こんにちは、こぱんです!
2020年3月以降、情勢の変化で株式相場は大荒れを続けてきました。
実際、エコノミストやアナリストといった"いわゆるプロ"の間でも、
株価はいずれ上がるだろうといった「楽観論」
株価は下がる・下がった状態が長期的に続くだろうといった「悲観論」
どちらも本当に様々な意見が飛び交っています。
そんな今後の株価について、
- 楽観論・悲観論の意見を
- それぞれの根拠・理由を5つずつ
紹介します。
先に一言でまとめてしまえば「世界は良くなるかもしれないし、悪くなるかもしれません」という結論なのですが、これでは面白くありません。
まずは「楽観論」と「悲観論」を両方紹介した上で、どのように今後を考えるべきか?を解説します!
目次
解説動画:株価はこれからどうなる?楽観論と悲観論、それぞれの根拠を5つずつ紹介
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
2020年3月以降の大暴落はどんな感じ?
日経平均株価は、年初から最大約30%ダウンしています。
▼年初:23,319円→3月19日:16,552ドル
NYダウ平均株価も、年初から最大約35%ダウンしています。
▼年初:28,868ドル→3月20日:19,173ドル
しかし、2020年4月8日時点では株価は一旦反発しています。
▼日経平均株価は19,000円台、ダウ平均株価も23,000ドル台に回復
ちなみに記事更新時点(2020年5月現在)では…
▼上下を繰り返しながらも、現状は回復傾向にある
現在はこのような状況ですが、二番底・三番底がやってきて、長期低迷する可能性もあります。
【二番底・三番底とは?】
景気や相場が悪化している時に、一度底を打って好転した後に、再度悪化(下落)して底を打つことを二番底といいます。一般に下げ相場では、一気に大底を付けることは少なく、若干の戻しを繰り返しながら数度にわたって安値を更新していき、その際に最初の安値を一番底、次の安値を二番底、その次の安値を三番底と言い、そして最も安いところを大底といいます。
カブドットコム証券
「さらに上昇する」
「まだまだ下がり続け、長期低迷する」
「そんなことはわからない」まずは、これから紹介する楽観論・悲観論の意見をじっくり読んでみて欲しいです。
それからぜひ、自分のアタマで考えてみてほしいと思います。
自分のアタマで考えることは資産運用の鉄則です。
誰かの意見を盲信して真似しても、自分にとっての正解は誰にも分かりません。
ではまず、株価の先行きについて「楽観論」から紹介していきます!
反転上昇はある!楽観論5つの理由
今後、株価が上がるであろうといった「楽観論」の理由は下記です。
- 金融緩和しすぎ
- 影響は一時的
- 金融システムは無事
- トランプ再選で株価上昇
- さすがに下げ過ぎ
【楽観論】理由① 金融緩和しすぎ
もともと、世界中では金融緩和が行われていました。
つまり単純に言えば「各国の中央銀行がバンバンお金を刷っていた」ということです。
今回の感染症の影響で、金融緩和はさらに続くと予想されます。
このお金は、いずれ株式市場に戻ってきます。
そういったことから「株価低迷は長くは続かない」といった考え方です。
【楽観論】理由② 影響は一時的
外出規制や自粛等によって、消費が冷え込んでいます。
しかし、企業業績への影響はあくまで一時的です。
感染収束とともに、企業業績も株価も元に戻ると予想されます。
- お店が締まっている間、売上が無くなっても
- お店を開けられるようになれば、売上は戻る
【楽観論】理由③ 金融システムは無事
ウォール・ストリートジャーナルによれば「現在、金融システムは十分機能を果たしている状態」ということです。
リーマンショックのときのように、
- 信用収縮
- 企業や銀行の破綻
などの金融危機が起きてしまう事態にはなっていません。
【楽観論】理由④ トランプ再選で株価上昇
トランプ大統領の就任(2017年1月)から今年2月上旬までで、ダウ平均株価は1.5倍近くに上昇しました。
これらはトランプ大統領の行った
- 大型減税
- 規制緩和
- 金融緩和
といった政策の影響と言われています。
(出典:東洋経済ONLINE「アメリカはコロナ経済危機にどう立ち向かうか」)
これを受け、今年11月に行われる米国大統領選で「トランプ大統領が再選すれば、株価は上がる」といった意見もあります。
【楽観論】理由⑤ さすがに下げ過ぎ
理論的に計算した企業の価値と比べて、
- 今の株価はいくらなんでも安すぎる
- だからいずれ反転上昇に転じるはず
という考え方です。
理論株価は、計算の前提と計算方法によって変わりますが、一例として
「ひどい不況が来たとしても、日経平均の下落幅としては1万8000円台までが適正」
といった見解もあります。
長期下落の入り口!悲観論5つの理由
株価は下がる・下がった状態が長期的に続くだろうといった「悲観論」の理由は下記です。
- 経済政策発動でも混乱続行
- バブル崩壊のきっかけ
- 実体経済に大ダメージ
- オリンピックでさらなる打撃
- パンデミックの収束が見えない
【悲観論】理由① 経済政策発動でも混乱続行
今回の相場の混乱を受けて、各国は緊急の経済政策を発動しています。
- FRB(米連邦準備制度理事会)…3月に入って2度の緊急利下げ
- 日銀…ETFの購入目標額を12兆円に倍増
- ECB(欧州中央銀行)…約90兆円の追加資産購入
政策発動にも効果がないほどの混乱が「そう簡単に収まるとは思えない」という考え方です。
【悲観論】理由② バブル崩壊のきっかけ
そもそも、今年はじめまでの株高はバブルでした。
各国中央銀行の金融緩和によって株価が上がっていただけで、企業業績などの裏付けのない株高だったと言えます。
→ だから、今回の相場変動はきっかけに過ぎない。
【悲観論】理由③ 実体経済に大ダメージ
人と物の移動が止まり、世界中で消費が冷え込んでいます。
その結果、
- 失業率の上昇
- GDPの低下
といった事態が起きつつあります。
さらに、このような発言も出始めています。
米財務長官「対策を講じなければ米国内失業率は20%まで上昇する」
ゴールドマン・サックス「米国で前期比24%減が予想される」
実際、2020年5月8日時点で米労働省は「4月の失業率は14.7%」にまで上昇したと発表しています。
これは、雇用統計を取り始めた1948年以降最悪の数字となっています。
【悲観論】理由④ オリンピックでさらなる打撃
この状況ではオリンピックの予定通り開催は困難が予想されます。
- 本当に2021年に実施できるのか?
- 無観客での実施になるのか?
- さらに延期されるのか?
- それとも中止になるのか?
いずれにせよ、企業業績への影響は甚大です。
関西大学の宮本勝浩名誉教授によれば、中止した場合の損失額は約4.5兆円とのことです。
つまり「これで株価が上がる方が不思議」という考えです。
ちなみに、「中止した場合の損失額4.5兆円=うまい棒4500億本分」です。
【悲観論】理由⑤ パンデミックの収束が見えない
世界中で感染拡大は継続しています。
- 収束のタイミング
- ワクチン・治療薬開発の行方
- 感染者数・死亡者数 etc...
どれも予測が難しく、経済への影響がどこまで広がるかが読みづらい状況です。
2020年5月現在、日本の新たな感染者数はピークに比べると減少しています。
▼日本の感染状況
(出典:Google「コロナ感染状況」)
しかし、アメリカや全世界で見ると、まだまだ収束は程遠いように見えます。
▼アメリカの感染状況
(出典:Google「コロナ感染状況」)
▼全世界の感染状況
(出典:Google「コロナ感染状況」)
また、ワクチンの開発については米製薬会社のファイザーが臨床試験を開始を始めました。
しかし、完全な収束についてはまだまだ先が見えない状況であると言えます。
楽観論・悲観論を踏まえてどう考えるべきか?
正直に言って、短期的な株価の行方は予想がつきません。
個人的な感覚で言えば、しばらく不景気になって弱気相場が続くのかな、と感じます。
特に、リベ大がおすすめしてきた"長期投資の場合"であれば、短期の予想をもとに行動しようとは思わないのではないでしょうか?
重要なのは「長期の展望」です。
そしてこの点では、リベ大としては圧倒的に楽観論者です。
すでに、今回の経済危機はリーマンショック以上だと言われています。
しかし、世界経済はこういった危機を何度も乗り越えてきています。
戦争・災害などと違って、設備が壊滅したわけでもありません。
ウイルスはいつか収束します。
- 長い目で見れば、経済は良くなる
- 長い目で見れば、株価は回復する
- 長い目で見れば、世界は良くなっていく
まとめ:偏った意見に惑わされず、自分のアタマで考えよう
相場は混乱し、世の中では様々な意見が飛び交っています。
そんなとき、大事にして欲しいことが3つあります。
- 良いことだけ見るのはやめる
- 悪いことだけ見るのもやめる
- 自分のアタマで考える
あなたより真剣にあなたの資産を守ろうとする人はいません。
これは間違いのない真実です。
あなたが例えどんな人であっても、頼れるのは自分だけです。
- 頭が良くても悪くても
- 知識があってもなくても
- ポジティブでもネガティブでも
自分のより良い未来のために、自分のアタマをフル活動させてみて下さい。
今後も、リベ大Youtubeやブログでは少しでもその助けになるような情報を発信していきたいと思っています。
以上、こぱんでした!
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