こんにちは、こぱんです!
リベ大では、経済的自由を達成するために大切な「お金にまつわる5つの力」について情報発信を行っており、今回は5つの力すべてに関わる内容となっています。
▼図解で分かる「お金にまつわる5つの力」
先進国を筆頭に、少し前から「日本化」は進んでいたのですが、コロナの影響により、その流れがさらに加速しています。
そんなジャパニフィケーションについて知っておくと、今後の資産形成戦略を考えるうえで参考になる可能性が高く、さらには、
「自分のスモールビジネスを作って、副業で稼ごう」 「小さく始めてみて、上手くいったら独立しよう」こういった気持ちになるかもしれません。
そこで今回の記事では、以下の2点について解説していきます。
- ジャパニフィケーションとは何か?
- ジャパニフィケーション下でどう戦うべきか?
世界経済が今後どういった方向に向かっていくのか予想する材料の一つになるので、ぜひ最後まで読んでいってください^^
目次
解説動画:【アメリカも例外ではない?】世界の先進国を襲う「ジャパニフィケーション(日本化)」について解説
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
ジャパニフィケーションとは何か?
ジャパニフィケーションとは、以下のような4つの状況を示す言葉です。
- 低金利
- 低成長
- 低インフレ
- 公的債務の膨張(金融・財政政策の行き詰まり)
輝かしい成長を遂げていた時代における「日本の三高(さんこう)」とは、
- 高年収
- 高学歴
- 高身長
でしたが、今の日本は三低(低金利・低成長・低インフレ)+借金まみれという状況です。
どういったことなのか、それぞれ解説していきます。
ジャパニフィケーションの特徴1:低金利
日本の政策金利の推移は以下の通りです。
黒い太い線が日本の政策金利を示しており、2000年ぐらいから0%付近を推移ししているのが分かります。
また、
- 点線で示されているヨーロッパの金利も
- グレーの実線で示されているアメリカの金利も
日本を追いかけるように低金利になっています。
通常、金利は
好景気になったら、上げる
不景気になったら、下げる
こういったように政府が主導して動かしています。
このように、金利が低くなれば皆がどんどんお金を使うようになるため、不景気の時に金利を下げるのは当然だと言えます。
ただし、1つ注意点があります。
皆が家を欲しがる=家の値段が上がるということです。
そのため、家を購入するときは「低金利=お得!」と安易に考えるのではなく、「家の値段+金利支払い総額」がトータルでどうなるかを考えましょう。
普通、景気には「好調期」「不調期」といったサイクルがあります。
上記のグラフから分かるように、
- グレーの部分:景気が後退になったら金利を下げて
- 白い部分景気が良くなったら金利を上げる
これが金利操作の理想像です。
「ジャパニフィケーション」とは、不景気だからこそ金利を下げたのに景気が上を向かず、気づけば再び不景気が来てしまい、低金利が常態化する状況を言います。
ジャパニフィケーションの特徴2:低成長
日本の経済成長率の推移は、以下の通りです。
上のグラフから分かるように、
1956年~1973年の成長率は年9.1%
1974年~1990年の成長率は年4.2%
ここまでは順調に成長してきていますが、
バブル崩壊後の1991年~2019年の成長率は年0.9%
でした。
欧米諸国の経済成長率が年2~5%、中国やインドなどの新興国の経済成長率が年5~10%であることからも、日本がどれだけ「異例の低成長率」なのかが分かります。
現状、アベノミクスの評価は賛否が分かれていますが、「経済成長率がそんなに高くなっていない」ということがアベノミクス否定派の主張の一つです。
日本は1991年~1993年のバブル崩壊で非常に手痛いダメージを負いました。
- 株主にも還元せず
- 従業員の給料を上げることもせず
内部留保をしこたま貯め込んでいるというニュースを耳にしたことがあるのではないでしょうか。
しかし「もっと従業員に還元しろ!」といった批判が高まりそうになっていたタイミングでコロナ危機が発生しました。
その結果、
「ほら何が起こるかわからないでしょう?」 「給料を上げずにたくさん蓄えておいて、良かった!」こう考える経営者も出てきています。
現状は、普通の企業に対して「賃上げ」を要求するなんてできる状況ではありません。
また世界を見渡してみると、借金をしてリスクを取ってきたアメリカの企業の中には、コロナ禍で経営破綻の危機に瀕しているところもあります。
日本経済全体の「低成長」の理由は様々ですが、企業が財布のヒモを締めていたことに一因はあるはずです。
今後、コロナ禍において世界の先進国にある企業が「日本企業のようにしっかり内部留保を蓄えよう…」と考えたら世界経済の成長率はきっと低迷するでしょう。
ジャパニフィケーションの特徴3:低インフレ
インフレと聞くと「お金の価値が下がるからダメだ!」と考える方もいます。
しかし、ダメなのは2桁を超えるような「極端なハイパーインフレ」であって「適度なインフレ」は、むしろあった方が良いものです。
もし、毎年数%ずつお金が腐っていく(インフレになる)ならば、
お金を貯め込まずに、使おうとする人が増えるし
お金を貯め込まずに、その都度働いて必要なお金を稼ごうとする人が増えます。
現状の世界の先進国の物価指数は以下のようになっています。
1997年~2019年の22年間で、
米国の物価は約1.6倍に(インフレ率2.3%/年)
ドイツ・フランスの物価は約1.35倍(インフレ率1.4%/年)
日本の物価は約1.02倍(インフレ率0.1%/年)
このように、日本では物価はほとんど伸びていないことが分かります。
ただしインフレ率とは、マクロな視点で見るだけでなく、ミクロな視点で見ることも重要です。
参考動画
→ 【思い込み多発】知らないでは済まされない「インフレ率」に関する基本【初心者向け】
米国の金融業界のボスであるFRB(米連邦準備制度理事会)は、2020年8月27日に「長期目標と金融政策戦略」という声明を発表しました。
その声明のなかで、以下のような趣旨のことを言っています。
分かりやすくすると、以下のようになります。
市場経済を活性化させるために、どんどんお金を刷ります(金融緩和)
そのせいで多少のインフレが進行しても、お札を刷ることを辞めません
9月15~16日の会合では、「少なくとも2023年までは金融緩和を辞めないと思う!」といった見通しを出して、「投資家の皆さんは安心して投資をしてね」というメッセージを伝えています。
裏を返せば、FRBはここまでやらないと「適度なインフレ」が起こせず、むしろ日本のようにデフレが進んでしまうと考えています。
上手くかじ取りをしないと、日本のように低インフレ率に悩まされ、日本化で苦しむことになると思っているのです。
ジャパニフィケーションの特徴4:公的債務の膨張
先ほど紹介したように政府がお金を刷りまくると、政府に借金が増えていきます。
いまや日本の債務残高(対GDP比)は、世界で最高水準です。
今回のコロナ危機で世界中の政府が巨額の債務を積み上げました。
これは「借金」という名の積み木をどんどん高く積み上げていく行為であり、まさに日本化の一つだと言えます。
ジャパニフィケーションの特徴まとめ
以上をまとめると、「日本化」とは以下の4つの状況を満たしたものです。
- 低金利
- 低成長
- 低インフレ
- 公的債務の膨張(金融・財政政策の行き詰まり)
少し前からヨーロッパなどの先進国で「日本化が起きている」こういった懸念の声が上がっていましたが、コロナによってその流れが加速されました。
実際に世界最強の経済大国のアメリカでも、
- 米国の政策金利は過去最低レベル(低金利)
- 経済成長率も低下が見込まれている(低成長)
- 今までのようなインフレ率を維持できるのか不透明(低インフレ懸念)
- 公的債務の膨張(借金急増中)
こういった状況です。
ジャパニフィケーション下でどう戦うべきか
あくまでもリベ大の一つの意見として読み進めてください。
低金利について
低金利とは、お金が借りやすい状態ということです。
つまり、
- 不動産投資をしたい
- 起業したい
こういった人にとっては追い風になります。
ほとんどタダみたいな金利でお金が借りられるため、「攻めたい人」にとっては検討の余地があるのです。
また、過去に住宅ローンを組んでいる人は、必ず借り換えのシミュレーションをしてみましょう。
かなりの利息を削減できる可能性があります。
もしこれからローンを組む場合は、
十分な資金がある人→変動で借りておいて、金利が上がったら繰り上げ返済
十分な資金がない人→固定で借りておく(金利が上がっても破綻しない)
こういった借り方が「どう転んでも大丈夫」な戦い方だと言えます^^
低成長について
現在、株式市場では「K字回復」の動きが見られます。
K字回復とは、
- 強い企業に資金が集まって株価急回復
- 弱い企業からは資金が抜けてグダグダ
このように上と下で残酷な二極化が進んでいる状態のことです。
トータルで見ると、市場全体の成長率が下がっていきそうな雰囲気はありますが、勝ち馬に乗れば大きな儲けを得ることが出来る可能性もあります。
現状、皆さんが行っている投資スタイルが
市場全体に投資をするインデックス投資であれば
→世界の経済成長率が低くなるのは受け入れて、投資の期待リターンが下がっても大丈夫な人生設計をする
勝ち馬を見分ける自信があるのであれば、
→アクティブ運用で、より大きなリターンを狙っていく
こういった方針が候補になるはずです。
実際に、この経済危機下においても天才的な読みで、資金をたっぷり増やしている投資家もいます。
リベ大としては、世界経済の成長率が低下していくことは受け入れつつ、以下の方が良いと考えています。
- 資産運用への期待値を少し下げて
- 自分の「稼ぐ力」を増やすことに注力する
自己投資の利回りがいつの時代も「一番高い」ため、自分の周りで成長力が高い小さなビジネスをやる方が確実です。
少し前に紹介したように、お金を貯め込んで生き永らえた企業は「給料を上げなくて良かった」と考えています。
その結果、この国では賃上げは起きにくいのです。
そのため、
会社員として年収100万円アップさせるより
副業をやって年収100万円アップさせる方が
簡単だと言えます。
低インフレ・債務の膨張への対策
現状は、インフレ率が大きく上昇する兆候はありません。
どれだけ日本が「世界最大の純債権国=お金持ちの国」であっても、人口減少・少子高齢化のメガトレンドがある限り、「いつかどこかで何かが壊れるかも」という懸念は持っておくべきです。
そして、世界の国々でも「日本化」が進むとしたら、日本以外の国がいつか“やらかす”かもしれません。
そのため、国家運営は頻繁に破綻するモノと考え、どの国がどう転んでも大丈夫なように、以下のような備えをしておくことが大切です。
外国株式・債券にも投資をしておく
複数の通貨、または世界共通の通貨と言われるゴールドに投資をしておく
外国の銀行口座・証券口座も開設しておく
最低限、生活を守れるだけの「不動産」を持っておく
独自の食糧調達ラインを確保しておく
タルムードを読めば分かりますが、「想定外」という言葉を使うのはダサいことです。
まとめ:環境に左右されないために必要なのは「お金にまつわる5つの力」
コロナをきっかけにしてジャパニフィケーション(日本化)という言葉が聞かれるようになってきました。
ジャパニフィケーションとは、世界中の先進国において
- 低金利
- 低成長
- 低インフレ
- 公的債務の膨張
これらが「常態化するのではないか?」といった懸念です。
多くのエコノミストやアナリストは、世界経済や企業業績を「3年どころか、4~5年経ってようやく戻るかどうか」という見方をしています。
そのため、もしかしたら2025年くらいまでは、暗めの話題がまだまだ増えるかもしれません。
しかし、お金にまつわる5つの力がバランスよく備わっていれば、どんな時代でも必ず乗り切っていけます。
▼図解で分かる「お金にまつわる5つの力」
周りの環境がどうなろうとも「お金持ちになるための原則」は変わりません。
以上、こぱんでした!
「お金にまつわる5つの力」を磨くための実践の場として、オンラインコミュニティ「リベシティ」をご活用ください♪
同じ志を持った仲間と一緒に成長していきましょう!
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