こんにちは、こぱんです!
最近、S&P500連動ファンドの人気が高くなっているのをご存知でしょうか?
コロナショックの後、米国は順調に株価を回復させており、ますます注目されています。
▼当ブログ「リベラルアーツ大学」が本になりました!
しかし、S&P500がおすすめであるといった情報が広がっていくと「S&P500に投資していれば絶対に儲かる」といった間違った認識も広がりがちです。
少し勉強すれば、投資に「必ずはない」ことが自然とわかるようになります。
そこで今回の記事では、S&P500の死角について、以下の3点を解説していきたいと思います。
- マイナスになる年もある
- S&P500が国際分散投資に勝ち続けるとは限らない
- 為替リスクは小さくない
投資初心者向けの内容にはなりますが、米国株投資をしている人にとって、将来パニックを起こさないための良い薬になると思います。
そもそも「S&P500って何!?」という人は以下の記事を参考にしてくださいね。
目次
解説動画:危険】S&P500に投資すれば絶対に儲かると信じている人に伝えたい3つのこと
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
S&P500の死角1:マイナスになる年もある
死角の1つ目は、必ずしも毎年プラスになるのではなく「マイナスになる年もある」こと。
日本株のリターンが過去30年で年利1.5%なのに対して、S&P500のリターンは過去30年で年利9.5%です。
これは過去195年にわたって、米国株の年次リターンを並べてみたもので、ピラミッド状になっているのが分かります。
- -40%~-50%:1回
- -30%~-40%:2回
- -20%~-30%:6回
- -10%~-20%:17回
- 0%~+10%:31回
上記の結果から、57年/195年=約30%、これだけ年次リターンでマイナスの年があることが分かります。
「S&P500に投資すれば必ず儲かる」は間違いです。
長期で見れば報われる可能性が高いけれど、短期的にはマイナスもありえます。しかしこれも「過去のデータ」に過ぎません。
未来のことはわからない
S&P500でもマイナスになる可能性もある
S&P500の死角2:米国株が国際分散投資に勝ち続けるとは限らない
S&P500の死角2つ目は、米国株が国際分散投資に勝ち続けるとは限らないこと。
国産分散投資とは、アメリカだけでなく、ヨーロッパやアフリカ、アジアなど世界中に投資をすることです。
資産運用の世界では、
- 米国集中投資か
- 国際分散投資か
これらがよく話題になります。
世界最強の経済大国で、基軸通貨ドルを持つアメリカを中心に考えて、必要があればアメリカ以外をトッピングする。
これが米国人の考える国際分散投資なのです。
ここ数年は、アメリカの一人勝ちが続いているので、国際分散投資派は肩身の狭い思いをしています。
アメリカが一人勝ちしている状況でも、なぜ国際分散投資をしているかと聞かれれば、理由は明確です。
「アメリカが勝ち続ける保証はない」から。
下の図を見てみましょう。
この図は1974年~2018年を対象として、
- 米国株
- 米国株以外の国際株
どちらが勝ったかが分かるグラフになっています。
このグラフからも分かるように、
米国株が勝っている期間
米国株が負けている期間
これらはある程度の期間を「循環」しており、決して、米国株が勝ち続けているわけではありません。
このグラフの通り、2010年頃から今日に至るまで、“たまたま“米国株が勝ち続けていますが、今後どこまで勝ち続けるかは誰にもわかりません。
S&P500の死角3:為替リスクは小さくない
最後の死角は、S&P500自体ではなく、S&P500“連動ファンドの死角”です。
その死角とは、為替リスクが小さくないこと。
以下のグラフを見てみましょう。
青線:S&P500指数
緑線:為替調整後のS&P500指数の推移
もし1ドル100円の時にS&P500連動のファンドを購入し、為替レートが1ドル80円になった場合を考えてみましょう。
この場合、S&P500の値動きと関係ないところで、いきなり-20%のダメージを受けることになるのです。
過去10年間で、為替変動のレンジは80円~120円と大きな幅がありました。
現在(2020年7月)の為替相場(為替レート)は約107円ですので、
1ドル80円の時にS&P500ファンドを購入した場合は、為替だけで+33.8%
1ドル120円の時にS&P500ファンドを購入した場合は、為替だけで-10.8%
死角1で、S&P500がマイナスになる年もあるとお伝えしました。
暴落と言える水準は過去195年で9回です。
- -40%~-50%:1回
- -30%~-40%:2回
- -20%~-30%:6回
確率で言うと、20年に1度は暴落を経験する可能性があることになります。
これは長期投資を前提に考えると絶対に避けられません。
S&P500の指数自体が優秀であっても、日本に住んでいる以上「為替リスク」はもれなくついてきます。
もし暴落したら不安だと感じる人は以下の動画を参考にしてくださいね。
fa-youtube-play解説動画
→index積立投資で米国株が暴落した時はどうすれば良いか?
→【リーマンショック再来?】暴落相場で大損して心が折れかけている人へ
まとめ:S&P500は他のあらゆる投資に勝てる絶対の選択肢ではない
最近「S&P500に投資すれば絶対に大丈夫!」とよく耳にするので、基本の基本である大事なところを改めてご紹介しました。
今回、お伝えしたポイントは以下の3つ。
- マイナスになる年もある
- S&P500が国際分散投資に勝ち続けるとは限らない
- 為替リスクは小さくない
死角の1つ目は、マイナスになる年もあること。
過去195年のうち、57年/195年=約30%の確率で年次リターンがマイナスになる年があります。
死角の2つ目は、S&P500が国際分散投資に勝ち続けるとは限らないこと。
この図から分かるように、勝ち負けは循環しているため、いつ「国際分散投資のターン」が来てもおかしくはありません。
死角3つ目は、日本に住む以上、S&P500に投資する場合はもれなく、為替リスクがついてくること。
S&P500の指数のグラフ・リターンが、そのまま利益になるわけではありません。あくまでも利益は、為替調整後のものになります。
この10年間だけ見ても、為替レンジは80円~120円と動きがありました。為替だけでも±20%の変動は珍しくありません。
以上、S&P500連動ファンドとしてへの投資の死角として、
- マイナスになる年もある
- 国際分散投資に勝ち続けるとは限らない
- 為替リスクがついてくる
これら3つのポイントについて解説してきました。
「そんなの当たり前じゃん!」と思った方は、きちんと理解できているので、良かったです^^
一方で、「ちょっと米国に寄り過ぎていたかな」と感じた人は、ポートフォリオを見直してみてください。
以上、こぱんでした!
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