こんにちは、こぱんです!
リベ大では、経済的自由を実現するための「5つの力」についての情報発信を行っています。
▼図解で分かる経済的自由を実現するための「5つの力」
- 税負担が重くなる
- 効用が上がらなくなる
- 地位財の罠
今回の記事では、「収入が増えているのに、思ったよりも幸せになっていない」と感じる時の「カラクリ」を解説していきます。
幸せになれない理由のうち、「税負担が重くなる」と「効用が上がらなくなる」に関しては、下記の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
今回の記事では、上記の動画で解説しているポイントに関してはざっくりとした説明にとどめ、3つ目の理由である「地位財の罠」をメインに解説していきます。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:年収が増えても幸せにならない3つの理由
目次
解説動画:【致命的な罠】年収1000万円でも幸福度が上がらない3つの理由
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
収入が増えても幸せにならない理由
収入が増えても幸せにならない理由として、以下の3つを先ほどご紹介しました。
- 税負担が重くなる
- 効用が上がらなくなる
- 地位財の罠
理由1:税負担が重くなる
日本では年収が増えるほど、税負担が重くなるため、以下のように手取りへの影響が大きくなります。
- 年収400万円の人の手取りは約320万円
- 年収1,000万円の人の手取りは約740万円
年収の差は600万円あるのにも関わらず、手取りの差は420万円しかありません。
理由2:効用が上がらなくなる
まずは、下の図を見てみましょう。
この図から分かるように、年収が高くなるにつれて、効用(幸福度)の伸びが緩やかになっているのがわかります。
→幸福度は大きく上がる 年収800万円から1,000万円に増えても
→幸福度は大して上がらない
衣食住がままならないような最貧国であれば、所得の絶対水準には意味があります。
しかし日本のような先進国では、所得の絶対額が増えても幸福度はそれほど上がらないということです。
そして3つ目の理由である「地位財の罠」について、次から詳しく解説していきます^^
幸福度に大きく関連する地位財と非地位財とは
- Aの世界
→あなたの年収は800万円
→周囲の年収が1,000万円 - Bの世界
→あなたの年収は600万円
→周囲の年収が300万円
あなた | 周囲 | |
Aの世界 | 年収800万円 | 年収1,000万円 |
Bの世界 | 年収600万円 | 年収300万円 |
Aの世界では、あなたの年収は800万円ですが、周囲の年収が1,000万円であるため、周りと比較するとあなたは低所得者です。
Bの世界では、あなたの年収は600万円であり、Aの世界の年収(=800万円)よりも少ないです。
しかし周囲の年収が300万円であるため、周りと比較すると「2倍」の収入を得ていることになり、勝ち組と言えます。
なぜBの世界の方が幸せに感じるのかというと、年収の価値は他者との比較によって決まる側面があるからです。
「他人よりも多いこと」に意味や価値がある資産のことを「地位財」と呼びます。
- 年収
- 車
- 家
- 社会的地位
あなた | 周囲 | |
Aの世界 | 休暇が1年に4週間 | 休暇が1年に6週間 |
Bの世界 | 休暇が1年に2週間 | 休暇が1年に1週間 |
つまり、休暇に関しては、
他者より多いかどうかより
絶対的に多いかどうか(2週間よりも4週間の方が良い)
を大切にする人が多いということです。
このように他者との比較で決まらないものを「非地位財」と呼びます。
- 健康
- 自由
- 愛情
年収1,000万円でも幸福を感じられない理由
今回の記事の本題である「年収が1,000万円でも幸福を感じられない理由」は、地位財の競争にハマってしまうからです。
年収1,000万円の人には、同水準の年収の人がたくさん集まります。
生活水準が似た人が集まるので、年収1,000万円が「勝ち組」から「普通」になるだけでなく、
- 子供を良い学校に通わせて
- 良い車に乗って
- 良い家具を揃えて
- 良い服や時計を身に付けなければ
貧乏人扱いされてしまう可能性すらあります。
例えば、一般には高級車扱いのベンツやBMWであっても、港区や高級タワマン界隈では「貧乏人の乗り物」とすら言われることがあります。
人間は本能的に「マウンティング」するように組み込まれています。
マウントに負けると自分の気分が悪くなるので、競争しようとする人がいることは当然のことです。
ただ、地位財の獲得競争の果てに経済が成長してきた側面もあるため、競争そのものを否定することはできません。
もちろん本人も自分がお金持ちであることには触れず、マウントすることなく、平穏に街に溶け込んで生活しています。
地位財の獲得競争の果てに経済が成長してきた側面もあるため、競争そのものを否定することはできません。
しかし忘れてはいけないのが「お金も時間も有限である」ということ。
地位財の獲得競争に巻き込まれてしまうと、
しっかりと休暇を取ったり
健康のための活動をしたり
家族や友人と愛を育んだり
自分らしく自由に生きる
こういった、非地位財を手に入れるためのお金や時間といった資源がなくなってしまいます。
もし年収が1,000万円であったとしても、競争し続けなければならない状況に身を置いてしまうと、「非地位財」を手に入れることは難しいと言えます。
その結果、年収が上がっても幸福度が高くならないのです。
この言葉を聞いて、以下のように思う人が多いのではないでしょうか。
- 会社の競争からドロップアウトしたんだな
- 「自由が大事」なんて、負け惜しみだ
- 応援するよ!(と言いつつ、自分の方が年収が高くなるので、少し優越感・余裕を感じる)
これは、性格が良い悪いの話ではなく、人間が上記のような感情を持つのは、いたって普通のことです。
現在の社会で、
- 休暇が多い
- 健康
- たくさんの愛
- 自由
こういった非地位財は目に見えにくいため、もし多く持っていても、称賛されることはほとんどありません。
反対に、地位財は目に留まりやすいからこそ、獲得競争に巻き込まれて疲弊している人が多いと言えます。
まとめ:地位財にお金を使いすぎないように注意しよう
今回の記事では、「地位財」と「非地位財」に関する考え方を紹介しました。
重要なポイントは以下の3つ。
- 人には、相対的な消費が重要だと感じる物事がある
- 相対的な消費への関心は「地位財」の獲得競争を生み出す
- 「地位財」の獲得競争に没頭すると「非地位財」が手に入りにくくなり、幸福度が下がる
「相対的な消費」とは、家や車、ブランド品の購入などです。
自分でも気づかないうちに周りと比較して、本来はそれらが悪いわけではないのに、価値を決めているジャンルがあるという事実を理解しておきましょう。
そして、相対的な消費への関心は「地位財」の獲得競争を生み出します。
「地位財」の獲得競争に没頭すると、「非地位財」を手に入れにくくなり、幸福度が下がるという結果になってしまうのです。
「稼ぐ力」を伸ばすことは大切ですが、
- 税金の負担がどんどん増える
- 稼げば稼ぐほど、効用(幸福度)が減る
- 地位財の獲得競争に終わりはない
上記のことを知っておかなければ、人生が空しくなってしまいます。
ある程度のお金を持っていれば、幸福度に影響するのは、「地位財」ではなく「非地位財」の方です。
以上、こぱんでした!
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