こんにちは、こぱんです!
リベ大では、自分の価値観に基づいてお金を人生を豊かにするものに変える「使う力」についても発信しています。
▼図解:使う力
リベ大では、学んでいる皆さん全員が資産5,000万円超えの「幸せな」小金持ちになってほしいと考えています。
なぜ「幸せな」と表現したかというと、世の中には2種類のお金持ちがいるからです。
不幸せなお金持ち
- 資産をどれだけ持っていても「もっとお金が欲しい!」と際限なく追い求める
- 大切な人たちとの時間がとれない
- 過労や不養生などで健康状態が良くない
…etc
幸せなお金持ち
- 今すでに在るもの・持っているものに感謝ができる
- 良好な人間関係を構築できている
- 心身ともに健康である
…etc
実は、幸せな道を歩めるかどうかを分ける重要な要素の一つが、お金の使い方です。
そこで今回は、書籍「人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方」を題材に、幸福なお金の使い方について、以下の3点を解説します。
- 人の幸福感と幸福を構成する5つの要素について
- 良いお金の使い方7選
- お金の哲学と3つの落とし穴
なお、著者である井上裕之(いのうえひろゆき)氏は、資産額1億円超えの富裕層、いわゆるお金持ちにあたる人物です。
- 1963年、北海道生まれ。
- 東京歯科大学大学院修了。
- 医療法人社団 いのうえ歯科医院 理事長。
- 本業は歯科医師で、国内外7つの大学で役職を持つ。
- コーチ、セラピスト、コンサルタントとしても活躍。
- 著者累計は110万部を超えるベストセラー作家。
今回の記事は「お金にまつわる5つの力」のうち、使う力の全体像をつかめる内容です。
そのため、普段からリベ大ブログを読んでいる人は、他の記事で学んできた知識を体系的に整理するキッカケになります。
また、リベ大ブログを読み始めたばかりの人は、豊かな人生を目指すために役立つ新しい発見があるでしょう。
特に以下のような悩みを抱えている人は、今回の記事を読むことで頭の中の霧が晴れていくようにスッキリするはずです。
お金を貯めても幸せになれる気がしないので、貯金を頑張れない。
貯金は増えているのに、不安がなくならない。
お金を使うことに罪悪感がある…。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:幸せに繋がるお金の使い道 7選
▼図解:幸福度を構成する5つの要素
目次
解説動画:【義務教育で教えてほしい】全人類共通!「良いお金の使い方」について解説
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
人の幸福感と幸福を構成する5つの要素について
はじめに、人の幸福感について整理してみましょう。
- 人は何があると幸福を感じられるのか?
- 人の幸福度を構成する5つの要素とは
人は何があると幸福を感じられるのか?
人という生き物は、そもそも何に対して幸福を感じるのでしょうか?
幸福に対する、人の強い思いが分かる事例の一つに、アメリカのハーバード大学の研究結果があります。
ハーバード大学は成人発達研究として、過去に以下2つのグループに属する約700人の人生を追跡調査しました。
長期にわたる研究の結論は、「人の幸福度を高めてくれるのは良い人間関係である」ことでした。
心から信頼できる人が身近に一人でもいるかどうかが、幸福感や病気になる確率、寿命の長さに影響するという結果になったのです。
(参考:PRESIDENT Online「ハーバード大75年の追跡調査”人間の幸福と健康”を高めるたった1つの方法」より)
実は、ハーバード大学の長期研究のみならず、幸福度に関する研究は世界中の至るところで行われています。
さらにもう一つ、世界最大の世論調査会社であるギャラップ社の調査について見てみましょう。
ギャラップ社が50年以上かけて150カ国を調査・分析したところ、幸福度を構成する以下の5つの要素が明らかになりました。
- ①仕事の幸福
- ②人間関係の幸福
- ③経済的な幸福
- ④身体的な幸福
- ⑤地域社会の幸福
(参考:あさ出版「人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方」より)
上記の要素には、ハーバード大学の研究結果にもあった人間関係の項目も正確に含まれています。
また、リベ大ブログで幾度か紹介している橘玲(たちばなあきら)氏の著書「幸福の資本論」では、幸福の土台は以下の3つだと記されています。
- 人的資本(働いて稼ぐ力)
→ 幸福度を構成する5つの要素のうち①仕事・④身体的な幸福に関係する。 - 金融資本(お金や株式、債券などの財産)
→ 幸福度を構成する5つの要素のうち③経済的な幸福に関係する。 - 社会資本(家族や友人、地域との繋がり)
→ 幸福度を構成する5つの要素のうち②人間関係・⑤地域社会の幸福に関係する。
(参考:ダイヤモンド社「幸福の資本論」より)
上記の幸福の土台は、ギャラップ社が明らかにした幸福度を構成する5つの要素とも繋がります。
つまり、昔から世界中で様々な幸福度の研究が行われてきた結果、統計的には人が幸福を感じるポイントに対する答えは、ほぼ出ているのです。
「統計的に」と言ったのは、何に対してどのくらい幸福を感じるのかは個人差があるからです。
「これをやれば必ず幸せになる」や「これをやらなければ必ず不幸になる」というような考え方を強いているワケではないので、ご承知おきください。
人の幸福度を構成する5つの要素とは
あらためて、ギャラップ社の調査について見ていきましょう。
調査結果によると、人の幸福度を構成する要素と特徴は以下になります。
人の幸福度を構成する5つの要素
- 仕事の幸福
- 人間関係の幸福
- 経済的な幸福
- 身体的な幸福
- 地域社会の幸福
人の幸福度を構成する5つの要素の特徴
- どれか1つの要素で高得点を取るのは比較的簡単で、約66%の人が実現できる。
- ただし、5つの要素全てで高得点を獲得できる人は、わずか7%しかいない。
上記の特徴を学校のテストでイメージしてみましょう。
得意な1科目だけ集中して勉強し、高得点を取ることは、さほど難しくないかもしれません。
しかし、得意・不得意もある中で、バランス良く全ての科目で好成績を収めるのは難しいはずです。
井上裕之氏は書籍の中で、「幸福とはバランスが整った状態のことである」と表現しています。
つまり、幸せな状態を目指すためには、バランスを考えることが重要なのです。
人が幸福を感じる5つの要素を理解し、各項目にバランス良くお金を使う。
個別ではなく総合点を高めていく。
幸福度バランスチャートの概要。
→ 仕事・人間関係・経済的・身体的・地域社会の5つの幸福度を、それぞれ10段階で評価。
下図左側:幸福度を構成する要素に偏りがある人のチャート。
→ 仕事や蓄財にのめり込み、人間関係や健康をおろそかにしているため、形がいびつな状態。
下図右側:幸福度を構成する要素の調和がとれている人のチャート。
→ 仕事や健康、人間関係など各要素のバランスを考慮し丁寧に過ごしているため、形がキレイな状態。
(※「グラフジェネレーター」でバランスチャートを作成)
偏りのある左側のチャートではなく、全体的に整っている右側のチャートの状態こそ、皆さんが目指すべき幸福度のバランスイメージです。
幸福度に偏りのある人ほどトラブルに見舞われることが多く、幸福度のバランスがとれている人ほど情緒が安定した穏やかな人生を送れる傾向にあります。
もちろん、人生にはタイミングがあるため、5つの要素のいずれかに特化しなければならない時もあるでしょう。
しかし、最終的に必要なのは幸福度のバランスです。
幸福度バランスチャートは、自分がどこに向かうべきかを示す羅針盤(コンパス)の役割りを果たしてくれます。
ぜひ、自分のバランスチャートを作り、定期的に幸福度バランスを確認してみましょう。
良いお金の使い方7選
結論から先に伝えると、良いお金の使い方は以下の通りです。
- ①教育:キャリアアップやスキルアップのための自己投資。
- ②感謝:家族や友人、お世話になった人への贈り物など。
- ③投資:株式や債券、不動産、貴金属への投資。
- ④健康:食事、睡眠、運動など。
- ⑤貢献:寄付や納税、事業創出など、社会貢献や人の役に立つこと。
- ⑥個性:自分にとって価値あるもの、心から好きなもの。
- ⑦時間:家事代行や時短家電など。
良いお金の使い方①:教育
良いお金の使い方1つ目は教育で、仕事の幸福に結びつきます。
- キャリアアップのために資格をとる
- スキルアップのためにセミナーに通う
例えば、書籍「人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方」の著者、井上裕之氏は自己投資の天才であり、以下のことを軽やかに実行してしまったそうです。
- 歯科医師として、世界最高レベルの医療を提供したい。
- 日本において、欧米レベルの歯の文化を築きたい。
→ 「よし、全米最大の歯科医療・研究施設であるニューヨーク大学で学ぼう!」
井上氏のような規模の行動でなくても、教育にお金を使うことは可能です。
自分の個性や才能を生かした行動がとれる人は、やりたいことも稼ぐこともできるようになり、自信にも繋がります。
その結果、自己肯定感を高く持って、幸せに生きられるでしょう。
良いお金の使い方②:感謝
良いお金の使い方2つ目は感謝で、人間関係の幸福に結びつきます。
- 親孝行をする
- 友人の誕生日にプレゼントを贈る
- お世話になった人にお礼をする
感謝にお金を使うことは、幸せで豊かな人生を送る上で非常に大切な考え方の一つです。
リベ大両学長は、キャバクラで大豪遊した経験を筆頭に、散々なお金の使い方をした苦い思い出があり「こんなのに使うんじゃなかった…。」と後悔したことは数知れないそうです。
しかし、「人へ感謝を伝えるために使ったお金で、悔やんだことはない。」とも言っていました。
今回の記事の実践として、試しに両親や配偶者など自分の大切な人に、2,000円〜3,000円のプレゼントを贈って日頃の感謝を伝えてみてください。
感謝を特別な行動と考えず、自分の暮らしに取り入れていきましょう。
良いお金の使い方③:投資
良いお金の使い方3つ目は投資で、経済的な幸福に結びつきます。
- 株式や債券を買う
- 不動産や貴金属を買う
とはいえ、投資はお金をさらに増やすためのステップに過ぎず、最後のお金の使い道、つまりお金の出口ではありません。
あくまで、良いお金の使い方のプロセスとして、投資も有効であるということです。
熱心に蓄財して巨万の富を得ても、完成したチャートが以下のような一点集中では、幸福ではなさそうだと直感的に分かるはずです。
良いお金の使い方④:健康
良いお金の使い方4つ目は健康で、身体的な幸福に結びつきます。
- 質の良い食事をとる。
- 快適な寝具を購入し、良質な睡眠を確保する。
- 適度な運動を心がけ、ジムに通う。
ここで一つ、世界最高の投資家であるウォーレン・バフェット氏の言葉を見てみましょう。
彼は、人の体を「一生乗り換えられない車」に例えています。
「あなたが車を一台持っていて、一生その車にしか乗れないとしよう。
当然あなたはその車を大切に扱うだろう。
必要以上にオイルを交換したり、慎重な運転を心がけたりするはずだ。
ここで考えて欲しいのは、あなたが一生に一つの心と一つの体しか持てないということだ。」
体のメンテナンスを怠る生活は、車のメンテナンスを一切しないまま走り続けている状態と似ています。
例えば、以下のようなケースです。
栄養の偏った食生活を送る。
睡眠時間を削り、寝具にお金をかけないなど、睡眠をおろそかにする。
定期的な運動をしない。
「あの時にもっと自分の体を労っておけば良かった…。」と後悔しないよう、健康への意識を今から変えていきましょう。
良いお金の使い方⑤:貢献
良いお金の使い方5つ目は貢献で、地域社会の幸福に結びつきます。
- 寄付をする
- 納税をする
- ボランティア活動をする
- 応援したい店や地域でお金を使う
貢献的なお金の使い方は、人に喜ばれると嬉しいのはもちろん、地域コミュニティも活性化するので良いことづくめです。
さらに、新しい事業を始めるのも、雇用創出といった貢献の側面があります。
きちんと補足するね。
合法的な節税と脱税は全く異なるもので、ルールの範囲内で税金を最適化、つまり節税するのは当たり前とも言える行動です。
ただし、ルールに基づき節税を行っても、多く稼いでいる人は相応の額の税金を納める結果となります。
したがって、節税と納税の双方は共存でき、以下のような貢献活動へ繋がるのです。
合法的に節税し、適正な金額の税金を納めて、国や市町村に貢献する。
節税により自分の手元にお金を残し、寄付やボランティア活動に使う。
人は生き物である以上、細胞や遺伝子レベルで幸福感を得やすいものが存在します。
細胞や遺伝子に逆らう生き方は、魚のエラ呼吸を無理やりマネて、海の中で生きると決めるようなものです。
ハーバード大学やギャラップ社など、権威ある研究機関がまとめた幸福に関する研究成果は、先人たちが積み上げてきた英知の結晶です。
人に合った生き方へ導いてくれる、最高のアドバイスだとリベ大は考えています。
研究成果を参考に、人の幸福度が高まる項目へお金を配分して使うことは「良いお金の使い方の基本方針」と言えるでしょう。
良いお金の使い方⑥:個性
良いお金の使い方6つ目は、個性を意識することです。
ここまで5つの良いお金の使い方を見てきましたが、以下のように考えた人もいるのではないでしょうか。
上記のような考え方も一理あり、間違っていません。
なぜなら、人には個体差があるからです。
自分の個性を十分に生かせることや、自分にとって本当に価値があると信じるものにお金を使う考え方も大切になります。
- 自転車が好きだから、ロードバイクを買う。
- ゲームが好きだから、ゲームを買う。
- 好きなアーティストのライブチケットを買う。
しかし、個性を生かしてお金を使う場合の最大の欠点は、何でもアリの領域になりやすいことです。
先述した幸福度を構成する5つの要素を考慮せず、自分の個性や価値観だけを基準にお金を使うと、良いお金の使い方から遠ざかってしまいます。
以下2つの項目それぞれのバランスを上手くとりながらお金を使うことが、良いお金の使い方の秘訣です。
- 幸福度を構成する5つの要素
→ 仕事・人間関係・経済的・身体的・地域社会の幸福 - 価値観や個性といった自分のオリジナリティ
幸福度を意識しつつ、自分の個性も大切にしながら、調和のとれた良いお金の使い方を実践していきましょう。
良いお金の使い方⑦:時間
良いお金の使い方7つ目は、時間を意識することです。
時間こそが人生そのものであり、時間を確保できれば何ごとにもチャレンジできます。
- 家事代行サービスを利用する
- 時短家電を購入する
あなたは、現在20歳です。
資産50億円を持った80歳の老人が訪れ、こう言いました。
「私が持つ資産の全てをあなたに渡そう。その代わり、あなたの時間と私の時間を交換してほしい。完全に立場を入れ替えてくれ。」
あなたは、50億円という資産を得るために、80歳になることを了承しますか?
もし、上記の質問への答えがNOだとすれば、時間に価値を感じていると言えるでしょう。
時間は何よりも貴重な資源であり、過ぎた時間は絶対に取り戻せません。
そのため、時間はどんなにお金をかけても惜しくないと考える人もいるのです。
ここでもう一つ、リベ大の書籍「お金の大学」の中で解説している、幸せで豊かな人生にする良いお金の使い方を見てみましょう。
項目を大きく4つに分けており、その中に時間に対してお金を使うことも含まれています。
- 寄付やプレゼント
- 豊かな浪費
- 自己投資
- 時間を買う
お金の大学では「使う力」のボリュームは少なめですが、本来は使う力だけで本一冊が書けるほど、非常に奥の深いテーマです。
世の中には数多くのお金の哲学が存在しており、一見すると「素晴らしい!その通りだ!」と感じるものが多いです。
しかし、理解不足のまま妄信してしまうと、予想に反してツラい経験に繋がる場合もあります。
そこで最後に、書籍「人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方」で紹介されていた内容を参考に、お金の哲学に関する3つの落とし穴を見ていきましょう。
お金の哲学と3つの落とし穴
この章の解説の前に伝えておきますが、「人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方」は間違いなく良書であり、皆さんにおすすめできる書籍です。
ただ、コインに表と裏があるように、あらゆる事柄にも表と裏があります。
お金の哲学と注意してほしい落とし穴は、以下の通りです。
- ①お金は回すものである
- ②お金は感謝の象徴である
- ③自己投資が最高の投資である
お金の哲学と落とし穴①:お金は回すものである
落とし穴1つ目は、お金は使ってこそ価値があり、積極的に使えばいつか自分にもお金が巡ってくるという哲学です。
少し似ていることわざに「情けは人のためならず」があります。
情けは人のためならずとは、人に親切にしておくと、巡り巡って良い報いとして自分に戻ってくるという意味です。
なお「情けをかけるのは、その人のためにならない。」のように、ことわざの意味を勘違いして覚えている人もいるので、ご注意ください。
ここで一つ、大阪大学で発表された、以下の研究結果を見てみましょう。
- 幼児Aが幼児Bに親切にしていた。
- それを見ていた幼児Cは、幼児Aに対して選択的に親切にしていた。
→ 結論:親切にする幼児は、後に他の幼児から親切にしてもらいやすい。
(参考:大阪大学-リソウ「”情けは人の為ならず”を科学的に実証」より)
お金は使ってこそ価値があると考える人は、「情けは人のためならず」をお金を使えば自分にいつか返ってくるニュアンスで使いがちです。
しかし残念ながら、この世はそれほど美しくないのも真実です。
なぜなら、世の中には常に自分の利益を優先して多く受け取ろうとする人(テイカー)が存在し、ぼったくりや詐欺に遭うこともあるからです。
もしかしたら、上記の研究内容に登場した幼児Aは、いつかテイカーな幼児Dの標的になってしまうかもしれません。
また、仕事熱心で親切なサラリーマンの精神と体が押しつぶされてしまう話を、耳にしたことのある人もいるはずです。
経営者のポジションにいる人は、お金を使うことで他の経営者から仕事を通してお金が回ってくるケースがありますが、会社員や公務員の場合は難しいでしょう。
なぜなら、会社の社長や役員など上層にいる人に、先にお金が回るようになっているからです。
お金は回すものと考えている人は、自分にもお金が本当に循環しているのか、冷静にこれまでを振り返ってみてください。
もし、お金が出ていくばかりで自分の元に巡ってきていなければ、経済に流されているだけかもしれません。
人を信じ、親切にする。
人を信じ、お金を使って経済の活性化に貢献する。
注意するポイントを心に留めておきつつ、まずは「人は本来、善である」という性善説に基づき、行動してみましょう。
もし、上記の姿勢で行動しても自分にお金が巡ってきていないなら、親切にする相手やお金を使う場所を変えなければいけない合図かもしれません。
お金の哲学と落とし穴②:お金は感謝の象徴である(お金=感謝)
落とし穴2つ目は、お金は感謝の象徴だという哲学です。
要は、お金が人々の経済活動を感謝で繋いでいる考え方です。
お金を支払う時 → モノやサービスを「作ってくれてありがとう」と渡す。
お金を受け取る時 → モノやサービスを「買ってくれてありがとう」と受け取る。
上記の考え方は大変美しく、真実を含んだものです。
しかし、「お金は感謝の象徴」とは、お金を表す側面の一つにすぎません。
以下を見てみましょう。
- 5,000円のプレゼントは、1万円のプレゼントより感謝度は低いのか?
- 年収300万円の会社員が買い物でお金を支払う時、年収500万円の会社員より感謝度は低いのか?
- 資産1,000万円の人の寄付は、資産10億円の人より感謝度は低いのか?
金額や資産の額に違いがあるからと言って、必ずしも感謝の度合いに差が出ることはないはずです。
上記で良いお金の使い方の一つとして、感謝(プレゼント)を例に挙げました。
ただ、勘違いしないで欲しいのですが、お金がなければ感謝を示せないワケではありません。
お金をあまり使わなくても、感謝を伝える方法は数多くあります。
- 手紙を書く
- プレゼントを手作りして贈る
- 言葉で感謝の気持ちを伝える
感謝の示し方のバリエーションが、お金があることで増えるだけの話です。
お金が感謝度を示す絶対的なスコアのように考えてしまうと、落とし穴にハマりかねません。
あくまでお金は物質であり、究極的には中立な存在です。
お金にどのような感情をのせて貯めるのか、稼ぐのか、使うのかは皆さん次第です。
お金の哲学と落とし穴③:自己投資が最高の投資である
落とし穴3つ目は、自分にお金を使えば、よりお金に愛されるという哲学です。
書籍「人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方」では、「学びは確実なリターンが期待できる投資である」と表現されています。
この哲学にも気をつけるポイントがあるんだよ。
人には遺伝子レベルで能力に向き・不向きがあり、同じように世の中にはお金になる分野とお金にならない分野があります。
さらに、人の能力には個体差があるため「やれば誰でもできる」が通用しないことも十分考えられるのです。
- いくら走り込んでも、全員がウサイン・ボルト氏のような陸上競技選手になれるわけではない。
- いくら素振りをしても、全員がイチロー氏のような野球選手になれるわけではない。
- いくら勉強しても、全員がノーベル物理学賞を受賞できるわけではない。
…etc
仮に、自分の個性や隠れた才能を見つけ、自己投資により開花できたとしましょう。
しかし、開花した能力が経済的にお金になる分野かどうかは別問題になります。
なぜなら、開花した能力にお金を払ってくれる人がいなければ、稼ぐことに繋げられないからです。
自己投資が最高の投資というのは、真実を含みます。
一方、自己投資が成立するには才能と時代の運の両方が必要であり、強者や幸運な人の理論といった一面を併せ持つことも知っておきましょう。
自己投資への認識が足りないまま学び続けても、投資として適切なリターンが得られない可能性も考えられます。
そのため、落とし穴にハマらず自己投資を成功に結びつけるには、自己投資に対する正しい知識の習得や行動の積み重ねが必要不可欠なのです。
リベ大ブログでは、自己投資に関するテーマでも様々な記事や図解を作成し、情報発信を行っています。
自己投資の知識を深めるのに役に立つ情報ばかりですので、ぜひ活用してください。
▼図解:自己投資こそ最高の投資
自己投資は投資である以上、少なからずリスクがあり、確実なリターンは保証されていません。
しかし、豊かな人生を目指すために、自己投資は必要なものだとリベ大は考えています。
まとめ:良いお金の使い方は十人十色。生涯考え続けよう
今回の記事では、井上裕之氏の著書「人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方」を題材に、以下の3点について解説しました。
- 人の幸福感と幸福を構成する5つの要素について
- 良いお金の使い方7選
- お金の哲学と3つの落とし穴
人の幸福を構成する要素は、以下の通りです。
- 仕事の幸福
- 人間関係の幸福
- 経済的な幸福
- 身体的な幸福
- 地域社会の幸福
上記の要素のうち、個別で高得点を取るのは比較的簡単で、約66%の人が実現できます。
しかし、5つの要素全てで高得点を獲得できる人はわずか7%に過ぎません。
幸福はバランスによって実現するので、ぜひ以下のような形の良いチャートを作り上げましょう。
良いお金の使い方7選は、以下の通りです。
- 教育:キャリアアップやスキルアップのための自己投資。
- 感謝:家族や友人、お世話になった人への贈り物など。
- 投資:株式や債券、不動産、貴金属への投資。
- 健康:食事、睡眠、運動など。
- 貢献:寄付や納税、事業創出など、社会貢献や人の役に立つこと。
- 個性:自分にとって価値あるもの、心から好きなもの。
- 時間:家事代行や時短家電など。
権威ある研究機関がまとめた人の幸福度が高まる項目に加え、自分の個性や価値観も生かし、バランスを上手くとりながらお金を使っていきましょう。
先人からの最高のアドバイスに耳を傾けながら、自分の個性を生かすイメージです。
お金の哲学に関しては、以下の内容を知っておくことで、お金の使い方のバランスをとりやすくなります。
お金は回すものである。
常に以下の内容を自分に問いかけ、確認する習慣が必要となる。
- お金を回しているのではなく、ただ経済に流されているだけではないのか?
- 自分にも適切にお金は循環しているのか?
- お金が巡ってくるポジションに、自分はいるのか?
お金は感謝の象徴である。(お金=感謝)
- 経済社会において、人々の感謝を媒介する機能がお金にはあるが、その金額は感謝度を表す絶対のスコアではない。
- お金があると、感謝の表し方のバリエーションが増える。
- 感謝を伝え合うことは、お金を介在しないでも十分に可能。
自己投資が最高の投資である。
- 自己投資は最高の投資になり得るが、人には遺伝子レベルで能力に向き・不向きがある。
- 世の中にはお金になる分野と、お金にならない分野がある。
- 自分に合わない自己投資は、自己実現やお金には繋がらない。
- 自分に合う自己投資を行っても、経済的に恵まれるとも限らない。
お金にまつわる5つの力の中で、最も難しいのが「使う力」です。
以下の力は、ある程度の万人に共通する最適解が存在しています。
▼図解:貯める力、増やす力、守る力
一方、使う力は人によって答えが大きく異なる上、自分のライフステージによっても正解が変わります。
例えば、20歳と50歳の自分を比べると、良いお金の使い方も異なるはずです。
つまり、使う力は常に自分と向き合わないと、最適解を選び続けられないジャンルと言えます。
お金の使い方を考えず、資産をひたすら増やし続ける行為は、出口がない迷路に多くの時間を費やし、挑戦するようなものです。
ぜひ、自分や回りの人たちの幸せを考えて生きられるよう、より一層使う力を意識してみてください。
以上、こぱんでした!
▼「良いお金の使い方をもっと学びたい!」という人に読んでほしい記事がこちら!
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同じ志を持った仲間と一緒に成長していきましょう!
140万部発行された、「お金の大学」。
情報を最新化・新規コンテンツ追加して【改訂版】としてパワーアップ!(なんと52ページ増量!)
貯める・増やす・稼ぐ・使う・守る…一生お金に困らない「5つの力」の基本をまとめた一冊!