こんにちは、こぱんです!
リベ大では、経済的自由を達成するために「お金にまつわる5つの力」について情報発信をしています。
▼図解:お金にまつわる5つの力
お金に関する情報を発信していると、本当に多くの人がお金を欲しがっていることが分かります。
では、誰もがお金を欲しがる理由とはなんでしょうか?
みんながお金を欲しがるのは、ズバリ幸せになりたいからです。
もう少し分かりやすく言えば、ほとんどの人がお金という道具の「先」にある幸福を求めているのです。
そこで今回の記事では、お金と幸福について基本的な考え方を解説します。
2. 幸福になりにくいお金の付き合い方5選
今回の記事で、高年収・たくさんの貯金だけでは人は幸せになれない理由が分かるでしょう。
なお、記事の内容は樺沢紫苑(かばさわしおん)氏の著作「精神科医が見つけた 3つの幸福 最新科学から最高の人生をつくる方法」という書籍をベースにしています。
- 精神科医
- 登録者27.9万人のYouTuber
- 33冊の書籍を出版、累計部数160万部以上の作家
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:精神科医が見つけた 3つの幸福
目次
解説動画:【精神科医に学べ】「3つの幸せ」と「幸福になりにくいお金の付き合い方」5選(アニメ動画)
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
3つの幸せとは何か?
人が幸せを感じる時、その脳内では主に次の3つの物質が分泌されます。
セロトニン
オキシトシン
ドーパミン
では、いつこれらの物質は分泌されて、どういった幸福感を味わえるのでしょうか。
そこで、3つの物質と幸福との関係性について解説します。
物質① : セロトニン
セロトニンは「心」と「身体」が健康なときに分泌され、幸福を感じます。
- 体調が良い
- 爽やかだ
- 清々しい
例えば、青い空、青い海、真っ赤な太陽といった自然に触れると、セロトニン的幸福を感じるでしょう。
なお、うつ病はセロトニンが低下している状態です。
セロトニンがなくなると、体調が悪く、鬱屈とした気分になるからです。
物質② : オキシトシン
オキシトシンは愛情ホルモンとも呼ばれ、「つながり」や「愛」を得たときに分泌され、幸福を感じることができます。
友達とのおしゃべり、恋人や子どもとのハグ、ペットと触れ合う時にも感じられるでしょう。
- 安心する
- やすらぐ
- 満たされている
実は、皆さんも見たことがあるCMにもオキシトシン的幸福を訴えかけるものは多くあります。
例えば、住宅業界・保険業界のCMで、家族が仲良く過ごす姿や友人とワイワイする姿は、まさにオキシトシン的幸福のイメージにぴったりです。
ちなみに、リベ大両学長の実体験として、一番「しあわせだなぁ」と思う時はオキシトシン的幸福を感じているときです。
- 友達とご飯を食べながらおしゃべりする
- 最近飼い始めた子犬と遊ぶ
- YouTubeライブやリベシティを通じて人とのつながりを感じる
皆さんにも、「当たり前のような日常で、幸福な人生を味わっている」と感じるときがあるのではないでしょうか。
物質③ : ドーパミン
ドーパミンは「お金」や「成功」を得たときに分泌され、幸福を感じます。
ドーパミンが分泌されているときの気持ちは、一言で言えば「高揚感」です。
- きもちぃぃぃー!
- たのしぃぃぃー!
- もりあがってきたぁぁぁー!
なお、両学長が最近ドーパミン的幸福を感じたのは、YouTubeチャンネル登録者100万人を達成した時です。
100万人を目指して活動したわけではありませんが、達成した瞬間はいくらか高揚感が得られたそうです。
さて、ドーパミン的幸福については、他の2つ(セロトニン・オキシトシン)と異なる2つの特徴があります。
- DOの幸福である
- 劣化する幸福である
ドーパミンの特徴①:DOの幸福である
セロトニンやオキシトシン的幸福は「BE」の幸福です。
BEの幸福とは、そこに「ある」ことで感じる幸福のことです。
- 天気が良くて気持ちがいいな
- 子どもが元気に遊んでいてかわいいな
BEの幸福を感じるポイントは、そこにあることに気づくことです。
一方、ドーパミン的幸福は「DO」の幸福です。
DOの幸福とは、何かを「する」ことで得られる幸福のことです。
- 運動会で優勝した
- テストで満点をとった
- 営業目標を達成して表彰された
そのため、DOの幸福を感じる重要なポイントは、行動力なのです。
ドーパミンの特徴②:劣化する幸福である
セロトニン、オキシトシン的幸福は、毎日でも感じられる幸福です。
慣れて気づきにくくなることはありますが、劣化してしまうことは少ないのです。
大切な我が子なら1,000、2,000回抱っこしてもかわいいものでしょう。
それに対してドーパミン的幸福は、劣化する幸福で、アルコール依存症が良い例です。
- 最初はビールを1杯飲むだけで、ドーパミンが出ていた。
- だけど、1年後にはウィスキーでなければドーパミンが出なくなっていた。
- 気づけばアルコールが手放せず、依存症になってしまった。
このようにドーパミンの怖い点は、「同じ量の刺激では、出なくなる」ことです。
両学長の知り合いにも、ドーパミンとの付き合い方に苦しんでいる人がいるそうです。
経営者の彼は、若くして月収1億円を経験してしまったばかりに、月収1,000万円でも「つまんない。全然稼げない。」と嘆いています。
3つの幸せのまとめ
ここまで、3つの幸せについて解説してきました。
3つの幸せをわかりやすく表現すると、以下のようなピラミッド構造になっています。
- 重要度大:セロトニン的幸福(心と体の健康)
- 重要度中:オキシトシン的幸福(つながりと愛)
- 重要度小:ドーパミン的幸福(成功とお金)
土台となるセロトニン、オキシトシン的幸福がしっかりしていない状態で、ドーパミン的幸福を追い求める人もいるでしょう。
ただそれは、基礎をつくらずに家を建てるようなものなので、いずれ倒壊してしまいます。
幸福になりにくいお金の付き合い方5選
ここまで3つの幸せの内容と、セロトニン → オキシトシン → ドーパミンの順番で積み上げることの大切さを解説しました。
ではなぜ、ドーパミン的幸福を優先してはダメなのでしょうか?
その理由は、ドーパミン的幸福ばかりを追い求めることが幸福になりにくいお金の付き合い方だからです。
3つの幸せの視点で、幸福になりにくいお金の付き合い方を具体的に見ていきましょう。
- ①ひたすらに高年収を目指す
- ②ひたすらに資産増加を目指す
- ③ストレス解消で高額品を買う
- ④全部、自分のものにする
- ⑤投資で一攫千金
なお、ここから解説する内容は、あくまで「幸福になりにくい」ということであって、「幸福になれない」わけではありません。
①ひたすら高年収を目指す
ノーベル経済学賞を受賞した心理学者ダニエル・カーネマン教授によると、年収と幸福度は比例するが、年収7.5万ドル(約800万円)で頭打ちになると提唱しています。
この数字は一人あたりの数字のため、夫婦二人暮らしの場合は世帯年収約1,600万円で幸福度が頭打ちになります。
年収と幸福度をグラフに表すと、以下のようになります。
次に、年収の増加による幸福度の変化を想像してみてください。
例えば以下のケースでは、幸福度の変化に違いはあるでしょうか?
- 年収200万円 → 300万円になった時の幸福度の変化
- 年収1,000万円 → 1,100万円になった時の幸福度の変化
どちらのケースも、年収が100万円増えたという点では同じです。
しかし、幸福度が大きく影響するのは年収200万円のケースなのです。
ちなみに米国だけではなく日本でも同様の研究が行われていますが、似たような結果になっています。
年収800万円まで:年収を増やせば、手っ取り早く幸福感を高められる
年収800万円以上:年収を増やしても、「幸福感」を高める手段としては有効ではない
また、出世や経済的成功を追い求めて手に入るのはドーパミン的幸福です。
「足るを知る」を忘れて、ひたすらに高年収を追い続けると以下のようなリスクが出てくるでしょう。
アルコールやニコチン中毒のようなお金依存症になる
→ 少ないお金では満足できなくなり、もっとお金が欲しくなる。
仕事から離れられなくなる
→ 仕事から離れたら「今後、手に入るはずのお金を失ってしまう」という恐怖に怯える。
心身に不調をきたす( = セロトニン的幸福の減少)
家族と不仲になる( = オキシトシン的幸福の減少)
②ひたすら資産増加を目指す
実は「ある程度増えると幸福度が増えなくなる」という現象は、先ほど紹介した収入面だけでなく資産面にも共通しています。
書籍「日本の幸福度」によれば、金融資産が1億円を超えると、幸福度が増えなくなります。
「お金と幸福度の研究」において興味深いのは、人は収入や資産が増えすぎると幸福度が「増えなくなる」どころか、むしろ幸福度が「減っていく」ということです。
お金のことばっかり考えていると不幸になるという話は、皆さんも感覚的にピンとくるかもしれません。
お金の亡者が不幸になる「おとぎ話」は世界中にたくさんありますが、今回は「統計」という現実の話です。
1〜2人の話ではなく、数千〜数万人を調査した結果、お金のことばかり考えてると不幸になることが、統計で証明されてしまったのです。
ただ注意したいのは、お金があっても幸せになれないわけではありません。
収入面
- 年収800万円まで:お金を増やすと幸福度に直結する
- 年収800万円以上:お金を増やしても幸福度に直結しない
資産面
- 資産1億円前後まで:お金を増やすと幸福度に直結する
- 資産1億円以上:お金を増やしても幸福度に直結しない
上記を理解することが大切です。
年収800万円以上・資産1億円以上であれば、あまりお金にこだわる必要はありません。
3つの幸福の「下」から積み上げることを意識すれば、安心してお金持ちを目指せるでしょう。
③ストレス解消で高額品を買う
みなさんの中にも、様々なストレスを抱えている人がいるかもしれません 。
- 厳しいノルマを抱えている
- 単価が安いうえに納期が短い案件を抱えている
- 大きな責任を抱えている
溜まったストレスはどこかで解消する必要があります。
その解消方法が「お金をパーっと使う」ということなら、赤信号です。
キャバクラで豪遊する
高級ブランド品を買い漁る
スマホゲームに万単位で課金する
上記のようなお金の使い方は、ドーパミン的幸福にのみ繋がるお金の使い方のためおすすめしません。
先ほど解説した通り、ドーパミン的幸福にはDO的幸福(行動の結果得られる一時的なもの)、劣化する幸福(耐性がつくとより強い刺激を求め続けるもの)という特徴があります。
ストレスが解消されたように見えても、さらなる刺激を求めてしまうのです。
「もっと酒が欲しい!」
「もっと高いものが欲しい!」
「もっともっと課金したい!」
中毒者の周りには、誰もいなくなるのが世の常です。
ちなみに両学長のストレス解消法は、ドーパミン的幸福に頼っていません。
セロトニン的幸福(健康・気分)
- キックボクシング
- 安眠グッズでしっかり睡眠をとる
オキシトシン的幸福(繋がり)
- 仲間との食事
- ペットとのふれあい
両学長のようにBEの幸福(そこにある幸福)に注目した方が、調子が安定します。
またストレスをためない環境づくりを心がけているため、ストレスそのものが溜まりません。
溜まらないということは、発散する必要がないということにつながります。
両学長は毎日寝る前に、1日の感謝の瞬間を振り返る習慣を続けています。
文字に書くと、「すでにそこにある幸せ」を感じやすいのでおすすめだそうです。
- 友達が遊びに来てくれた
- 妻との会話が楽しかった
- テニスや運動ができた
- 今日見た桜がきれいだった
- 今日も両親が元気だった
④全部、自分のものにする
蓄財を始めた人にありがちなのが、ケチになることです。
皆さんも、以下のような人に心当たりはありませんか?
- 妻(夫)が使った1,000円の用途が気に入らない。
- 靴下がヨレヨレになっても「まだ使えるから」と買い替えない。
- お金がもったいなくて、会社の飲み会に参加しない。
これは普段の日常に限らず、ビジネスでも同様です。
何かしらビジネスを立ち上げた人の中には、以下のような人がいるかもしれません。
- 取引先を限界まで買い叩く。
- 社員の給料・賞与を限界まで低く抑える。
「できる限りお金を払わない = 全部、自分のものとして貯める」というスタイルが幸福になりにくいのは、オキシトシン的幸福を獲得しづらいからです。
「お金は潤滑油」という言葉があるように、お金は上手に使えば以下のようなものを得ることができます。
良好な夫婦関係
良好な友人関係
良好な職場関係
コミュニティへの帰属意識・所属の安心感
もちろん、お金を全く使わないドケチな人でも良好な人間関係を築くことは可能ですが、維持するのは難しいです。
お金という潤滑油があった方が便利なのを、あらためて説明する必要もないでしょう。
世の中には、社会貢献活動や慈善事業ぐらいでしか満足感が得られないお金持ちがたくさんいます。
資産数十億円、数百億円という規模になると、事業を成功させた達成感(ドーパミン的幸福)を感じにくくなります。
そのため、お金を使って多くの人々に貢献すること、人との繋がり(オキシトシン的幸福)が、いわば最後の砦です。
幸福でない超富裕層が最後に行きつく先を考えると、全部自分のモノにするスタイルは出口のない迷路だと理解できるでしょう。
⑤投資で一攫千金
コロナ相場で、たくさんの富裕層が生まれました。
TwitterなどのSNSでも、派手な収益報告が相次いでいます。
成功している人に話を聞くと、以下の観点から、資産運用は「最高にラクなお金の稼ぎ方」だと感じるかもしれません。
- ややこしい人間関係がない
- 時間も場所も自由
- 身体的な危険が一切ない
ですが、投資で一発当てることには以下の罠があります。
そもそも確率的に難しい(再現性が低い)
当てたとしても中毒性が強いので、負けるまで続けがち
一度大きな刺激を味わうと、やめられないのが人間です。
実際に罠にハマってしまった、学長の知り合いの例を見てみましょう。
「僕は、5,000万円あれば十分生きていけるから、この1,000万円を5倍にすればアガれる!年利5%なんてチマチマやらないで、勝負に出る!」
彼は運良く5倍の5,000万円にできたのですが、そこで終われませんでした。
5倍にできたから、次は2倍にできると思い込み、5,000万円では満たされずもっともっと欲しくなったのです。
その結果、彼は大きくお金を減らして元手の1,000万円にまで戻ってしまいました。
彼は一度5,000万円というドーパン的幸福を味わってしまったため、以前と同じ1,000万円では幸せを感じにくくなっているのです。
もし、みなさんが投資で興奮を感じたなら、「ドーパミン出てる。気をつけなきゃ!」と冷静になりましょう。
その冷静さこそ、みなさんの大切な資産や幸福を守ります。
幸福になりにくいお金の付き合い方5選の共通点
重要なのは、ドーパミン的幸福に「特化」するのはNGということです。
もっともっと貯めたくなる「貯め方」
もっともっと欲しくなる「稼ぎ方」
もっともっと増やしたくなる「増やし方」
もっともっと使いたくなる「使い方」
5つのお金の使い方で解説してきたように、ドーパミンは時に成功へのエネルギーとなりますが、麻薬のような副作用があります。
ピラミッド構造を考えた時、セロトニン・オキシトシン的幸福は「下」の土台です。
土台が十分にできていない状態で、ドーパミン的幸福という「上」を積めば、幸福というビル全体が崩れてしまいかねません。
そこで、幸福感を高い状態で長期間キープする秘訣となるのが「使う力」です。
▼図解:使う力