまりグレードの高くない建物では、やたらと隣人の生活音が響くことがある。
物件ごとに確認は必要ですが、タワーマンション全体の傾向としては、耐震性や防音性に期待ができるようです。
メリット⑥:ステータス
6つ目のメリットは、ステータスです。
タワーマンションを語る上で外せないメリットで、以下のような憧れのイメージを抱く人も多いのではないでしょうか。
「タワーマンションに住んでるなんて、すごいな!」
「いつかはタワーマンションに住んでみたい。」
両学長への質問上位にも「自宅はタワーマンションですか?」がランクインしているそうです。
近年タワーマンションの物件数は順調に増加していますが、住宅全体の数から考えれば、まだまだ珍しいためステータスは非常に高いです。
タワーマンションに憧れを抱いた意見やイメージは、そう簡単にはなくならないでしょう。
メリット⑦:資産価値が落ちにくいどころか上がる
7つ目最後で最強のメリットは、資産価値が落ちにくいどころか上がっていることです。
まずは、マンションの市場動向グラフを見てみましょう。
ここ数年の首都圏のマンション価格が上昇し続けていることが分かります。
2012年から2019年の間に、首都圏の新築マンションの価格は約1.35倍に、中古マンションの価格は約1.4倍となりました。
価格上昇の流れの中で、特に目立っているのがタワーマンションです。
次は「東京都の港区・中央区・品川区を対象としたタワーマンションと一般マンションを比較した価格推移の調査結果」の表から、上昇率の部分(表の赤枠内)を見てみましょう。
港区の価格上昇率
- タワーマンション:約1.52倍
- 一般マンション:約0.96倍
中央区の価格上昇率
- タワーマンション:約1.32倍
- 一般マンション:約1.31倍
品川区の価格上昇率
- タワーマンション:約1.35倍
- 一般マンション:約1.09倍
※調査対象期間:2005年と2017年を比較
2005年から2017年の間で、東京都港区のタワーマンション価格は約1.52倍に上昇し、一般マンション価格は約0.96倍に下落と明暗が分かれました。
中央区ではそれほど差がつきませんでしたが、品川区では港区同様に大差がついています。
中には、タワーマンションを購入して15年間も住んでいるのに、買った時よりも価値が値上がりしている物件がいくつもあるようです。
- ランニングコストや金利の支払いで年間100万円かかる
→ 15年間の支出:1,500万円
- 15年での値上がり益が3,000万円の場合
→ 3,000万円(値上がり益) − 1,500万円(15年間の支出) = 1,500万(上がった資産価値)
資産価値の落ちにくいマンションの特徴については、以下の記事でも解説しています。
リベ大は、基本的に「マイホームは負債になる可能性の方が高い」と考えています。
しかし、タワーマンションの値上がりに関して言うと、現段階では資産価値の高さを認めざるをえません。
▼図解:マイホームは数字と感情をわけて考えよう
もちろん、タワーマンションにも当たり外れがあるため、全ての資産価値が上昇するワケではありません。
とはいえ、2021年9月時点での傾向として、タワーマンションの資産価値は高いと知っておくことは大切です。
2021年の日本の不動産事情では、以下のようなケースも起きています。
一見無茶に見える1億円近い高額ローンを組んでタワーマンションを購入した人が爆益を出した。
堅実に3,000万円のローンを組んで一般住宅を購入した人の純資産が、値下がりでマイナスになった。
長期目線で考えると、値下がりする3,000万円の家より、値上がりする1億円の家の方が安いのも一つの現実です。
資産になる家を手に入れるために知っておくべきこと
なぜタワーマンションの資産価値は高いのか?
タワーマンションの資産価値が高いのは「人気で需要が高いため」という一点に尽きます。
不動産の価値は、需要の高さがポイントです。
皆さん自身ではなく、他の人達が不動産を魅力的だと考えている場合、供給よりも需要が高い状態と言えます。
例えば、テレビや雑誌の特集にある人気の街ランキングを見た時に、以下のような感想を抱く人もいるでしょう。
いつどんな時代でもブームがあります。
実はブームが起きた時に、感想だけで終わってしまう人は大変もったいないのです。