次にどんな投資をしようか悩んでいるんだ。
2022年5月現在、iDeCoとつみたてNISAの利用者は増加しているものの、まだまだ普及の余地がある状況です。
- iDeCoの加入者数:累計約235万人(2022年2月時点) ※1
- つみたてNISAの口座開設数:累計約418万口座(2021年6月時点) ※2
→ 就業者数(約6,600万人)に対して10%も及ばない ※3
※1:iDeCo公式サイト「業務状況」より
※2:金融庁「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」より
※3:e-Stat「労働力調査」より
上記の状況においても、リベ大で学ぶ皆さんの中には「iDeCoとつみたてNISAに満額投資していて、次の投資をどうするべきか」悩んでいる人も少なくないでしょう。
そこで今回の記事では、iDeCoとつみたてNISAに満額投資している人が「次の投資」に何を行っているのか、5人の事例をあげて解説します。
- Aさん:インデックス投資
- Bさん:日本の中小型株投資
- Cさん:米国の大型株投資
- Dさん:高配当株投資
- Eさん:不動産投資(ボロ戸建て)
ぜひ、最後まで読んでくださいね^^
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:iDeCoとつみたてNISAの次の投資は?
目次
解説動画:【実例5選】iDeCoとつみたてNISAの「次にやる投資」について解説
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
iDeCoとつみたてNISAの「次の投資」5選
今回、iDeCoとつみたてNISAの「次の投資」として紹介するのは、以下の5人が実践している投資手法です。
- Aさん:インデックス投資
- Bさん:日本の中小型株投資
- Cさん:米国の大型株投資
- Dさん:高配当株投資
- Eさん:不動産投資(ボロ戸建て)
- 家計を見直し、余剰資金を作った。
- 投資を始める前に、数百万円の生活防衛資金を確保した。(生活費の3カ月~2年分ほど)
- iDeCoとつみたてNISAに満額投資しても、毎月数万円~十数万円の余剰資金がある。
なお、今回の記事では紹介していませんが、以下の2つの投資先もお金持ちになるために重要です。
年収を高めるための自己投資
自分のビジネスを育てるための事業投資
そのため、余ったお金の投資先を決める際には、今回紹介する投資先だけでなく、自己投資や事業投資も含めて検討してほしいとリベ大は考えています。
今回は株式や不動産に絞って解説していますが、ぜひ「自己投資や事業投資も重要」という認識を持っておいてください。
Aさん:インデックス投資
Aさんが選んだ投資手法は、インデックス投資です。
iDeCoやつみたてNISAで購入している優良なファンドを、さらに買い増ししていきます。
インデックス投資は基本的に売らないため、値上がり益への税金はかかりませんし、配当金はファンド内で再投資されます。
つまり、インデックス投資は配当金のようなキャッシュフローより資産総額の最大化を狙った投資というワケです。
インデックス投資では積立金額を増やすことが重要となるため、Aさんは運用成績より家計収支の改善を重視しています。
家計収支の改善により、iDeCoやつみたてNISAを除いたAさんの積立金額は、月額10万円~15万円ほどになりました。
当初の積立金額は、月2万円だったそうなので、ここ数年で5倍以上になった計算です。
以下の記事で解説されている家計改善をしっかりやってきたんだね!
現在、Aさんは以下の投資信託に50%ずつ積み立てているそうです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
米国の比重がかなり大きくなりますが、歴史的・統計的に見ても妥当性はあるでしょう。
Aさん曰く、「株式インデックスファンドと現金だけで管理するのが一番ラクなので、他のインデックスファンドには投資しない」とのことです。
なお、Aさんは投資タイミングを一切読んでいません。
余剰資金が生まれたらすぐファンドを購入し、購入したファンドは売らずに保有し続けるとのことです。
この運用スタイルは、インデックス投資の本質に忠実と言えるでしょう。
実は本当に優秀なファンドは、それほど多くありません。
5,000本~6,000本ほどあるファンドの中で、本当に「価値ある投資先」として候補になるのは、せいぜい数十本程度です。
多くの銘柄を知っているのが優秀な投資家のように思うかもしれませんが、本当に良いファンドさえ知っていれば、資産形成は十分に可能です。
もし、Aさんのような合理的な投資を貫きたい人は、水瀬ケンイチ氏や山崎元氏といったベテラン投資家達の著書を読んでみると良いでしょう。
関連動画
Bさん:日本の中小型株投資
Bさんが選んだ投資手法は、日本の中小型株投資です。
配当金のようなキャッシュフローではなく、短期間で資産額の最大化を目指します。
Bさんが日本の中小型株投資をしようと決めたのは、以下の考えからだそうです。
「インデックス投資の利回りは、せいぜい年利3%~7%程度だ。
仮に年利7%としても、2倍になるまで10年かかる。
一方で、個別株投資なら、3年で2倍になる株はそこそこ見つかる。
つまり、インデックス投資より、個別株投資の方が3倍以上のスピードでお金が増える!」
そして、Bさんは以下のようなプランを立てました。
- STEP①:元手の1,500万円を3年で2倍にして、3,000万円にする。
- STEP②:3,000万円を3年で2倍にして、6,000万円にする。
- STEP③:6,000万円を3年で2倍にして、1億2,000万円にする。
※簡潔にするため、厳密な税金の計算は省いています。
分散投資では、10年で億り人になるのは難しいです。
そのため、Bさんの「若いうちに億り人になりたい」という目的と、集中投資という手段は合致していると言えるでしょう。
なお、投資の目的から手段を選ぶ大切さについては、以下の図解や動画で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
▼図解:投資で成功するには目的を知ろう!
関連動画
→ あなたに最適な投資手法の見つけ方 分散投資と集中投資どちらの投資法が良いか?
様々な投資先の中でBさんが選んだのが、日本の中小型株(バリュー株)です。
Bさんが日本の中小型株(バリュー株)を投資先として選んだ主な理由は以下の5つです。
- バリュー株(割安株)は底値が堅い傾向にあり、リスクを抑えやすい。
- グロース株(成長株)が勝つ時代が続いていたので、そろそろ流れが変わりそう。
- 外国株よりも、日本株の方が情報を得やすい。
- 日本株は米国株より割安で、価値が見直されると伸びる余地が大きい。
- 大きく伸びる株は、統計的に見て大型株より中小型株の方が多い。
Bさんは最低でも1日3時間以上は相場を分析するほど、典型的な投資マニアです。
さらに、資産拡大のために相応な努力もしています。
- 投資本を100冊近く読む。
- 必ず四季報を毎号買い、すべてのページを読破する。
運の良さも手伝ってか、Bさんはこの3年で元本を2倍以上に増やすことに成功しました。
Bさんのプランでは、あと2回元本を2倍にできれば、億り人に到達します。
Bさんの事例から、日本のバリュー株(割安株)に興味を持った人は、入門書として「エナフン流株式投資術」がおすすめです。
エナフン氏の投資術は、投資の神様であるピーター・リンチ氏の手法を土台にし、日本向けにアレンジしたものとなります。
Cさん:米国の大型株投資
Cさんが選んだ投資手法は、米国の大型株投資です。
CさんもBさんと同様に、短期間での資産額の最大化を目的にしています。
Bさんとの違いは、投資先が「日本の中小型株」ではなく「米国の大型株」という点です。
CさんがS&P500といった指数に連動するインデックスファンドではなく、個別株を選んだのは、爆発力が全く違うからです。
分かりやすい実例が、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)でしょう。
S&P500は、2010年から2020年の10年間で3.11倍になりましたが、特にGAFAMの成長が大きく影響しました。
10年間でのS&P500の成長内訳は以下の通りです。
- GAFAM:9倍
- GAFAM以外の495社:2倍強
上記の図の通り、GAFAM以外の495社のパフォーマンスは、日本の一部上場企業全体を合わせた株価指数であるTOPIX(東証株価指数)とほぼ変わりません。
そこでCさんは、以下のように考えました。
「短期間で儲けるには『大当たり』を引くしかない。
世界には約200弱の国があるが、その中でアメリカこそ『当たり』の市場だ。
そのアメリカの中で、GAFAMのような限られた優良企業こそ『大当たり』だ!」
日本株と違い、米国株には世界中から投資家の資金が集まるため、誰もが知るような大型株でも、株価が2倍3倍になる余地があります。
そのため、わざわざ不人気の株を買うよりも、人気のある成長株を買う方が良いというワケです。
実際、株式市場には以下のような傾向があります。
- 上がるものは、上がり続ける。
- 下がるものは、下がり続ける。
ちなみに、FIRE本の聖書とも言える「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」の著者であるグラント・サバティエ氏のポートフォリオは以下の通りです。
- 米国株インデックスファンド:約60%
- 個別株(アマゾン、フェイスブック、アップルの3銘柄):約35%
また、ウォーレン・バフェット氏のポートフォリオは、5銘柄の個別株だけで全体の75%近くを占めています。
- アップル
- バンクオブアメリカ
- コカ・コーラ
- アメリカン・エキスプレス
- クラフト・ハインツ
日本株で資産を増やすには、上昇時に利益確定をする必要があります。
なぜなら、日本株の価格は全体的に上昇と下落を繰り返す傾向があり、単純に保有し続けるだけだと、たとえ10年保有しても全く増えない状態になりやすいからです。
一方で、米国株の価格は右肩上がりの傾向があるため、良い株はずっと持ち続けられます。
そのため、追加資金が生まれる度に買い増しできるのです。
もし、限られた優良な米国株に集中投資したければ、「農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね」の運用理念が参考になるので、ぜひファンドの目論見書に目を通してみてください。
ちなみに、おおぶねのファンドマネージャーの奥野一成氏は、ベストセラー本となった「教養としての投資」も出版しています。
Cさんは、数銘柄の個別株へ集中投資することで、S&P500をはるかに上回る成績を出しているそうです。
もし、Cさんが今の成績を今後も続けられれば、資産は大きく増えていくでしょう。
Dさん:高配当株投資
Dさんが選んだ投資手法は、高配当株投資です。
資産の拡大よりキャッシュフロー(配当金や家賃といった毎月入ってくるお金)の強化を狙います。
そのため、「配当金を少しずつ増やして、日々の生活をラクにしていきたい!」という人におすすめの投資です。
▼図解:高配当株に投資しよう