こんにちは、こぱんです!
リベ大では、経済的自由を達成するために「お金にまつわる5つの力」について情報発信をしています。
▼図解:お金にまつわる5つの力
- 月収:20万円
- 労働時間:1日8時間 × 20日間 = 月160時間の労働
→ 時給:20万円 ÷ 160時間 = 1,250円
実績のある人気の弁護士だと、1時間あたりの単価が3万円の人もいます。
つまり、20分間のメールのやりとりだけで、1万円払わないといけないのです。
さて、皆さんは時給を以下のように考えているかもしれません。
- できるだけ高い方が良い
- 安くこき使われるなんてまっぴらだ
- 時給が高い人は偉いしスゴイ
ところが、上記のような「時給思考」には罠があります。
時給思考の罠は、絶対にハマってはいけない落とし穴の1つです。
経済的な成功を遠ざける
豊かな人間関係も失ってしまう可能性がある
今回の記事では、時給思考の5つの罠について解説します。
罠から抜け出した人はどんどん生活が良くなっていくでしょう。
目次
解説動画:【ハマりがち】成功を遠ざける「時給思考」の5つの罠
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
時給思考の5つの罠
みなさんが気をつけるべき時給思考の罠は、以下の5つです。
- 「量」に負けるケースを忘れがち
- 「前後の時間」を忘れがち
- 「現状維持バイアス」にかかりがち
- 「価値」を軽視してしまいがち
- 「すべて」を時間単価で考える
罠①:「量」に負けるケースを忘れがち
収入は「時給 × 労働時間」で計算できますが、時給ばかりに目がいって、実際働ける時間を加味しないケースがあります。
労働時間を考慮せずに、長時間働けない仕事をしてしまうと、結果的に総収入が低くなります。
これが、時給思考の罠の1つ目です。
理解しやすいように、大学生のアルバイトを例に挙げて考えてみましょう。
大学生の皆さんは、投資を始めるために種銭を貯めることを決意しました。
お金を稼ぐためにアルバイトを探すと、以下2つの候補が見つかりました。
- 都内で塾講師のアルバイト(時給2,000円)
- 地元で居酒屋のアルバイト(時給1,200円)
皆さんなら、塾講師と居酒屋のどちらを選びますか?
どちらの仕事の方が好きかという視点を無視すると、時給2,000円で働きたい人が多いかもしれません。
なぜなら、6,000円の収入を得るために、2時間も多く働かないといけないからです。
- 塾講師のアルバイト:2,000円 × 3時間 = 6,000円
- 居酒屋のアルバイト:1,200円 × 5時間 = 6,000円
働く時間が増えれば増えるほど、時給の差が効いてきます。
さらに感情的に考えても、大学の同級生に低い時給で働いていると思われて嬉しい人はいないでしょう。
ところが、勤務時間を考慮するとどうでしょうか?
塾講師のアルバイト
- 勤務時間:シフトの問題で週2日、1日3時間しか働けない。
- 月収:48,000円
居酒屋のアルバイト
- 勤務時間:人手不足で週5日、1日5時間働ける。
- 月収:120,000円
圧倒的に、居酒屋の方が稼げることになります。
もし、できるだけたくさんのお金を稼ぐことが目的なら、働ける時間も加味しましょう。
賢くスマートに稼ぐ人が、がむしゃらに働く人よりお金がない場合は、時給思考の罠にハマって総収入が少ないからです。
リベ大は、会社員の人に自分のスモールビジネスを持つことをすすめています。
スモールビジネスには、非常に大きなメリットがあるからです。
好きな時に働ける
好きなだけ働ける
もし、最初は時給が低かったとしても量でカバーできればOKです。
そもそも、量をこなすのがツラくなるような副業やビジネスは辞めましょう。
自分に合う仕事を見極めるために、色々な副業を試してみるのがおすすめです。
- せどり
- 動画編集
- プログラミング
- ウェブデザイン
- ハンドメイド
- YouTube配信
- ブログ/アフィリエイト
- コンテンツ販売
- コンサルタント
- Webライター
以下の記事では、10個の副業の具体的な始め方や大切な考え方を解説しています。
罠②:「前後の時間」を忘れがち
時給思考でハマりがちな罠の2つ目は、前後の時間を忘れがちなことです。
- 移動時間
- 待機時間
- 準備時間
1つ目の罠で取り上げた大学生のアルバイト事例を、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
時給2,000円の塾講師をするために、以下の時間が必要だとします。
- 片道30分かけて都内に出る
- 授業開始の15分前には講師室で待機する必要がある
- 1つの授業に最低45分の準備が必要
→ 1コマ働くために必要な前後の時間:2時間
上記の前提だと、1回3時間の授業をするために前後の時間が2時間あるので、実質的な稼働時間は5時間になります。
思ったほど時給は高くないことがわかるでしょう。
- 2,000円 × 3時間働いて6,000円もらえる
- 実質的な稼働時間は5時間
→ 6,000円 ÷ 5時間 = 1,200円
- 地元なので自転車で片道7分
- アルバイト開始の15分前に店に着けばOK
→ 1回働くために必要な前後の時間:30分
- 1,200円 × 5時間働いて6,000円もらえる
- 実質的な稼働時間は5.5時間
→ 6,000円 ÷ 5.5時間 = 1,090円
以上のように、前後の時間まで加味して考えると、両者の差はかなり詰まっていきます。
実質的な時給を比べると、以下の通りです。
- 塾講師のアルバイト:1,200円
- 居酒屋のアルバイト:1,090円
そうは言っても、すでに前後の時間を考慮して行動できている人も多いでしょう。
以下のような、リテラシーの高い人もいるはずです。
「そういう『おカネにならない時間』があることぐらい分かってるよ」
「見た目だけの時給に騙されるワケないでしょ~」
上記のような感想をもった人が退屈しないように、面白いデータを1つ紹介しておきます。
2021年2月9日付の日本経済新聞で「中間層の経済余力、東京最下位 首位・三重と月10万円差」のデータが出ました。
所得水準が高いことで有名な東京は、通勤コストを差し引いた実質的な経済余力を考えると、47都道府県中ビリだという衝撃のデータです。
上記の表にある金額は、可処分所得から食費や住居費、通勤時間がなければできたはずの生産活動の価値を差し引いたものです。
娯楽などにまわせる金額はなんと三重県がトップで、1世帯あたり月約24万円も自由に使える計算になります。
その一方、東京都は最下位で約13.5万円でした。
上記の資料は、都心一極集中をなくそうとする結論ありきなので、少しデータの読み解きにコツが必要です。
しかし、一見稼いでいるように見える東京の人についても以下のような視点があることは、おさえておきましょう。
通勤時間のムダが多い
実は豊かではない可能性もある
稼働できていない時間の存在に敏感になりましょう。
ときには、以下のような目線も大切なのです。
時給が高い塾講師より、時給が低く見えるアルバイトの方がトータルでは良いかもしれない。
年収が高い都心勤務の人より、他県の人の方が暮らしは豊かかもしれない。
罠③:「現状維持バイアス」にかかりがち
3つ目の罠は、現状維持バイアスです。
つまり、今のままが一番だと思ってしまう状態のことを言います。
例えば1,500円の時給で働いている人は、現在は800円の時給でも将来は3,000円の時給になるかもしれない仕事をやろうとは思わないものです。
でも、見つめるべきは「未来」なんだ。
そもそも人間は、以下の傾向を持っています。
皆さんにも、思い当たる経験があるはずです。
人間の性質
- 知らないモノは怖い
- 変わりたくない
- 現状維持が大好き
現状維持バイアスが働いている例
「会社に不満はあるけど、転職は怖いし、まぁガマンできないこともない…。」
「彼女と価値観が合わない気もするけど、話し合うのも面倒だし、とりあえずこのままで…。」
現状をイマイチだと思っても、積極的に変化させるのは、誰しも億劫になりがちでしょう。
人間はもともと、現状を維持しておきたい性質があるのです。
現状維持バイアスに時給思考が加わると、悪い意味で鬼に金棒になります。
現状にくぎ付けにされて、一歩も動けなくなるでしょう。
今、時給1,500円で働いている人がいるとします。
時給1,500円稼げるのは、何かしらのスキル・経験・知識を持っているからです。
この人が「副業で新しい仕事にチャレンジしてみよう」と思い立ったとして、新しい仕事ですぐに時給1,500円を稼げるでしょうか?
- スキルもない
- 経験もない
- 知識もない
始めたばかりの仕事は、今やっている仕事より時給が下がるのが当たり前です。
それどころか、収益ゼロや赤字が数カ月続くことも珍しくないでしょう。
そのため、時給思考の人は以下のように考えてしまうのです。
「副業で新しい仕事を始めると時給は0円だけど、今の仕事で残業すれば時給は1,500円だ!よ~し、残業するぞぉ~!」
新しいチャレンジをしなくて良いので気分的にもラクだし、数字で考えても合理的でしょう。
しかし、挑戦しようとしているビジネスが将来的に大きく伸びる可能性があるなら、「今時給がゼロ円であることより、将来時給が大きく伸びることに賭ける」考え方もアリなのです。
たとえば、以下のような例が挙げられます。
→ 今は月収3万円でも、3カ月後には月収50万円にも100万円にもなる可能性もある。
→ 人を雇うことで、自分がほとんど関与しなくても利益が出るようになる。
→ 挫折しやすく、IT業界は常に人手不足。スキルがつくと引く手あまた。
関連動画
→ 【嘘?本当?】ブログで月収100万円って本当に可能なの?売上の内訳を解説(アニメ動画)
上記のような副業は、将来大きく時間単価が伸びる可能性があります。
副業やスキルアップの勉強を頑張る皆さんに、副業よりも今の仕事を頑張るべきだとアドバイスをする人は、見ている時間軸が違うことを覚えておきましょう。
将来必ず稼げるようになる約束はできませんが、未来に賭けた人しか、「今とは違う未来」を手に入れることはできません。
新しい副業やビジネスを始めるときには、その時点での時給に囚われてはいけないのです。
最後に補足ですが、お金持ちを目指すならおすすめできないタイプの仕事があります。
- 今の時給が低い
- 将来も時給が伸びない
上記のような仕事は、資産形成のエンジンにはなりにくいものです。
しかし、サイドFIREや生活安定ツールの1つとして、以下のような一定の条件を満たした場合はおすすめできます。
おすすめできる人
- 月10万円の年金がある
- 月10万円の配当金がある
- 月10万円の家賃収入がある
おすすめできる条件
- 責任が小さくて、気楽にやれる
- 安定的に稼げる
- 仕事の内容が、自分の性分に合っている
罠④:「価値」を軽視してしまいがち
時給思考の罠4つ目は、労働時間ばかりが気になり、「価値」を気にしなくなる罠です。
例えば残業時間帯の会社内を見回してみたとき、色んなタイプの人がいるでしょう。
もしも「だらだら会社にいれば良いよね。残業代がもらえてラッキー。」と考えている人がいたら、要注意です。
稼ぎが爆発しない人は、以下の3ステップで考えがちです。
- 自分の時給は、1,500円(時給)
- 1日8時間、週5日働けば、月160時間働ける。(時間)
- 1,500円 × 160時間 = 24万円(収入)
上記の計算の結果、自分の月収は24万円だと考えるのが、時給思考の人の計算ステップです。
自分が生み出した価値はさておき、自分の時給が先にあるというワケです。
一方で、稼ぎが爆発しやすい人は以下のステップで考えます。
- 1カ月頑張ったら、30万円の収入になった。
→ それだけ価値を生み出した(収入) - 今月は、どうやら160時間働いていたようだ。(時間)
- 結果的に、30万円 ÷ 160時間 = 1,875円が自分の時間単価だ。(単価)
上記は価値を優先する人の計算順序で、より時間単価を高めていくために試行錯誤していきます。
→ 例:取引先や顧客の質は良いだろうか?
→ 例:もっと喜ばれるにはどうすれば良いかな?
→ 例:価値を生まない時間を過ごしてないだろうか?
- 時給思考:①時給 × ②労働時間 = ③収入
- 価値思考:①収入 ÷ ②稼働時間 = ③時間単価
時間単価とは、先にあるものではなく、自分が仕事をした結果として後から分かるものです。
この考え方の違いは、雇われる人と起業家の違いでもあります。
もちろん雇われる人の中にも、価値思考の仕事ができる人もいるでしょう。
上記のように考えてしまう人もいるかもしれませんが、スケールの大きさが違います。
- 時給を1,500円から1,600円に伸ばそうと考えるとき
→ 時給はこんなものだ、という常識やマインドブロックが邪魔をしてしまう。 - 自分が生み出す価値を30万円から1,000万円に伸ばそうと考えるとき
→ 価値ベースで考えると、広がりは無限大。
本来、仕事の対価は価値や成果に対して支払われるものです。
価値思考で働いている人は、生産性を高めるためにどうすべきか考えているので、ブレることがありません。
どうすれば、より大きな価値を生み出せるか?
どうすれば、ムダな時間を減らせるか?
そのため、価値を重視している人は、魅力的に映ります。
勤め先でも大事にされやすい
転職も成功しやすい
副業でも仕事を得やすい
独立しても上手くいきやすい
価値を重視する人は、「稼ぐ力」をドンドン伸ばしていくことができます。
一方で、時給思考の罠にハマっている人は、魅力的に映りません。
→ 例:今の時給が2,000円だから、出世しても時給4,000円が限界かな。
→ 例:去年の時給が2,000円だったんだから、今年1,800円になるのはありえない。
→ 例:頑張っても時給2,000円、頑張らなくても時給2,000円。コスパが良いのは?
上記のような考え方が身についてしまうと、自分にも相手にも色々と弊害が出るでしょう。
「ラクして稼働時間を伸ばすことで収入を上げよう」と考えている人と一緒に仕事をしたい人はいないからです。
勤め先でも大事にされない
転職先が見つからない
副業でも仕事がとれない
独立しても収入が得られない
日本企業は年功序列・終身雇用を前提としてきたので、皆さんが仕事で生み出した価値と給料の紐づけが非常に弱いです。
買い叩かれている人に価値思考を提案するのは、ムリがあるとは承知しています。
下手をすると、価値思考がやりがい搾取の温床になるからです。
しかしリベ大は、最後に経済的に報われるのは価値思考の人だと思っています。
以下のような、前向きな取り組みをおすすめします。
生み出した価値を評価してくれるところに転職する
生み出した価値 = 自分の収入になるように自分のビジネスを持つ
罠⑤:「すべて」を時間単価で考える
最後に、かなり危険な罠である、全てを時間単価で考えてしまうことに触れておきます。
特に、どんどん稼ぐ力を伸ばして、時間単価が上がってきた人が落ちやすい罠です。
この罠に落ちて友達を失い家族に見放され、お金は貯まったけど、ちっとも豊さを感じないと嘆く小金持ちがたくさんいます。
時間単価で考えて、以下のように時間を買う判断は多いにアリです。
→ 例:時短家電を買う、家事代行サービスを使う
→ 例:グリーン車を利用する、タクシーで時短する
→ 例:外注さんに頼む、ソフトウェアを導入する
リベ大としても、おすすめしてきたやり方です。
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