こんにちは、こぱんです!
リベ大では経済的自由を達成するための「お金にまつわる5つの力」について発信していますが、今回は「稼ぐ力」に関わる内容です。
▼図解で分かるお金にまつわる5つの力
ベンチャー企業への転職で給料が下がる代わりにストックオプション(SO)が貰えるというのは時々耳にする話です。
ちなみに、ベンチャーと似た言葉でスタートアップという呼び方もあります。
そこで、今回の記事では以下の2点について解説していきます。
- ストックオプションって何?
- ストックオプション目当てのベンチャー転職の本質
将来の就職・転職先として、「ベンチャー企業も面白そう」といった気持ちがある方は、ぜひ最後まで読んでいってください^^
目次
解説動画:【ストックオプションって何?】SO目当てのベンチャー転職はアリか?ナシか?
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
SO(ストックオプション)って何?
ストックオプションは、
- ストック=株式
- オプション=選択権
という意味から、株式を購入できる権利のことを指します。
具体例を挙げると以下のようなものです。
キャノンでは、
- 会長(CEO)
- 社長(COO)
- 副社長
- 執行役員
といった人たちが退職してから10日以内であれば、キャノンの株式を1株1円で買える権利を付与している。
このように、会社の役員や従業員がある条件を満たしたとき、自分の会社の株式を事前に約束した値段で買うことが出来る権利をストックオプションと呼びます。
例えば、退職した時の株価が2,200円であった場合、1円で買った株をすぐに売れば、1株あたり2,199円得をするわけです。
これが1円SOと呼ばれるもので、日本では役員の退職金代わりによく使われています。
ストックオプションの制度は、
権利を使える条件(キャノンの場合:退職)
自社株をいくらで買えるか(キャノンの場合:1円)
をどうするかで、いろいろな設計が可能です。
例えば、未上場のベンチャー企業で、
- 条件:3年後、自社に勤め続けていること
- 価格:10円
このようにストックオプションを発行することで、
「3年間は、この会社に勤めよう」 「その間に、この会社を上場させるくらい業績を上げよう」といった気持ちを従業員から引き出すことができます。
ストックオプションは上場企業の約5割が過去に1度以上活用したことがあるくらい一般的なものです。
ストックオプションの導入には、従業員だけでなく会社側にも以下のようなメリットがあります。
- 役員、従業員が株価アップのために頑張ってくれる
→株価が上がるとSOを持っている人が得をするから - 手元にキャッシュがなくても優秀な人材を集められる
→給料と違って役員、従業員に現金を支払う必要がないから
大企業では①が、ベンチャー企業では②がストックオプションを利用するメインの理由となっています。
特にベンチャー企業は、大企業のように知名度がないので、ストックオプションをエサにしないと優秀な人が集まりにくい環境です。
しかしここで注意しておかなければならないのが、毎年多くの人がエサに飛びつき、食らいついてお腹を壊していること。
SO目当てのベンチャー転職はアリか?ナシか?
ここまでストックオプションの概要について解説してきたところで、ベンチャー転職の話題に戻ります。
リベ大では、
給料が安くなるけど
SOが貰える
こういった転職は「アリ」だと考えています。
ただし、以下の2点に関して注意すべき点があります。
- SOは大博打である
- SOは自分から欲しがるな
それぞれ解説していきます。
注意点1:ストックオプションは大博打
ベンチャー企業のストックオプションは基本的には大博打です。
条件を満たせないまま、株を手に入れることが出来ずに終わる可能性もあります。
結局、上場出来なかった
業績が期待外れで、大した株価にならなかった
このように、思ったような利益が得られるかは運次第だと言えます。
後々のSOがあるからこそ激務・安月給に耐えられるのに、大した利益にならないとなると、その期間は何だったんだという話です。
SOをエサに、安月給でブラック労働
上場の話は延期、延期で永遠に実現しない
もたもたしているうちに資金繰りがショートして倒産
気づけば、紙切れになった株式を握りしめて失業中
こういった話も珍しくありません。
日本の転職市場では、基本的に若ければ若いほど有利です。
そのため、脂の乗った時期をベンチャーで費やし、最終的に何も残らず歳を重ねてしまうのは大きなリスクだと言えます。
のちのちは「安定した大手で働きたい」と思っていても、受け入れてくれる大手企業は多くありません。
なぜなら、大手企業は社格を気にするため、名もなき零細企業での経験を正しく評価してくれるところは少ないからです。
どんなにベンチャー奮闘記を熱く語っても、
「ふ~ん、いろいろ大変だったんですねぇ」と上から目線で言われておしまいです。
注意点2:ストックオプションは自分から欲しがるな
ストックオプションとは、経営陣から「どうしてもウチに来て欲しい!」と思われている人材に対して付与されるものです。
何の保証もない不確実な未来に身体1つで勝負に挑むのがベンチャー企業であり、成果を出す前から自分の利益を計算して、
「SOはどれぐらい付与してもらえるのですか?」 「上場の可能性はどれぐらいありますか?」こういったことを聞いてしまう人が経営陣から重宝されることはありません。
ストックオプション目当てで就職・転職先を探すのではなく、
- 会社の理念
- 社長の熱意
こういったものに共感し、がむしゃらに働き、社会・会社に貢献する過程でSOの話が出てくるのです。
「ぜひウチに来てほしい!」と評価されているのであれば、創業者でなくとも上場前のベンチャー企業に勤めた人がストックオプションで夢を見れる例は少なくありません。
例えば、2018年6月に上場したメルカリが良い例です。
上場前の役員・従業員のうち、少なくとも数百名がストックオプションを付与されています。
上場時の株価を考えると、数千万円~数十億円を得ている人もいるはずです。
メルカリが上場した当時は、様々なメディアで話題になり、“「メルカリ」上場で笑う「“社内”億万長者」の数”といった記事も出ています。
メルカリの例はここ10~20年では、一番の成功例でしょう。
まとめ:周りの雰囲気に流されることなく本質を見極めよう
ストックオプションとは、会社の役員や従業員がある条件を満たしたときに、自分の会社の株式を事前に約束した値段で購入できる権利のことでした。
誰に
どんな条件で
1株いくらで買える
ストックオプションを付与するかによって、様々な制度設計が可能です。
ストックオプションを使うことで企業側には、
- 役員・従業員が株価アップのために頑張ってくれる
- 手元にキャッシュがなくても優秀な人材を集められる
こういったメリットがあります。
そしてストックオプション目当てのベンチャー転職で気をつけるべき点は以下の2つです。
- SOは大博打である
- SOは自分から欲しがるな
転職者にとって、ベンチャー転職は人的資本をかけた大博打です。
上手くいけば、株式上場からの億万長者
失敗すれば、ブラック労働からの失業者
リベ大としては、リスクとリターンを理解しているのであれば、賭けてみるのも悪くないと考えています。
口の上手い他人や周りの雰囲気に流されることなく、本質を見極めることがストックオプション目当ての転職では大切です。
以上、こぱんでした!
▼「転職を検討している」人に読んで欲しい記事がこちら!
「お金にまつわる5つの力」を磨くための実践の場として、オンラインコミュニティ「リベシティ」をご活用ください♪ 同じ志を持った仲間と一緒に成長していきましょう! 自由へと一歩近付くための「お金にまつわる5つの力」の基本をまとめた一冊です!