
今回は、リベ大両学長が厳選した「知っているだけで得をする小ネタ」を5本紹介します。
1本のネタは2分程度で読めるようにコンパクトにしました。
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目次
解説動画:【一気にわかる】スキマ時間にお得なインプット「儲かる小ネタ」5連発!(No 11〜15)
このブログの内容は、以下の動画でも解説しています!
【2分で読める】儲かる小ネタ5連発!(2025年5月 ②)
No.1:国際分散投資の価値

以下の「全世界株」と「米国株」の株価を比較したグラフをご覧ください。

(出典:Google Finance ※2025年4月4日時点)
- 黄色【全世界株ファンド】:年初来の成績はマイナス10.03%
- 青色【米国株ファンド】:年初来の成績はマイナス13.60%
※いずれも2025年4月4日時点の情報
今年に入ってから、ほぼ一貫して米国株の方が「成績が悪い」状況になっています。
投資初心者の人の中には、この結果に違和感を感じている人もいるのではないでしょうか。
そのため先進国や新興国を含む全世界株は、米国株の下位互換というイメージが広がっていました。
しかし、どの国の株式が強いのかは時期によって変わります。
次のグラフをご覧ください。

(出典:日経BP|ジェレミー・シーゲル 他「株式投資 第6版 長期投資で成功するための完全ガイド」)
上記は、1979年〜2021年の
- 米国
- 米国及びカナダを除く先進国
- 新興国
の株式リターンの推移を比較したグラフです。(10年移動平均)
黒い線で描かれた①の米国株は、次のような状況になっています。
- 1997年~2000年頃:その他の国々に勝っている
- 2006年~2012年頃:その他の国々に負けている
米国株が長期的に見て優秀なのは間違いありませんが、「すべての時期を通じて一貫して勝ち続けているワケではない」という点は、しっかり頭に入れておいてください。
ちなみに、この3つの動きをすべて合体させたのが、全世界株ファンド※というイメージです。
※オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))など
今回紹介したデータから分かるように、米国株は常に一番ではありません。
そのためS&P500を中心に投資している方は、「何があっても、最後は結局アメリカだ!」という信念が大切です。
今年に入り、トランプ関税ショックの影響で相場が大きく揺れました。
世間では「米国はダメになる」「歴史の転換点になる」など、さまざまな声が飛び交ったのも事実です。
「結局、今まで一番成績が良かったから米国株に投資しただけで、いざこうなってみると不安…」
「いや、結局最後はアメリカが勝つでしょ!気持ちは変わらないよ!」
もし前者のように信念が揺らいでいるのであれば、オルカンへ移行するのも1つの選択肢です。
今所有しているS&P500連動ファンドはそのままにしつつ、今後の積立をオルカンにしていく温度感が良いのではないでしょうか。
確かに暴落で不安や不快な思いをすることもあるでしょう。
しかし不安・不快さこそが、人々を株式投資から遠ざけます。
そして多くの人が株から離れることで、株を安く買うチャンスを得られるワケです。
どんな荒波もしっかり乗り越えて、お金を増やしていきましょう。
No.2:最も期待できる成長産業とは

投資の世界には「お金を増やしたいなら、成長産業に投資すべき」という鉄則があります。
今は非常に変化の激しい時代です。
- 自動車
- IT
- 金融
- 医薬品
など、今後どの産業が成長を続けるのか予想するのは非常に難しいものです。
一方で、「地球全体で見れば、経済は成長し続けるはず!」という割り切りは簡単にできます。
このように考えると、国際分散投資こそが最も信頼できる成長産業になるワケです。
実際1984年の時点で、伝説の投資家ジョン・テンプルトン氏は次のように語りました。
- 世界規模で投資すること自体、1つの成長産業である
- とてつもない成長産業とは、国際分散投資のことである
そして恐らく、これから10年先、30年先、50年先も変わらないでしょう。
「成長産業に投資せよ」という投資の鉄則を守るのであれば、最も長期にわたって信頼できる成長産業(=国際分散投資)を選ぶのは、ごく自然な選択です。
短期の波に揺さぶられることなく、世界全体の成長に乗る。
そのための手段として、オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))に投資するというのは非常に優れた選択肢です。
No.3:「必要なモノ」と「欲しいモノ」を区別せよ!

これは、貯金を増やすための大原則です。
「必要なモノ」と「欲しいモノ」の違いは、以下のようなイメージです。
- 必要なモノ:住まい、食料品、洋服、日用品 など
- 欲しいモノ:ブランド服、アクセサリー、趣味の道具 など
「全部、必要なモノですよ!」
「ちゃんとした服は、子どもの入学式や卒業式に必要なんです!」
「栄養バランスを考えると、それなりの値段の食品を買う“必要”があります!」
「友達を家に呼ぶには、それなりの広さのリビングが“必要”ですよ!」
「本当に必要かどうか、ちゃんと考えてます!」
このような反論をする人に、ぜひ紹介したいエピソードがあります。
1950年代、全米最大手の広告会社で社長を務めたスタンリー・バーネット・リーザー氏の言葉です。
消費者は二台目のクルマの必要など感じていない。こちらが必要だと気づかせない限りはね。
このニーズを消費者の頭の中に作り上げなければならない。二台目のクルマがどんなにすばらしいか、気づくように仕向けなければならない。
ときに消費者は、そんなものを買うという考えに敵意を抱いていることさえある。だが広告は、こちらが望む方向に需要を変える力のある教育的な手段だ。
もっと高い生活水準があるのだと人々に教えれば、現代の生産性と資源に釣り合う程度まで消費を増やすことができる。
※太字は筆者
もともと2台目の車の必要を感じていない人に対して、次のように言っているワケです。
- 必要だと気づかせろ!
- 必要だと気づくように仕向けろ!
- 敵意を抱いている人でさえも、こちらの望む方向に教育しろ!
- もっと高い生活水準があると教えろ!
全米最大手の広告会社の社長が、このようなノリで広告を全米に展開していたのです。
洗脳を受けずにいる方が難しい気がしてきませんか?
私たちの中の「もっと欲しい」という気持ちをどんどん膨らませます。
つまり皆さんが感じる「必要」は、実のところ広告によってコントロールされていることが多いワケです。
この点を自覚することが、洗脳を解く第一歩です。
「皆さんが買っているソレは、本当に必要ですか?」
「“必要だと思わされている”だけではありませんか?」
よく考えた結果、
「これは不要でした」
「もう買いません」
といった気づきが生まれたら、皆さんの貯金はきっと増えていきます。
No.4:セキュリティを強化せよ

そこで今回は、セキュリティに関する注意喚起です。
最近、証券口座での不正取引が急増しています。(下図参考)

(出典:金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引による被害が急増しています」)
2025年1月〜4月の期間で、
- 不正に取引された件数:3,505件
- 勝手に株を売られた金額:約1,612億円
- 勝手に株を買われた金額:約1,437億円
という具合に、被害がすごい勢いで増えています。
当然ながら、このような不正売買によって多額の損失が発生する可能性があります。
実際、「不正アクセスによって1,800万円の損害を受けた」というニュースも報じられています。
(参考:FNNプライムオンライン「「所持する株を全部売られて…」“証券口座”乗っ取りで1800万円損失 専門家「正規ECサイトにいつものブックマークから」」)
さらに厄介なのは、現状では「不正アクセスされたあなたの自己責任」という扱いとなり、補償してもらえない可能性が高い点です。
そこで今回は、今すぐできるセキュリティ対応5選を紹介します。
どれかひとつ欠けてもダメなので、全部しっかり対策してください。
- 見覚えのある送信者からのメールやショートメッセージでも、リンクは絶対に開かない
- 証券会社のウェブサイトには、あらかじめ正しいURLをブックマークしておき、そこからアクセスする
- 各証券会社が提供しているセキュリティ強化機能(例:二段階認証、取引通知サービスなど)を有効にする
- パスワードの使い回しを避け、強力なパスワードを設定する(数字・英大小文字・記号を組み合わせて長くする)
- 使用しているPCやスマホのOSを常に最新の状態に保つ
最初にお伝えしたように、お金を失わないことは、儲けることと同じくらい非常に重要です。
資産が増えてきた人にとって、この程度のセキュリティ対策は「手間暇をかける価値のある投資」です。
お金持ちになるため、そしてお金持ちで居続けるために、「守る力」の強化は絶対に避けて通れません。
No.5:投資の天才はどれぐらい儲かる?

今ここに、4人の投資家がいます。
彼らは毎年2,000ドル(約30万円)を、今後20年にわたってS&P500インデックスファンドに投資しようとしています。
さて、以下の条件になった場合、20年後の成績はどうなるでしょうか?
A:お金の神様に愛された投資家
→ 毎年、その年で一番株価が安いタイミングで2,000ドル分の株を買える。
B:規則正しい投資家
→ 毎年最初の日に、機械的に2,000ドル分の株を買う。
C:貧乏神に呪われた投資家
→ 毎年、その年で一番株価が高いタイミングで2,000ドル分の株を買ってしまう。
D:慎重な投資家
→ 「いつか大暴落が来る」と信じ、毎年株ではなく安全性の高い債券を買い続ける。(株は一度も買わない)

(出典:charles SCHWAB「Does Market Timing Work?」)
A:お金の神様に愛された投資家
→ 資産額:173,836ドル = 約2,600万円
B:規則正しい投資家
→ 資産額:161,191ドル = 約2,400万円
C:貧乏神に呪われた投資家
→ 資産額:141,572ドル = 約2,100万円
D:慎重な投資家
→ 資産額:63,851ドル = 約950万円
※1ドル ≒ 150円で計算
Aさん(お金の神様に愛された投資家)は、20年間毎年最安値で買い続けられたため、トップになるのも当然です。
一方で、Bさん(規則正しい投資家)との差がそこまで大きくない点にも気づきます。
言うまでもありませんが、そもそも20年間毎年最安値でインデックスファンドを買うことは不可能です。
仮にその不可能が可能になったとしても、その成績は「毎年年初に買い続けた人」と大きな差にはなりません。
さらには20年間最高値(一番悪いところ)で買い続けた場合でも、そこまで酷い結果にならないことも分かります。
ここから導かれるのは、「投資タイミングにこだわる必要はない」という結論です。
「どのタイミングで買うのが良いのかな?」
「悪いタイミングで買ってしまった…」
「タイミングが読める人を探してついていくべきかな?」
このような考えは、インデックス投資家にとっては不要というワケです。
まとめ:儲かる小ネタを振り返ろう

一つ一つはちょっとしたお金の知識ですが、「知っていること」の積み重ねで、将来お金に困らない人生になります。
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