リベ大では資産形成に役立つ資格として、次の2つの資格をおすすめしています。
簿記
FP(ファイナンシャルプランナー)
リベ大のブログやYouTubeでお金の勉強をしている人の中には、簿記・FPの勉強を始めた人や、資格を取得した人が多くいるでしょう。
この2つを学習している人たちは、お金の世界で間違いなく一歩先をいっています。
資産形成をする上で重要な簿記・FPですが、学んだ人の中には以下のように思っている人もいるはずです。
「せっかく学んだのに役に立たなかった」
「取得した資格をどう活かすのか分からない」
せっかく良い知識を持っているのに、この状況を活かせないのはもったいないです。
そこで今回の記事では、簿記・FPの知識を資産形成に活かせる人と活かせない人の違い5選を解説します。
簿記・FPの資格を持ってない人や、今後も勉強する気が無い人は、自分には関係無いと思うかもしれません。
しかし今回の記事は、これらの資格に限らず、学びを活かせる人と活かせない人の違いについて理解するヒントとなるはずです。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:簿記・FPの知識 お金に変えられる人
目次
解説動画:【違い5選】簿記・FPの知識を資産形成に「活かせる人」と「活かせない人」の違いを解説
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
簿記・FPの知識を資産形成に活かせる人と活かせない人の違い5選
簿記・FPの知識を資産形成に活かせる人と活かせない人の違いは、以下の5つです。
- ①モトをとる意識があるかどうか
- ②目的がハッキリしているかどうか
- ③資格学習の落とし穴を知っているかどうか
- ④「学び」と「実践」を同時並行でやっているかどうか
- ⑤人に教えようとするかどうか
違い①:モトをとる意識があるかどうか
最初に重要な点は、モトをとる意識です。
学びには3つのコストがかかります。
- 時間
- お金
- 心身の消耗
一般的に、簿記3級とFP3級の両方の資格を取得するためには、30時間~100時間の学習時間、約1万円の費用(独学の教材費・受験費)がかかります。
さらに家事や仕事をしながら勉強したり、本来遊べた時間や休めた時間を使ったりするので、肉体的にもメンタル的にも消耗はあるはずです。
学びを現実に活かせる人の特徴は、「これだけコストをかけたから、絶対にモトをとる!」という強い意識を持っていることです。
そして、お金に愛される人には、次の2つを区別しているという特徴があります。
- 投資
- 遊興費
投資は元本を回収してこそ成立するため、元本や利息を回収できなければ失敗と言えるでしょう。
一方で遊興費は、その時を楽しむためのものなので、元本を回収する必要はありません。
例えば、株式投資や不動産投資の場合、リスクの大きさを考えるとプラスアルファの収益がなければ納得できないでしょう。
そのため、どんな投資が成功で、どんな投資が失敗なのかは、誰にでも判断ができます。
上記のような状態は、本来なら投資だったはずの自己投資が、いつの間にか遊興費のようになっています。
もちろん、世の中にはお金の成果に関わらない学びもたくさんあるので、お金という観点だけで学びの価値を評価するのはナンセンスかもしれません。
投資に使ったお金に対して、全部モトがとれたらお金は減りません。
自己投資をする時も、「必ずモトをとる」という強い信念を持っていると、学びを実生活に活かせます。
違い②:目的がハッキリしているかどうか
学びを実生活に活かせる人は、学ぶ目的をハッキリさせています。
リベ大で簿記・FP資格の取得を勧めているのは、主に次の理由からです。
「貯める力」がアップする
→ 保険や住宅ローンの見直しなどで、家計支出を削減できる。
「増やす力」がアップする
→ 資産運用の基本が学べるため、大きな失敗をしにくくなる。
▼図解:「貯める力」と「増やす力」
貯める力は毎月の貯金額の増加、増やす力は資産額の増加につながります。
この2つの力をアップできると、資産形成が進みます。
簿記・FPを活かせる人は、次のような評価基準を持っています。
- 毎月の貯金額が1万円増えたら成功
- 今年の資産額が去年より30万円増えたら成功
ここまで細かく数字の目標を掲げている人は少ないかもしれませんが、おおまかなイメージは持っているはずです。
毎月の貯金額が減り続けていたり、資産総額が減り続けたりしている状態では、簿記・FPが役に立っていると感じる人はいないでしょう。
簿記・FPを活かせていないと感じる人には、次のような特徴があります。
- そもそも今の家計をしっかり把握していない
- どの数字をどう改善させたいかというKPIを持っていない(※KPI:Key Performance Indicatorの略で重要業績評価指標)
- 手に入れたい成果物のイメージがない
- 毎月の貯金額を〇万円増やす(KPI:毎月の貯金額)
- 保険を最適化する(成果物:家庭のリスク一覧)
- 親の資産状況を整理する(成果物:財産一覧)
→ 相続や介護に関する心配事を無くす
- ライフプラン表を作る(成果物:ライフプラン表)
→ ライフプラン表の穴を埋めるように、投資商品やタイミングを決める。
- 副業の青色申告を自分でする(成果物:確定申告書・決算書)
- 企業の決算書を読み高配当株式を買う(成果物:高配当株式・配当金)
- 自分のバランスシートを作る(成果物:バランスシート)
→ KPIを定め、バランスシートの数字を改善する。
成果物は、将来の数字上の資産額をプラスに導くものばかりです。
上記のような目的は誰にでも立てられますが、正しく実行するには正しい知識が不可欠です。
違い③:資格学習の落とし穴を知っているかどうか
簿記・FPのような資格学習を実生活に活かせる人は、資格学習の落とし穴を知っているか、無意識に理解しています。
逆に活かせない人は、この落とし穴を知りません。
車が片方の車輪だけでは前に進めないように、資格学習も資格取得という車輪だけでは、資格を活かしきれているとは言えません。
資格学習におけるもう片方の車輪は実務経験です。
よくある勘違いとして、次のようなものがあります。
資格さえ取れたら世界が変わる
資格を持っていれば自然と役立つ
極端な例ですが、司法試験に合格した弁護士の多くも、合格したその日からすぐに活躍できるワケではありません。
難関試験を突破した弁護士でも、試験合格はスタートにすぎず、実務経験を積みながら実力をつけていくものです。
簿記・FPの勉強に関しても同様で、「本を読む = インプット、問題を解く = アウトプット」のように考えがちですが、次の視点で考えてみましょう。
インプット = 簿記・FPの勉強
アウトプット = 得た知識を実生活に当てはめる
リベ大では簿記・FPの資格取得を勧めていますが、合格そのものを目的にしてもあまり意味は無いでしょう。
また、経理として就職したり、ファイナンシャルプランナーとして活躍したりするために勧めているワケでもありません。
これらの知識が、お金を増やす土台になれば良いという観点でおすすめしています。
簿記・FP試験に合格したにもかかわらず、イマイチ役に立たないと思っている人は、車輪1つでグルグル回っている状態かもしれません。
あらゆる資格取得者が、実務経験を経てプロフェッショナルになるように、皆さんも簿記・FPの知識を実生活に当てはめて、実務経験を積んでいきましょう。
違い④:「学び」と「実践」を同時並行でやっているかどうか
学びを活かすのが上手な人は、学びと実践を同時に行います。
同時にするポイントは次の通りです。
学びきった後に実践する
学びながら実践する
多くの人は、本を読み切ってから実践したり、資格を取ってから実践したりしますが、同時並行するのがおすすめです。
人間の脳は、記憶する量に限界があるので、一冊読み終わる頃には、心に残ったフレーズを忘れることも多いでしょう。
著者の主張を正しく理解する意味では、精読してから実践するのも悪くないです。
しかし個人学習では、仮に早とちりして誤解しても、誰かに迷惑をかけるワケではありません。
FPの学習過程に当てはめると、次のようになります。
- 健康保険料の計算式を学ぶ
→ 給与明細で社会保険料の計算式を確認する
- 年金受給額の計算式を学ぶ
→「ねんきんネット」で自分の年金額を確認する
- 住宅ローン金利の種類や特徴を学ぶ
→ 実際の住宅ローン金利ランキングを確認する
- 路線価を学ぶ
→ 自宅や実家の路線価を確認する
簿記は全体像を学ばないと実践に落とし込みにくい特徴があるため、FPよりは同時並行が難しいです。
しかし、学んだ用語について、気になる企業の数字に当てはめて確認することもできます。
知識という片方の車輪を整備しつつ、実務というもう一方の車輪も整備することが大切です。
繰り返しになりますが、両輪がなければ前に進めません。
そして、実務をする際の心構えとして、次の点に気をつけましょう。
完璧を目指す
新入社員が最初からベテランのような完璧な仕事はできません。
リアルな生活に当てはめられない知識は、皆さんにとって重要度の低い部分なので、あまり時間をかけずに済ませましょう。
違い⑤:人に教えようとするかどうか
学びを活かすための最高の学習法の1つは、人に説明することです。
人に説明すると、分かったつもりなのか、本当に分かっているのか、簡単に判別できます。
- 家族や友人とお金の雑談をする
- SNSで学んだことを発信する
人に説明しようとすると、頭の中が整理されて知識が定着しやすいです。
人にアドバイスできるくらいになれば、当然自分自身にもアドバイスできるようになっています。
お金の世界では、自分以上に自分のお金を大切に考えてくれる人はいません。
ただし、人に教える時は、自分の生活への当てはめ作業より慎重になった方が良いでしょう。
なぜなら、いい加減な情報を教えると、信頼を失うリスクがあるからです。
情報を発信することは自分の勉強にもなりますが、正しい情報や知識を発信する必要があるため、難易度は高めと言えます。
ちなみに、以下のデータを見ても、皆さんが思っているほどお金の知識は普及していないことが分かります。
- FP個人試験の2級・3級の合格者数=約100万人 ※2002年度~2021年度まで
- iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者数=約239万人 ※2022年3月時点
- つみたてNISAの口座開設数=累計約418万口座 ※2021年6月時点
(参考:一般社団法人金融財政事情研究会、iDeCo公式サイト、金融庁)
自分が持っている程度の知識を知りたい人なんていない、と考えずに前向きに情報発信をしてみましょう。
情報発信をすることで、自分自身のレベルが上がることはもちろん、周りの人も豊かになります。
例えば、以下のような例であれば、勉強しながらでも発信できるはずです。
- 国民年金の掛け金は総額〇〇万円
- 年金受取額は年間約〇〇万円
- 〇〇歳まで生きるとモトがとれる
発信することで、情報発信のノウハウや信頼などの副次的な効果を得られることもあるでしょう。
改めてアウトプットについてまとめると、以下の通りです。
問題集を解くこと(むしろ広い目で見るとインプット)
実生活に当てはめること
人に教えること
まとめ:簿記・FPの知識を資産形成に活かせる人になろう!
今回の記事では、簿記・FPの知識を、資産形成に活かせる人・活かせない人の違い5選を解説しました。
学んだ知識を資産形成に活かせる人と活かせない人の違いは、次の5つです。
モトをとる意識があるかどうか
目的がハッキリしているかどうか
資格学習の落とし穴を知っているかどうか
「学び」と「実践」を同時並行でやっているかどうか
人に教えようとするかどうか
簿記・FPは、全員におすすめできるお金の基礎教養です。
学校の義務教育に取り入れてもらいたい内容ですが、現実は自身で勉強するしかありません。
リベ大ではFP3級の勉強は、市販教材を活用した独学で十分だと考えています。
なぜなら、教材の完成度が高く、試験内容も暗記ものが多いからです。
FPの勉強におすすめ書籍は「みんなが欲しかった! FPの教科書 3級 2023-2024年」です。
FP3級の受験料は約3,000円、この書籍は1,760円なので、5,000円もあればFP3級にチャレンジできます。
合格率は70~80%なので、やれば受かる試験と思ってチャレンジしましょう。
- 学習期間は1カ月~3カ月
- 合格率は概ね50%
- 学習コストは1万円前後
簿記はクセのある技術なので、単純に暗記をすれば良いワケではありません。
カンが良い人は独学でも理解できるかもしれませんが、一般的には教わらないと理解しにくい部分が多いでしょう。
簿記を学ぶ上で、分からないところをプロに質問できるかどうかは非常に重要です。
そこでリベ大では、簿記の学習について、有料スクール「クレアール」をおすすめしています。
クレアール
リベ大の動画やブログをご覧いただいている人の中にも、クレアールで簿記3級を取得した人が数多くいます。
他の大手スクールと比較しても質は十分で、簿記3級のコースを約1万円で受講でき、手厚いサポートも受けられるというコスパを考えると、多くの人におすすめできるスクールです。
一方で、「スクールにお金をかけるのはイヤだから、絶対に独学が良い!」という方には、簿記系YouTuberのふくしままさゆきさんの動画で学習する方法をおすすめします。
ぜひ今回の記事を参考に、簿記・FPを学んでいただき、学んだ知識を活かせる人になってください。
以上、こぱんでした!
▼今回の記事に興味を持ってくれた人に読んでほしい記事はこちら!
▼簿記・FPを学ぶべき理由を知りたい方に見てほしい動画がこちら!
「お金にまつわる5つの力」を磨くための実践の場として、オンラインコミュニティ「リベシティ」をご活用ください♪
同じ志を持った仲間と一緒に成長していきましょう!
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