皆さんがリベ大で日々学んでいるように、リベ大両学長も日々「お金のノウハウ」を蓄積しています。
今回の記事は、両学長がインプットしたニュースの中から、お得なモノやトレンドを毎月ピックアップしてお届けする人気企画、「お金のニュース」です。
リベ大で紹介するお金のニュースは、以下のテーマに関係したものに絞っています。
- 年収アップ(転職、副業、起業ネタ)
- 貯蓄額アップ(節約ネタ)
- 投資(株式投資、不動産投資ネタ)
- 資産防衛(節税対策、詐欺にあわないための知恵)
2023年7月版は、皆さんの資産形成に関係する重要なニュース8本を厳選しました。
「お金のニュース」は、以下のような人に向けた時間節約記事となっています。
「新聞を読む暇がない」
「ネット記事を見る時間がない」
「読んだけどよく意味が分からなかったから、解説してほしい」
毎月1本、このシリーズの記事を1年間読み続ければ、金融リテラシーが上がるネタを約100本も学べます。
コツコツと積み上げていくことで、毎月確実にレベルアップできるでしょう。
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目次
- 1 解説動画:【知って得する】学長が選ぶ「お得」「トレンド」お金のニュースBest8
- 2 【2023年7月版】お金のニュースBest8
- 2.1 ニュース①:マンション相続税見直し、高層階・新築ほど負担増
- 2.2 ニュース②:路線価2年連続上昇 23年分1.5% コロナ禍から回復鮮明
- 2.3 ニュース③:転職活動で憂さ晴らし? 採用担当者はお見通し
- 2.4 ニュース④:【厳格化】意外と知らない!? 10月からふるさと納税のルールが変更に…具体的に調べてみた
- 2.5 ニュース⑤:シニアの有業率上昇、65〜69歳は初めて5割超 2022年
- 2.6 ニュース⑥:投信値下げ、消耗戦に 野村は競合の半額で
- 2.7 ニュース⑦:安全資産化する米国株 消えゆく「100-年齢」の法則
- 2.8 ニュース⑧:通勤手当にも課税検討?税制調査会の「サラリーマン増税」答申に「人生設計を変えないと・・・」という声も
- 3 まとめ:2023年7月版のお金のニュースを振り返ろう
解説動画:【知って得する】学長が選ぶ「お得」「トレンド」お金のニュースBest8
このブログの内容は、以下の動画でも解説しています!
【2023年7月版】お金のニュースBest8
ニュース①:マンション相続税見直し、高層階・新築ほど負担増
1つ目のニュースは、2023年7月1日の日本経済新聞から、「マンション相続税見直し、高層階・新築ほど負担増」です。
マンションを使った相続税対策の効果が激減するかもしれません。
相続税の金額は、「遺産額 × 税率」で決まります。
例えば遺産額が1,000万円で税率が10%の場合、相続税は「1,000万円 × 10% = 100万円」になります。(下図イメージ)
厳密にはもっと複雑な計算になるので、あくまでザックリしたイメージです。
とにかく相続税を計算する上では、「遺産額がいくらか」を確定しなくてはなりません。
仮に遺産が現金1,000万円のみであれば、シンプルに遺産額のトータルも1,000万円になります。
新築購入時に4,000万円だったマンションについて、相続が発生するタイミングで築25年になっていたと仮定します。
この場合、相続のタイミングで土地・建物の価値がいくらかは簡単には分かりません。
なんの根拠もなく、「このマンションは1億円くらいの価値がありそうだから、たっぷり相続税を支払ってね」と言われても困ります。
このルールに基づいて計算すると、相続に際して不動産の評価額は「おおむね時価の8割程度」になります。
ところがマンションの場合は、「時価」と「相続税ルールで計算した時の価格」に大きな差がつくケースがありました。
これを利用した節税の典型例が、「タワマン節税」です。
具体的には、実際1億円で売れるタワマンを相続したにもかかわらず、相続税ルールの計算では3,500万円になるようなイメージです。
今回の改正は、この「現実とルールのズレ」を修正するために行われます。
記事によると、ルール変更による増税のイメージは以下のようになっています。
- 品川区臨海部の築浅タワー10階
相続税額:0円 → 190万円 - 渋谷区神宮前のタワー低層階
相続税額:0円 → 100万円
特に、「築浅」「高層階」のマンションで税負担が増える傾向にあるようです。
タワマン節税の効果は、今後だいぶ薄れるでしょう。
国民の「節税対策」と課税当局の「抜け穴封じ」は、永遠のイタチごっこです。
相続税対策をしたい人は、新しい手法を探す必要があるかもしれません。
新ルールにより節税効果が薄れた場合、「マンションを売却して他の資産に資金を振り分ける」といった動きが広がる可能性があります。
要は、タワマンの価格が下がるだけではなく、その他の中古マンション価格などもつられて下がる可能性もあるワケです。
その意味で今回のルール改正は、お金持ちだけに影響するものではありません。
このような意味でも、しっかり押さえておくべきニュースです。
ニュース②:路線価2年連続上昇 23年分1.5% コロナ禍から回復鮮明
2つ目のニュースは、2023年7月3日の日本経済新聞から、「路線価2年連続上昇 23年分1.5% コロナ禍から回復鮮明」です。
路線価が、2年連続で上昇しています。
国税庁が、相続税や贈与税の算定基準となる2023年の路線価(1月1日時点)を発表しました。
路線価というのは、先ほどもお伝えしたような「国が定めた財産の評価ルール」の1つです。
簡単に言うと、「このあたりの土地は、1㎡ = 〇〇円として評価します」というように、国が決める金額です。
「都道府県庁所在地の最高路線価ランキング」は、以下のようになっています。
- 1位:東京(東京都中央区銀座5丁目銀座中央通り)
→ 1㎡ = 約4,270万円 - 2位:大阪(大阪市北区角田町御堂筋)
→ 1㎡ = 約1,920万円 - 3位:横浜(横浜市西区南幸1丁目横浜駅西口バスターミナル前通り)
→ 1㎡ = 約1,680万円
最新の路線価に関するまとめは、以下のようになっています。
全国約32万地点の標準宅地は、平均で前年比+1.5%
2022年の上昇率を1ポイント上回り、2年連続で上昇
結論、日本全体で見ると「土地の値段が上がっている」と言える状況です。
主な要因としては、コロナ禍からの経済回復が挙げられます。
外国人観光客が増え、繁華街や観光地が息を吹き返している点もプラスに働いているのでしょう。
またリモートワークの浸透で、首都圏近郊の住宅地も値上がりしているようです。
各都道府県のトレンドについて、どのような状況になっているかを意識しておきましょう。
2年連続で上昇しているところもあれば、2年連続で下落しているところもあります。
皆さんがお住まいの地域についても、ぜひ記事で確認してみてください。
不動産は個別性が高い投資対象なので、都道府県の中でも市区町村による強弱があったり、同じ市区町村の中でもスポット(場所)による強弱があったりします。
とはいえ、マクロな目線も持っておくべきでしょう。
魚の少ない池で釣りをするよりも、魚の多い池で釣りをする方が成果が出やすいのもまた事実です。
路線価は、不動産投資や相続税対策をする上で検討材料の1つになります。
今回のようなニュースで、大きなトレンドをつかんでおきましょう。
ニュース③:転職活動で憂さ晴らし? 採用担当者はお見通し
3つ目のニュースは、2023年7月10日のウォール・ストリート・ジャーナルから、「転職活動で憂さ晴らし? 採用担当者はお見通し」です。
「怒りの応募(rage applying)」が流行っているようです。
- 今の仕事への不満から
- 怒りに任せてやみくもに
- 何十件もの求人に応募すること
以前「静かな退職(quiet quitting)」という言葉が流行りましたが、次は「怒りの応募(rage applying)」というワケです。
SNSでは、次々と面白いビジネス流行語が生み出されます。
「怒りの応募」による典型的な結果は、以下のようになっているそうです。
- 「怒りの応募」であることを見抜かれ、不採用になる
→ 例:200件の応募書類を送り、200件の不採用通知を受け取る。 - 事を急ぐあまり、自分に合ったチャンスかどうか見極められない
→ 例:逃げ出した仕事よりも悲惨な仕事を選んでしまう。
記事では、うまく転職できる人がいることも紹介されているものの、「基本的にうまくいくことは少なく、褒められることではない」という扱いをされています。
とはいえリベ大としては、「キッカケは”怒り”でもOK」と考えています。
「怒り」というのは、ロケットのブースターのように使えるモノの代表例です。
つまり、飛び出す時だけうまく活用して、後は途中で切り離せばOKというワケです。
「怒り」を利用した例として、両学長の知人の話を紹介します。
会社を辞めた直接のきっかけは、とんでもないダメ上司に当たったことなんだよね。
パワハラ・モラハラ全開のその上司が出世していく姿を見て、こんな人が昇進していく会社なんて、「断じて許せん!」と思ったんだ。
パワハラ全国大会で勝ち進むならともかく、出世競争で勝ち進むのはおかしいと。
最初は、会社を辞めた後も上司や会社に対する怒りが残ってたけど、そこにこだわっても全然生活が良くならないことに気付いたよ。
そこで自分が進みたい方向に向かって頑張ろうと思って、今がある感じかな。
紹介した例は、「怒り」のエネルギーの素晴らしい使い方の1つと言えるでしょう。
怒りのエネルギーで「負の重力」から飛び出し、その後は怒りを捨てて目的地に向かって着実に進むというワケです。
あくまでも、自分自身の活力や原動力として使うようにしましょう。
両学長の周りにいる社長さんの多くも、この怒りのエネルギーを上手に使っているそうです。
考え方によっては、会社を作る時の原動力とも言えるでしょう。
両学長自身、リベ大での活動を通じていろいろなサービスを作っているのも、ある種の「怒り」が原動力になっていると言っています。
書籍「お金の大学」の最後には、次のように書かれています。
「なんでもっと自由に生きられないんだろう?」
今よりもずっと前、10代の学生の頃から常々そう思っていました。
「なんで毎朝同じ時間に学校や職場に行くんだろう?」
「なんで週に5日も働く必要があって、2日しか休みがないんだろう?」
「なんで毎朝満員電車に揺られる必要があるんだろう?」
「なんで会いたくない人と我慢して付き合わないといけないんだろう?」
「なんで学校を卒業したら60歳まで同じ会社で働かないといけないんだろう?」
あまりにも「自由」が少ない世の中に違和感がありました。
こんな「自由」が少ない世の中は絶対におかしい。
人はもっと、楽しく自由に生きられるはずだ!
詳しい内容については、ぜひ書籍本編をご覧ください。
今、職場に対して「怒り」を抱えている人は、
- 怒りに蓋をして留まるのか
- 怒りに振り回されて応募書類を乱打するのか
- 怒りをキッカケに新しい道を探し始めるのか
「怒りのエネルギー」の使い方を試される時期が来ています。
自滅・爆発・暴発はくれぐれも避けてください。
ニュース④:【厳格化】意外と知らない!? 10月からふるさと納税のルールが変更に…具体的に調べてみた
4つ目のニュースは、2023年7月5日のcitrusから、「【厳格化】意外と知らない!? 10月からふるさと納税のルールが変更に…具体的に調べてみた」です。
2023年のふるさと納税は、9月までにやるのがお得というニュースです。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:10月から ふるさと納税改悪
要は、「不利なルール変更が起こる前に、ふるさと納税した方がお得!」というワケです。
2つの大きな変更点をお伝えします。
変更点①:返礼品の基準の厳格化
元々ふるさと納税の返礼品は「地場産品」に限られていました。
今回のルール変更で、この「地場産品」の基準が厳しくなります。
具体的には、熟成肉や精米について、原材料が同一都道府県内のものに限定されることになります。
つまり、「他地域で生産されたお肉・お米だけど、地元で熟成・精白しました!」という商品はNGになるワケです。
今までもらっていた返礼品が、手に入らなくなるかもしれません。
変更点②:経費の見直し
元々ふるさと納税の返礼品は「寄付額の5割以下」と決められていました。
以下のような金額を含めて、5割以下にしましょうというルールだったワケです。
- 返礼品そのものの代金
- 送料
- 広報費
ちなみに2021年度のふるさと納税額上位20の自治体では、経費が48・7%となっており、ギリギリ5割に収まっている状況です。
ところが今回のルール変更で、この「5割以下」に含めるべき経費が増えます。
- ワンストップ特例制度の事務費
- 寄附金受領証の発行費
結果として、返礼品そのものにかけられる金額が減少します。
同じ寄附額にもかかわらず、もらえるモノの質や量が減ってしまうかもしれないワケです。
このニュースから言える結論は、「欲しいモノをお得な返礼率でもらいたいのであれば、9月までにふるさと納税を済ませておきましょう!」ということです。
お肉や果物、日用品など、お目当ての品がある人は早めにGETしておきましょう。
基本的には、地方で生まれ育って都会に出てきた人などが、生まれ育ったふるさとに対して税制を通じて貢献する仕組みという位置づけです。
地方の税金に支えられて育ったものの、大人になって自分が税金を納めるのは都会という状況に、モヤモヤした気持ちを感じている人もいるでしょう。
それを解消できるのが、本来のふるさと納税の趣旨というワケです。
実際のところ、自分のふるさとではなく、欲しい返礼品を用意している自治体に寄付している人がほとんどではないでしょうか。
このような背景もあり、「ふるさと納税は本来の趣旨から逸脱し過ぎている」という指摘もされています。
いろいろな意味でふるさと納税は未熟な制度であり、今後も何かしらの改正が入っていくことが予想されます。
ニュース⑤:シニアの有業率上昇、65〜69歳は初めて5割超 2022年
5つ目のニュースは、2023年7月22日の日本経済新聞から、「シニアの有業率上昇、65〜69歳は初めて5割超 2022年」です。
働くシニアがどんどん増えています。
記事によると、総務省の「就業構造基本調査」において、次のような結果が報告されています。
65歳以上の有業率は25.3%
- 男性は、およそ3人に1人(34.5%)が働いている
- 女性は、およそ5人に1人(18.2%)が働いている
65歳~69歳に絞ると、有業率は50.9%
- 2人に1人は働いている
- 有業者が半数を超えるのは初めて
最近は人手不足の深刻化もあり、「60歳以上の社員の給与倍増(住友化学)」「定年引上げ(村田製作所)」というような話題も増えています。
高齢化が進む日本では、働くシニアや、働き手としてシニアに期待する企業が増加傾向にあるワケです。
ちなみに就業構造基本調査によると、女性の有業率も上昇していることが分かります。
全体で53.2%
- 15歳〜64歳の生産年齢では、72.8%が働いている
- 25歳〜39歳の働き盛りの年齢では、81.5%が働いている(初の8割超え)
人口減少を補うように、女性やシニアの労働参加率が高まっている状況です。
要するに、誰もが働き(男性だけでなく女性も)、ずっと働く(若い人だけでなくシニアも)社会になりつつあるイメージです。
とはいえ、どのような時代・社会であっても、「自分はどうありたいか?」という点に集中しましょう。
働き続けたいなら働き続ければOKで、働き続けたくないなら働かなくても済むようにしておけば良いワケです。
そして、このような選択の自由をもたらしてくれるのが、お金です。
「お金なくして自由なし」というのは、社会構造が変化していく中でも変わらない原則でしょう。
もっとも、資本主義が根本から崩れた場合はこの限りでなくなるかもしれません。
とにかく、しっかりお金と向き合い、自分の人生をデザインしていくことが大事です。
ニュース⑥:投信値下げ、消耗戦に 野村は競合の半額で
6つ目のニュースは、2023年8月4日の日本経済新聞から、「投信値下げ、消耗戦に 野村は競合の半額で」です。
投資信託の信託報酬の引き下げ競争が激化しています。
下図の赤枠で囲った部分をご覧ください。
これは、ファンドの信託報酬率の推移を表しています。
つまり、私たちがファンド運営者などに支払う手数料は安くなっているワケです。
次は、同じ図の下部分の赤枠をご覧ください。
つまり、インデックスファンドへの投資額は年々増えているワケです。
このような状況の中、野村アセットマネジメントが新しいファンドシリーズの提供を開始しました。
その名も、「はじめてのNISA」です。
2024年から始まる新NISAを見据え、投資家を囲い込みたい意図が読み取れます。
なお、新NISAに関する詳しい内容を知りたい人は、以下の過去記事をご覧ください。
はじめてのNISAシリーズのすごいところは、なんと言っても信託報酬の驚異的な安さです。
例えば、「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」の信託報酬は、0.05775%という驚きの低さになっています。(下図赤枠)
ちなみにリベ大でたびたび紹介している全世界株式ファンドは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。
こちらの信託報酬は、2023年8月4日時点で0.1133%になっています。
現状は実質的に最安クラスのコストですが、今回紹介している「はじめてのNISA」と比べると、約2倍の水準という状況です。
「eMAXIS Slimシリーズ」は、競合他社が信託報酬を下げると、それに追随して自分たちもコストを下げるというコンセプトで運営されています。
よって、いつどんな時も最安クラスをキープしてきました。
これが、多くの投資家の人気を集めてきた理由でもあります。
この”迷い”について、日本経済新聞の記事をそのまま引用しましょう。
これまで信託報酬の引き下げ競争をけん引してきた三菱UFJ国際は対応策を検討している。
3月に他社が競合商品の信託報酬を引き下げた際にはすぐに追随すると発表したが、今回は逡巡(しゅんじゅん)している。
単純計算すると収益が半減するため、三菱UFJ国際の担当者は「簡単に決断できない」と明かす。
リベ大でおすすめしている「eMAXIS Slimシリーズ」が、今後コスト引き下げに追従してくれるかどうかは注目ポイントです。
今回のように新しい低コストファンドが出た場合でも、すぐに乗り換える必要はありません。
なぜなら、以下のような点も含めて総合的に検討する必要があるからです。
- 隠れコストを含めた実質コストはどうなのか?
- 乗り換え時の税金まで考慮すると、本当に乗り換えは得なのか?
リベ大でも、「乗り換えた方が良い」と判断するタイミングが来れば、しっかり解説します。
あくまでも今回のニュースでは、投資信託のコスト引き下げ競争が激化しており、大人気の「eMAXIS Slimシリーズ」より低コストのファンドが出てきた点だけを押さえておきましょう。
ニュース⑦:安全資産化する米国株 消えゆく「100-年齢」の法則
7つ目のニュースは、2023年7月24日の日本経済新聞から、「安全資産化する米国株 消えゆく「100-年齢」の法則」です。
米国株が、まるで貯金のように“安全資産”になっているというニュースです。
この記事に関しては、「そんなワケない!」というツッコミを先に入れておきます。
「皆さんが勘違いしないように」という注意喚起の意味で紹介します。
- アメリカの個人投資家に長く親しまれてきた”法則”が消えつつある。
- その法則とは、株の保有は金融資産全体の「100 − 年齢(%)」にするというもの。
※例:30歳の人は、100 − 30 = 70となり、金融資産の70%を株で持つことになる。 - アメリカでは、高齢者の株の保有比率は高まり続けている。
- 米国株は、リスク資産から高齢者も安心して持てる安全資産になりつつあるのではないか。
- 実際、運用理論・運用会社・企業は洗練されてきており、米国株の安全性は高まっている。
- 米国株に比べて、日本株はダメ。
記事の最後は、「米国株と日本株、“どちらの株が安全資産になるのかは自明だ”」という言葉で締めくくられています。
なかなかポカーンとなる終わり方です。
いずれにせよ、株は安全資産にはなり得ません。
あまりにツッコミどころが多いので、投資家界隈でもちょっとした話題になっていました。
全てにツッコミ出すとキリがないので、重要ポイントを1つに絞ります。
皆さんへのアドバイスは、「株は安全資産にはなり得ない。いつどんな時も、株への投資は慎重に」です。
このようなコメントは、相場の調子が良い時によく見られる油断の象徴です。
株は、大きく儲かることもあれば大きく損することもあるハイリスクな投資商品です。
リベ大でもおすすめしている優良なインデックスファンドなどは、長期で見ると儲かる確率が高いのは確かなものの、いつどんな時も絶対に儲かる保証があるワケではありません。
儲かった場合でも、儲かるまでに10年15年かかるケースも考えられます。
人は、自分が思っているよりもリスク許容度が低いものです。
「リスクを取りすぎていた!」と気付くのは、大きな損を出してからです。
このような状態にならないよう、相場の調子が良い今こそ慎重になりましょう。
「米国株って、もう安全資産みたいなものだね!」という考えを持っている人がいれば、一度冷静になることをおすすめします。
ニュース⑧:通勤手当にも課税検討?税制調査会の「サラリーマン増税」答申に「人生設計を変えないと・・・」という声も
8つ目のニュースは、2023年7月19日のTBS NEWS DIGから、「通勤手当にも課税検討?税制調査会の「サラリーマン増税」答申に「人生設計を変えないと・・・」という声も」です。
サラリーマンの増税が話題になっています。
税金に関する調査検討を行う「政府税制調査会」が、
- 退職金への増税
- 通勤手当への課税
- 失業手当への課税
などについて意見を出していることが、SNSなどを中心に話題になりました。
X(旧Twitter)では、「岸田政権、サラリーマン増税底なし」「すごい。もう課税する理由が付けばなんでも良いのでは?」といったつぶやきが続出しました。
また、以下のような言葉もトレンド入りしています。
- サラリーマン増税
- 通勤手当
- 生命保険料控除
- NISA税
このような意見に対し、「いやいや、増税するとは言ってないのでは?」という冷静な意見も見受けられました。
例えば退職金については、「勤続年数が長くなると税負担が減る今の制度は公平じゃないと言われているだけで、具体的にどうなるかはまだ分からない」というような意見です。
ちなみに退職金課税の変更としては、「勤続年数が短い人の税負担を減らす」「勤続年数が長い人の税負担を増やす」といったケースなどが考えられます。
退職金増税の話題に関して詳しく知りたい人は、以下の過去記事でも解説しているので参考にしてください。
結局SNS上では、増税に対する否定的な意見が散見される一方で、
などの意見も飛び交い、かなり盛り上がりました。
真偽不明の情報が出回ったり、誤解や切り抜きによる大騒ぎが起こったりするのはSNSの常です。
とはいえ、根本的には少子高齢化による生産年齢人口の減少や社会保障費の増加といった課題がある以上、広い意味での増税は避けられないでしょう。
社会保障費は2023年度から2024年度で、およそ5,000億円も増加する見込みだそうです。
「働く人が減り、必要なお金が増えていく」のであれば、一人ひとりの負担が増えるのは自然の流れと言えます。
正直この流れは、どの政党が政権を担ったとしても、誰が総理大臣になったとしても、劇的に変わるものではないでしょう。
シニア世代の有業率上昇のニュースでもお伝えしたように、「社会構造の変化」を認識することは非常に重要です。
「ヒト」の絶対数が減る中で出てくる考え方の1つが、お金に働いてもらいカバーするという方法です。
個人レベルの話ではなく、日本という国自体が資産所得で食べていく国に変わりつつあるのが現状です。
ルールや前提条件は、刻々と変わってきています。
まとめ:2023年7月版のお金のニュースを振り返ろう
2023年のお金のニュース、今回読んでもらった人は59本のニュースノックを受けたことになります。
自分が当たり前だと感じているお金の話が、友人に話してみたら「なんだそのマニアックな話は!」のように変わっていくはずです。
またリベ大のオンラインコミュニティ「リベシティ」は、資産を増やす実戦の場として最高の街です。
今回紹介したような最新のニュースも飛び交っているので、興味のある人はチェックしてみてください。
それでは、今月も最後はイチロー氏の名言を紹介します。
「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」
これからもリベ大を通じて、少しずつお金に関して学んでいきましょう。
その結果として、年収が400万円から450万円にアップしたり、年間貯金額が40万円から60万円にアップしたりという成果につながることを願っています。
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▼今回の記事に興味を持ってくれた人に読んでほしい記事はこちら!
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同じ志を持った仲間と一緒に成長していきましょう!
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