こんにちは、こぱんです!
リベ大では、経済的自由を達成するために「お金にまつわる5つの力」について情報発信をしています。
▼図解:お金にまつわる5つの力
経済的自由を達成したいと思っている人は少なくありませんが、実際に日本にいる富裕層は全体の約2.5%です。
富裕層が少数派である大きな理由の1つは、経済的成功を阻む思い込みや偏見( = バイアス)が皆さんの脳にプログラミングされているからです。
このバイアスが、多くの人がお金持ちになりたいと思いながらも、その思いと矛盾した行動をとってしまう原因となっています。
そこで今回は、経済的成功を邪魔するバイアスについて、以下の2つを解説します。
- 経済的成功を目指す5つのレベル
- 各レベルにおけるバイアス12選
12個ものバイアスを紹介しますが、すべて覚える必要はありません。
ただ、経済的成功を阻むバイアスの存在を知っておいても損はないでしょう。
今回の内容が、皆さんの資産形成の成功確率をアップさせると信じています。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:経済的成功を邪魔する「思い込み」
目次
解説動画:【偏見のオンパレード!】経済的成功を邪魔する「思い込み」について解説
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
経済的成功を目指す5つのレベル
5つのレベルの中身
経済的成功を目指す過程で、次の5つのレベルが存在します。
- レベル1:経済的に豊かになろうと決める
- レベル2:モデルを見つける
- レベル3:反対の立場でモノを見る
- レベル4:適正なリスクをとる
- レベル5:継続する
レベル1:経済的に豊かになろうと決める
現在の状態がどうであれ、まずは「お金に困らない人生を歩みたい」「お金持ちになりたい」と決意することから始まります。
資産家の子供として生まれない限り、何もしないで自然にお金持ちになることはありません。
レベル2:モデルを見つける
次に、自分が目指したいモデルを見つけます。
なぜなら、以下に示すモデルのような目指すべき頂上が見えないと、そもそもどの山に登れば良いか分からないからです。
- 良い大学に入り、良い会社に入り、出世していったエリートサラリーマン。
- 中卒または高卒のたたき上げで、現場から社長まで上り詰めた下剋上会社員。
- リスクをとって起業し、ビジネスで成功をおさめた社長。
- 類まれなセンスで資産を増やしていく投資トレーダー。
自分の感性に合うお金持ちのモデルを見つけた状態がレベル2です。
レベル3:反対の立場でモノを見る
コインに裏表があるように、成功談にも裏表があります。
皆さんが見つけた成功モデルの裏には、次のようなたくさんの「屍」があるはずです。
- 出世競争に敗れ、窓際族になった中年会社員。
- ブラック企業でコキ使われ続けて、疲弊する若者。
- 借金でクビが回らなくなり、一家離散した中小企業の社長。
- 投資で大失敗して借金を抱え、自己破産すらできなくなったトレーダー。
自分の感性に合うお金持ちのモデルを見つけて、その裏にあるたくさんの罠を認識した状態がレベル3です。
レベル4:適正なリスクをとる
レベル2では成功者の姿(リスクをとってリターンを得た姿)を、レベル3では裏の世界(リスクをとって裏目が出た姿)を認識しました。
成功者の姿と裏の世界を認識したうえで、自分はどれくらいのリスクをとるかを決めるのがレベル4です。
後述しますが、多くの人はリスクをとらず、何も行動を起こしません。
レベル5:継続する
リスクをとり、成功するまでチャレンジし続ける状態がレベル5です。
成功するまでチャレンジし続けるのは、簡単なことではありません。
なお、「成功と失敗2つの道がある」のではなく、「成功までの一本道の過程で数多くの失敗があるだけ」と言う人もいます。
リベ大でも、これまで何度も「最速で成功できる人は、最速で失敗を繰り返す人である」と伝えてきました。
ほとんどの人がレベル5(継続する)までたどり着けない
時間のものさしで測れば、最も長いのはレベル5(継続する)の状態です。
その気になれば、レベル1~レベル4の状態は、1週間程度で終わります。
感覚的な数字になりますが、レベル5にたどり着く人は、100人いたら10人ほどです。
レベル5にたどり着けた10人のうち、成功するまで継続し続けられる人はさらに少なくなり、1人いるかどうかでしょう。
とはいえ、お金持ちを目指す過程は0か100かではないので、途中であきらめても何もしなかった場合より手元にお金が残るケースが多いです。
途中であきらめた人は、成功者としてはカウントされないかもしれませんが、世間から見たら十分お金に余裕がある人と言えるでしょう。
では、なぜさらにレベルを上げることができないのでしょうか?
それは、レベル上げを邪魔するバイアス(思い込み・偏見)が原因です。
次の章からは、各レベルにおけるバイアスについて見ていきます。
なお、今回紹介するバイアスは、情報文化研究所の「情報を正しく選択するための認知バイアス事典」を参考にしています。
各レベルにおけるバイアス12選
経済的成功を目指す過程で陥りやすい12のバイアスは、次の通りです。
レベル1「経済的に豊かになろうと決める」におけるバイアス
- ①心的制約
- ②公正世界仮説
レベル2「モデルを探す」におけるバイアス
- ③単純接触効果
- ④ハロー効果
レベル3「反対の立場で見る」におけるバイアス
- ⑤生存者バイアス
- ⑥対人論法
- ⑦内集団バイアス
レベル4「適正なリスクを取る」におけるバイアス
- ⑧現状維持バイアス
- ⑨選択肢過多効果
- ⑩希望的観測
- ⑪ダニング・クルーガー効果
レベル5「継続できない」におけるバイアス
- ⑫確証バイアス
レベル1「経済的に豊かになろうと決める」におけるバイアス
「経済的に豊かになろうと決める」についてまず伝えたいのは、以下の2つには大きな違いがあることです。
「豊かになれたらいいなぁ」と漠然と思う
「豊かになろう!」と決意する
では、なぜ人は豊かになろうと決意できないのでしょうか?
なぜなら、次のバイアスがあるからです。
- 心的制約
- 公正世界仮説
心的制約
心的制約とは、問題解決を阻む無意識な先入観のことです。
分かりやすく理解するために、有名な「9点問題(The nine dots puzzle)」で説明しましょう。
「一筆書きで、9つの点を結んでください。
ただし、使っていい直線は4本までです。」
9点問題の難しさは、9つの点から正方形を無意識に想像してしまうことにあります。
まさに心的制約 = 問題解決を阻む無意識の先入観です。
同様に、お金の世界にも「今の自分の状況でお金持ちになれるはずがない」といった多くの心的制約があります。
そのため、次のような発想の転換ができない限り、豊かになるのは難しいのです。
「手元にお金がないなら、借りて起業すれば良い。」
「サラリーマンでも、自分の会社を作って社長になって良い。」
公正世界仮説
公正世界仮説とは、良い行いには良いことが、悪い行いには悪いことが返ってくるという認知の偏りのことです。
分かりやすく言えば、「悪いことをしたらバチが当たる」という考え方です。
例えば、次のような認識と公正世界仮説が出会うと、どうなるでしょうか?
「お金の話をするのは卑しいこと」
「お金を稼ぐのは悪いこと」
「豊かになろうなんて決意したらバチがあたる」という気持ちが生まれ、最初の一歩を踏み出せなくなります。
仮に踏み出せたとしても、身の回りに悪いことが起きた時に、「お金なんか求めたからだ」と、因果関係がないのに結び付けてしまうことさえあります。
以上、心的制約と公正世界仮説について解説しました。
これらのバイアスがあることで、経済的に豊かになろうとする人ばかりの世界にならないのです。
なお、お金のマインドブロックについては、下記の記事でも解説しているので参考にしてみてください。
レベル2「モデルを探す」におけるバイアス
自分が目指したい良いモデルを見つけられる人は、あまり多くありません。
なぜなら、人間には次のバイアスがあるからです。
- 単純接触効果
- ハロー効果
単純接触効果
単純接触効果とは、初めての時は好きとも嫌いとも思わなかった刺激でも、繰り返し触れることで少しずつ好意が増していく現象のことを言います。
例えば、皆さんが経済的に豊かになると決めたきっかけは何だったでしょうか?
- 書籍
- YouTube
- 身の回りにいる人
世の中には、一生会うこともなければ知ることもないお金持ちが星の数ほどいます。
そのため、皆さんのモデルになる人は、たまたま皆さんの目に入ってきた人にならざるを得ません。
モデルを知った当初はさして興味がなかったのに、知れば知るほど好意的になってしまうのが、単純接触の効果です。
本当に良いモデルかどうかよりも、「なんとなく好き」「なんとなくこうなりたい」と自然に影響を受け、流されてしまうのです。
ハロー効果
ハロー効果とは、どこか優れている点を見つけると、その他においても優れていると考えがちになる現象です。
例えば、次のような現象です。
Aさんは、昨年20人もの営業チーム内でトップ成績でした。
今年、Aさんが新規事業のプロジェクトを提案したのです。
→ 「エースのAさんが言うなら、やってみよう!」と皆が賛成しました。
しかし、営業のエースが新規事業の立ち上げでも優れているとは限りません。
成果や実績がある人は、他の点においても優れていると見られやすいというワケです。
リベ大両学長にも得意ジャンルと苦手ジャンルがあります。
ところが、苦手ジャンルについても「学長が言うなら、そうなんだろう!」と思われてしまうことがあるそうです。
良し悪しの判断ができないと、ハロー効果によって真似や参考にすべきではない部分まで、自分の中に取り入れてしまう恐れがあります。
資産形成の道から脱落する悲劇を避けるために、良いモデルを探すときは単純接触効果やハロー効果といったバイアスに惑わされないことが大切です。
レベル3「反対の立場で見る」におけるバイアス
生存者バイアス
自分に合った良いモデルを見つけたら、すぐにその人を真似したくなるでしょう。
反対の立場で見る必要がある理由は、生存者バイアスがあるからです。
生存者バイアスとは、成功に至った経緯や結果だけにスポットライトを当て、それに付随する失敗を見過ごしがちになることを言います。
例えば、億の資産を築いた凄腕トレーダーで考えてみましょう。
- トレードで成功して億の資産を築く。
→ 成功した結果や成功のための過程を、ことさら強調してアピールする。
→ トレードで失敗した人の存在や負けた理由、運などの要素には一切触れない。
成功者の裏側には、数多くの屍(成功できなかった人)が転がっているものです。
皆さんが見つけた成功者は、たくさんのチャレンジャーのうちの数少ない生存者かもしれません。
投資でも起業でも、経済的に成功した人の情報発信は、基本的に情報発信者にとって都合の良い情報になっていると見るべきです。
そのため、「成功の反対側の情報」は、別の人や場所で確かめると良いでしょう。
モデルとする成功者
モデルとは別な人やところ
例えば、リベ大に対しても「情報発信者側の責任として、良い面と悪い面の両方を発信すべきだ」といった意見があって当然です。
リベ大も、できるだけモノゴトのいろいろな側面に光を当てるよう意識して発信しています。
しかし、発信者として伝えたいメッセージがある以上、偏りが生まれてしまうこともまた事実なのです。
良い面と悪い面のバランスをとることばかり意識すると、情報の受け手の反応は次のようになってしまうでしょう。
「内容がアッチに行ったりコッチに行ったり、分かりづらいな。」
「メッセージがブレていて、混乱してきた…。」
「結局何が言いたいの?」
不誠実な情報発信をする発信者は、いずれ消えていく運命です。
とはいえ、皆さんは情報発信者には生存者バイアスがあることを忘れず、「反対の情報」を自分でとるスタンスを持ち続けてください。
対人論法と内集団バイアス
反対の立場の意見を、正しく認識するのが難しい理由についても触れておきます。
結論から言えば、人間には次のバイアスがあるからです。
- 対人論法:問題の論点ではなく、話し手の人間性などを批判して相手の主張を退けること。
- 内集団バイアス:自分の所属する集団やそのメンバーを高く評価したり、好意的に感じたりすること。
「反対」の意見を目にしたら、ぜひ上記の2つのバイアスを思い出してください。
例えば、リベ大の発信内容に対して反対の意見があった時、次のように検証してみましょう。
- 対人論法
→ 「リベ大の見解が論破されているかも?」と気づきながら、認めるのが嫌で相手の人格を批判してごまかそうとしていないか?
- 内集団バイアス
→ リベ大で学ぶ人に甘く、他の人に厳しくなっていないか?
反対の意見であっても、皆さんがゴールに向かうために役立つアイデアであれば、ぜひ柔軟に取り入れましょう。
経済的に成功したいのなら、表面だけではなく裏面についても光を当てることが重要です。
レベル4「適正なリスクを取る」におけるバイアス
レベル1で経済的に成功しようと決めて、レベル2で良いモデルを見つけて、反対側の意見についても認識できるレベル3まで到達できたとします。
しかし、レベル3でストップしてしまう人は少なくありません。
レベル4へと次の一歩を踏み出すこと難しい理由は、次のバイアスがあるからです。
- 現状維持バイアス
- 選択肢過多効果
現状維持バイアス
人間には現状維持バイアスがあります。
現状維持バイアスとは、何かを変化させることで、現状が良くなる可能性があったとしても、損失の可能性を考慮して現状を保持しようとすることです。
つまり、次のような人間の本能のことです。
「成功しないことより、損をすることの方が嫌だ。」
「変わりたいけど、変わりたくない。」
実は、成功者を妄信する人(レベル2の状態で突き進もうとする人)の方が、次の一歩に踏み出しやすいです。
なぜなら、損失の可能性についてあまり考えていないからです。
しかし、成功者を妄信するスタンスが非常に危険なのは言うまでもありません。
風向きも、波の向きも、いつでも変わりうるのがお金の世界なのです。
損することを想定できない現状維持バイアスの重力から逃れるには、適正なリスクを取る考え方を身体に叩き込むしかありません。
つまり「冒険に出るか、出ないか」ではなく、「ちょっとだけ冒険する」といったやり方もあると学ぶことです。
適正なリスクを取る考え方は、成功のための根本的な考え方です。
以下の記事では「適切なリスクの取り方」について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
選択肢過多効果
次の一歩を踏み出せない原因となるもう1つのバイアスは、選択肢過多効果です。
選択肢過多効果とは、選択肢が増えるほど選択が難しくなってしまい選べなくなることです。
「ジャム実験」という有名な実験で説明します。
実験内容
- 「6種類」と「24種類」のジャム試食コーナーをそれぞれ作った
- どちらのジャムコーナー方が売れるのかを試した
実験結果
- 24種類のジャムを置いたとき → 買い物客の3%しか購入しなかった
- 6種類のジャムを置いたとき → 買い物客の30%近くが購入した
ジャム実験は、「選択肢が多いほど良いとは限らない」ことを示しています。
なお、ジャム実験には「再現性がない」といった批判もあるようですが、選択肢が多くなるほど意思決定しづらくなるのは直感的に納得しやすいでしょう。
つまり情報を集めるほど、次の罠にハマってしまうのです。
リスクが浮き彫りになり、現状維持バイアスに囚われる。
選択肢過多効果により、決断しづらくなる。
これらの罠をいかに乗り越えて、小さな一歩を踏み出せるかが運命の分かれ道です。
なお、お金の世界では、一切行動を起こさずリスクを取らないことは問題になりますが、リスクを取りすぎることも問題になり得ます。
では、なぜ人は過剰なリスクをとりすぎてしまうのでしょうか。
ここでも、人間が持つ次のバイアスが原因なのです。
- 希望的観測:自分に都合の良い方向に考える傾向のこと
- ダニング・クルーガー効果:知識のない人ほど自分には能力があると過大評価してしまうこと
希望的観測
希望的観測は、例えば次のような考え方です。
希望を持つことは大切です。
しかし、万が一のことに備えないのは、金融センスが良いとは言えません。
ダニング・クルーガー効果
ダニング・クルーガー効果については、下記の曲線が有名です。
縦軸が「自信の度合い」で、横軸が「知識や経験の量」(左端が素人、右端が専門家レベル)です。
- 初心者や自称中級者:少しの経験や知識を得ただけで、過剰な自信を持つようになる。
- 中級者:何かを断言することが少なくなり、発言や行動が慎重になっていく。
- 上級者:本物の自信がついてくる。
投資やビジネスの世界では、自称中級者(実際は初心者)が過剰なリスクをとっては消えていきます。
何十回、何百回と繰り返されている歴史なので、十分に気をつけましょう。
レベル5「継続できない」におけるバイアス
人が継続できない原因となるバイアスの一つが、確証バイアスです。
確証バイアスとは、自分の考えや仮説に沿う情報や事実のみを集め、仮説に反する情報や事実を無視することを言います。
例えば、次のような状況になったとき、確証バイアスが悪さをするのです。
「貯金しようと頑張ったけど、結局また無駄遣いしてしまった。」
「転職活動がうまくいかない。」
「始めたブログに人が集まらない。」
「プログラミングを学び始めたけど、理解が進まない。」
「投資で大きな含み損を抱えてしまった。」
やってみてすぐに止める人の心の中は、「ほら、やっぱりダメだった」という思いでいっぱいです。
経済的に豊かになれない仮説を証明するために、自分がやっていることの不毛さを裏付ける情報ばかりを集めてしまうのです。
そして、「やっぱり自分には向いていない」「あの人たちの言っていたことはウソだった」と結論づけます。
この確証バイアスから抜け出せるのは、次のような人です。
- 自分を信じれる人
- 支え励ましてくれる家族や友人がいる人
上手くいかないときは、できない理由をいくらでも集めたくなるものです。
自分には無理だという仮説を証明する必要はありません。
意味のない仮説を証明するために時間を使うのではなく、自分ならできるという仮説を証明するために行動していきましょう。
まとめ:経済的成功を阻むバイアスを認識し、実践を繰り返して自分を鍛えよう
今回は、経済的成功を邪魔するバイアス(思い込み・偏見)について、以下の2点を解説しました。
- 経済的成功を目指す5つのレベル
- 各レベルにおけるバイアス12選
経済的成功に至る5つのレベルと陥りやすい12のバイアス
経済的自由を目指すにあたり、次の5つのレベルが存在します。
各レベルで陥りやすい12のバイアスは、以下の通りです。
レベル1「経済的に豊かになろうと決める」におけるバイアス
- ①心的制約
- ②公正世界仮説
レベル2「モデルを探す」におけるバイアス
- ③単純接触効果
- ④ハロー効果
レベル3「反対の立場で見る」におけるバイアス
- ⑤生存者バイアス
- ⑥対人論法
- ⑦内集団バイアス
レベル4「適正なリスクを取る」におけるバイアス
- ⑧現状維持バイアス
- ⑨選択肢過多効果
- ⑩希望的観測
- ⑪ダニング・クルーガー効果
レベル5「継続できない」におけるバイアス
- ⑫確証バイアス
「経済的に豊かになろうと決める」とは、「豊かになれたらいいなぁ」と漠然と思うことではありません。
「豊かになろう!」と決意することです。
しかし、次のバイアスがあるため、なかなか決意できない人もいます。
- 心的制約:問題解決を阻む無意識的な先入観
例「自分の状況で、お金持ちになれるわけがない。」
- 公正世界仮説:良い行いには良いことが、悪い行いには悪いことが返ってくるという認知の偏り
例「お金稼ぎなんて卑しい。いつかバチが当たる。」
自分が目指したい良いモデルを見つけられる人は、あまり多くありません。
なぜなら、人間には次のバイアスがあるからです。
- 単純接触効果:たまたま見つけた人を何度も見ているうちに好意を抱く
- ハロー効果:モデルが言うことならなんでも正しいと思ってしまう
資産形成の道から脱落する悲劇を避けるために、良いモデルを探すときは単純接触効果やハロー効果といったバイアスに惑わさないようにしましょう。
皆さんのモデルが発信する情報には、勝者の陰にたくさんの敗者がいる事実を無視してしまう生存者バイアスがかかっていることが多くあります。
そのため、反対の立場からもモノを見る必要があります。
しかし、次のようなバイアスがあるため、反対の立場の意見を正しく認識するのは難しいです。
- 対人論法:反対の意見の人が説得力のある主張をしても、論破されているのを認めたくなくて人格批判などでごまかすこと。
- 内集団バイアス:自分と同集団の人は高評価、外の集団は低評価にすること。
レベル3までたどり着いた人でも、次の一歩を踏み出すことが難しい理由は、以下のバイアスがあるからです。
- 現状維持バイアス:損する可能性があるなら、現状維持で良いと思うこと。
- 選択肢過多効果:選択肢が増えるほど、選択が難しくなり選べなくなること。
なお、お金の世界では、一切行動を起こさずリスクを取らないことは問題になりますが、リスクを取りすぎることも問題になり得ます。
人が過剰なリスクをとりすぎてしまう原因は、次の通りです。
- 希望的観測:「自分だけは大丈夫」と自分に都合の良い方向に考える傾向のこと
- ダニング・クルーガー効果:実力以上に自分の能力を高く評価してしまうこと
人が継続できない原因となるバイアスの一つが、確証バイアスです。
確証バイアスとは、自分の考えや仮説に沿う情報や事実のみを集め、仮説に反する情報や事実を無視することを言います。
継続ができない人は、「ほら、やっぱりダメだった」「自分はどうせ経済的に豊かになれない」と仮説を証明したくなるのです。
バイアスには「認識」と「訓練」で対処する
バイアスと無意識に戦っても勝ち目はないでしょう。
なぜなら、今回紹介したバイアスは脳の無意識の活動・反応だからです。
目を閉じてしまう反射的な行為を止めるには、訓練するしかありません。
ボクシングと同じように、バイアスも訓練しないと対処できないのです。
今回の内容を、そっくりそのまま覚える必要はありません。
まずは「脳にはそういう思い込みや偏見があるんだ」と認識するだけで十分でしょう。
この認識 = 小さな種が、皆さんの行動を変えていくはずです。
以上、こぱんでした!
▼「経済的自由を目指すための考え方について学びたい!」という人に読んでほしい記事がこちら!
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