突然ですが、皆さんに質問です。
「今年いくらの収入があったのか」は、皆さんの幸福度にダイレクトに影響します。
そうであるならば、皆さんは目標年収の設定にもっと真剣になるべきです。
言うまでもなく、考えていないことは実現しません。
「年収1,000万円欲しい!」と思わない人が、実際に年収1,000万円を手にする可能性はほとんどないワケです。
そこで今回の記事では「理想の年収、結局いくら?」というテーマで、以下の3パターンについて解説します。
これ以上、幸福度が上がらなくなる年収
基礎生活費を賄える年収
コスパの良い年収
今回の内容をヒントにして、ぜひ自分の「理想の年収」について考えてみてください。
以下の図解を見てから記事を読み進めると理解しやすくなるので、参考にしてください。
▼図解:理想の年収 結局いくら?
目次
解説動画:【3パターン紹介】目指すべき年収の「イケてる設定方法」について解説
このブログの内容は、以下の動画でも解説しています!
理想の年収①:これ以上、幸福度が上がらなくなる年収
目標にすべき年収モデルの1つ目が、「これ以上、幸福度が上がらなくなる年収」です。
実は年収は、一定ラインを超えると幸福度が上がらなくなると言われています。
上図は、「縦軸:幸福度」「横軸:年収」です。
ご覧のように、年収が低いうちは年収の増加とともに幸福度も急増します。
一方年収が800万円のラインを超えると、幸福度はあまり増えなくなります。
「年収800万円を超えると、それ以上年収が増えても幸福度がほとんど上がらない」というのは、誰かが適当に言っているのではありません。
ちなみにこの年収は、「1人あたり」という点に留意が必要です。
つまり1人暮らしであれば年収800万円ですが、配偶者と2人で暮らしている場合は、年収1,600万円が幸福度の上がりにくいラインになります。
ちなみにアメリカでは、「1人当たりの年収75,000ドル」が幸福度の上がりにくいラインになっているそうです。(1ドル140円換算で約1,000万円)
日本のレジェンド投資家、本多静六(ほんだ せいろく)氏は「二杯の天丼はうまく食えぬ」という言葉を残しています。
いくらおいしいフルコース料理でも、満腹になった後に「もう一度ご馳走するよ!」と言われて、大喜びする人はいないでしょう。
年収についても似たような話で、同じ100万円アップでも、以下の2つでは幸福度の上がり方は異なります。
後者のケースで幸福度が上がりにくいのは、まさに「二杯の天丼はうまく食えぬ」という状態になっているからです。
ちなみに「二杯の天丼はうまく食えぬ」と言っていた本多静六氏は、四分の一天引き貯金法という貯金術を提唱しています。
この内容について詳しく知りたい人は、以下の過去記事を参考にしてください。
「年収をひたすら上げても幸せになれないのであれば、そんなに稼がなくても良いかな」という考え方は、おすすめできません。
「ある程度のところまで年収を上げると、幸福度に影響しなくなる」というのは、裏を返すと「ある程度のところまでは、年収を上げるだけで幸福度が上がる」ということです。
最近になり、「年収と幸福度の相関関係は、年収50万ドル(約7,000万円)まで確認できる」という新しい研究結果も出てきました。
(参考:ブルームバーグ「幸せはお金で買える、7000万円までならあればあるほどいい-最新研究」)
この研究結果によると、年収700万円~800万円どころか、かなりのところまで「稼げば稼ぐほど幸せになれる」ワケです。
結論として皆さんにおすすめしたいのは、「自分の幸福度が上がらなくなるレベルまで、とっとと稼ぐ」ことです。
そこに到達するまでは、年収UPとともに人生の幸福度も確実にアップしていきます。
そして稼ぎが多ければ多いほど、蓄財ペースも早まります。
「私は年収が上がれば上がるほど不幸になるんだ…」という人はいないでしょう。
もちろん人生には、お金より大切なことがたくさんあります。
その大切なことをお金が原因で粗末に扱うことがないように、とっとと稼ぎ・蓄財して、「お金があれば解決できる問題」を潰しましょう。
このような意味で、「これ以上幸福度が上がりにくくなる年収」を目標に、スキルアップやキャリア形成に励むのはアリというワケです。
年収をグングン伸ばしていけるのは、年収にこだわった人だけです。
最初の街の近くで、延々とスライムを倒し続けていても、レベルが上がるのは最初だけです。
この状態で、「なんで私のレベルは上がらないの?」と言っている人がいれば、「もっと“強い敵”と戦おう」「もっと“おいしい敵”を見つけよう」という回答しかできません。
皆さんに求められるのは、以下のような目線です。
- スキルを高め、より付加価値の高い仕事ができるようになる。
- 成長業界・アツい職種に身を置き、波に乗って稼ぐ。
ちなみにリベ大両学長の知人は、「成長業界」に転職しつつ「稼げる職種」にジョブチェンジして、スキルを高め続けているそうです。
彼いわく、「これ以上幸福度が上がらなくなるその日まで、僕は年収を上げ続けます!」とのことです。
理想の年収②:基礎生活費を賄える年収
目標にすべき年収モデルの2つ目が、「基礎生活費を賄える年収」です。
基礎生活費というのは、自分にとっての必要最小限の生活費です。
- これくらいの生活水準なら、ひとまず自分の人生はつらくない。
- これくらいの生活水準なら、普通に生きていける。
仮にこの基礎生活費を、月12万円(=年約150万円)とします。
この基礎生活費の中には、以下のようなものが含まれています。
- 家賃、水道光熱費、食費
- 洋服代、日用雑貨代
- 年金、社会保険料
基礎生活費を賄える理想の年収は、ココを基準に決めていきます。
年間150万円で必要最小限の生活が送れるのであれば、年収150万円稼げればOKという発想です。
このスタイルでは高い生活水準を求めない分、仕事に関しては妥協しません。
妥協しないというのは、自分にとって最高の「天職」に就くという意味ではなく、自分にとって「イヤ・苦手な仕事」を絶対にしないという意味です。
次のような自分をイメージしてください。
皆さんには、物欲があまりありません。
新築の広い戸建て、タワマン、高級車、最新家電、ブランド品などに興味はなく、「子どもは必ず有名私立に通わせたい」といった願望もありません。
むしろこの大量消費社会にちょっとした疑問を抱いています。
「そんなにあくせく働いて、そんなにたくさんモノを買い込んでどうするの?」「自分の人生、もっと大切なことが他にもある気がする」と考えています。
FIRE(超早期リタイア)が世界中で流行った理由としては、その背景の1つに「仕事とアイデンティティの一体化」という問題があったからです。
現在の世の中に対し、以下のような雰囲気を感じている人も少なくないでしょう。
一方で、世の中には次のように考える人もたくさんいます。
このような人たちにとって、”仕事”というのは必ず天職を見つける必要があるものではなく、イヤ・苦手なこと以外で必要最小限の生活の糧を得られればOKというものです。
彼らの生きがいは仕事の外、つまり日常生活や趣味の中にあります。
このように考えるのであれば、以下のような状態は一種の「アガリ」と言っても良いでしょう。
イヤ・苦手なことではない仕事をしつつ、比較的短い労働時間で年収150万円稼げる。
このお金があれば、必要最小限の生活は問題なく送れる。
ゆとりある時間で、理想の暮らしを追求できる。
なぜアガリと言えるのかというと、理想の年収は十分に稼げているからです。
「資産所得 > 生活費」という算式は、見たことがある人も多いでしょう。
配当金や家賃収入といった資産から得られる所得が、生活費を上回っている状態が、経済的自由です。
ここで少し考えてください。次のような状態であればどうでしょうか?
「一生続けられる”イヤ・苦手じゃない仕事”の収入 > 基礎生活費」どうせこれ以上いくら稼いだとしても、いくら資産を貯めたとしても、生活水準は一切変わらないからです。
「これ以上お金が増えても生活水準は全然変わらない」という意味では、両学長と同じ状況です。
このようなラインは、人それぞれ間違いなく存在します。
- 一生続けられると思っていたのに、ケガや病気で働けなくなる
- 一生続けられると思っていたのに、その仕事がなくなってしまう
必要最小限以上のお金を稼ぎ、貯める期間が必要というワケです。
とはいえ、3,000万円や4,000万円といった大金が必要になることはありません。
理想の年収③:コスパの良い年収
目標にすべき年収モデルの3つ目が、「コスパの良い年収」です。
コスパの良い年収というのは、上記のように考える人の目安になる年収です。
深堀りすると、以下の3パターンに分けられます。
- 無税の最適年収
- コスパの良い最適年収
- 最高効率でお金持ちになれる最適年収
ちなみに3つ目の内容も含め、以下の過去記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
パターン①:無税の最適年収
無税の最適年収というのは、言葉通り税金が一切かからない年収です。
つまり、無税という観点から最適化された年収です。
東京都に住む自営業者(専業主婦+子ども2人)をモデルケースにすると、約500万円が「税金のかからない年収」になります。
今回は計算過程は割愛しますが、詳しく知りたい人は橘玲(たちばな あきら)氏の書籍「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」を読んでみてください。
ちなみに会社員は、年収に対して約2割~3割の税負担があります。
無税の最適年収を実現すると、「週5日のうち、5日とも自分だけのために働いている」という状況を、合法的に作れます。
労働と税負担のコスパという観点では、これが最高効率です。
パターン②:コスパの良い最適年収
- 税率が低い
- 各種控除・優遇制度も活用できる
- 普段の暮らし、老後の暮らしに心配がない
もちろん人により多少前後しますが、ざっくり年収600万円くらいがラインになります。
課税所得ベースで考えると、およそ300万円です。
具体的には、以下のようなケースがモデルになります。
① 年収:600万円
② 給与所得控除:164万円
③ 社会保険料控除:約90万円
④ 基礎控除:48万円
⑤ 課税所得:① −(② + ③ + ④)=約300万円
住民税率10%と合わせても税率20%のラインなので、相対的には“ひかえめな税率“と言っても良いでしょう。
ちなみに株式投資の売買損益・配当金の税率は約20%になっており、金持ち優遇の低い税率と言われています。
そのため政治家から、「税率をアップせよ!」という意見がよく出てきます。
- 税率が低い(所得税率・住民税率、合わせて20%)
- 各種控除は基本的に全て利用できる
- 児童手当もカットされない
- 各種公的支援も比較的受けられる
- 「高年収サラリーマン狙い撃ち増税」のラインにもかかりにくい
ちなみに年収600万円という数字は、給与所得者全体の上位20%にあたります。
5人に1人が到達できるラインなので、「絶対に無理」という数字ではなく、現実的な目標になる人も多いのではないでしょうか。
まとめ:理想の年収をしっかり意識し、そこに向かって行動していこう!
今回の記事では、「理想の年収、結局いくら?」というテーマで、以下の3パターンについて解説しました。
これ以上、幸福度が上がらなくなる年収
基礎生活費を賄える年収
コスパの良い年収
一般に、1人あたり800万円がラインと言われています。
一方で最新の研究では、7,000万円という新たなデータも出てきました。
とにかく、個人差はあるものの「これ以上は、いくら稼いでも幸福度が上がらないライン」があるワケです。
一定のラインまで稼いでもまだ不幸を感じるのであれば、それは収入以外のところに問題があるのかもしれません。
いくら稼ぐかを、「いくら使うか」から考える方法です。
「一生続けられる”イヤ・苦手ではない仕事”の収入 > 基礎生活費」という状態は、ある意味1つの経済的自由と呼べる状態かもしれません。
基礎生活費が150万円や200万円という人は、稼ぐべき年収も150万円や200万円で十分です。
「労働」と「税負担」のバランスを考えた場合の理想の年収です。
日本では年収500万円くらいまでであれば、やり方次第では無税にできます。
多くの会社員が、週5日の労働のうち1日~2日は国のために働いているところ、週5日とも自分のためだけに働けるというワケです。
またコスパの良い税率の観点では、年収600万円・税率20%くらいが目安になるでしょう。
- 無理のない生活を送れる
- 各種控除や優遇も使える
- 増税狙い撃ちの対象にもされない
今回はいろいろなパターンの理想の年収を紹介しましたが、この中に皆さんの理想の年収はあったでしょうか?
ちなみに両学長の好みは、1つ目の「これ以上、幸福度が上がらなくなる年収」を目指す方法です。
「売上は、全てを癒す」という言葉の通り、お金の悩みを減らす最も有効な手段は、お金をとっとと稼いでしまうことです。
とはいえ、全員が全員、超高年収を目指す必要はありません。
その意味でも、今回紹介した2つ目・3つ目の理想の年収を目標にしても良いでしょう。
唯一やめた方が良いのは、本当は年収が高い方が嬉しいにもかかわらず、「別に年収が全てじゃない」と言い訳をすることです。
要するに、自分の本当の気持ちに嘘をつくことです。
以下のように、自分の心に正直になりましょう。
- 欲しいなら、欲しがる
→ そして、そのために行動する - 欲しくないなら、欲しがらない
→ そして、周りに流されず自分の生活を貫く
自分に対して心の底から正直になれるのであれば、どちらでも構いません。
なぜなら、どちらのケースでも自由で豊かな人生を送れるからです。
繰り返しになりますが、大事なのは自分の心に嘘をつかないで生きていくことです。
ぜひ、リベ大のオンラインコミュニティ「リベシティ」も有効活用してください。
皆さんが理想の年収を見つけたり、稼ぐ手段を見つけたりするための最短ルートになるかもしれません。
自分の理想の年収について考えると、「このままで良いのか?」「何かを変えるべきなのか?」など、いろいろなことが見えてきます。
時間は有限です。ダラダラと流されず、理想の人生を追い求めていきましょう。
リベ大では皆さんが少しでも理想の人生に近づけるように、引き続き情報発信などを通じてお手伝いしていきます。
以上、こぱんでした!
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