
こんにちは、こぱんです!
個人向け国債(変動10年)の金利が上がって話題になっています。
その一方で、「もっと金利が高い」と注目されているのが新窓販国債です。
この記事では、両学長の動画をもとに、個人向け国債と新窓販国債の5つの違いと、新窓販国債の値下がり率をざっくり計算する方法を解説します。
目次
【高金利に釣られるな!】「個人向け国債」と「新窓販国債」は別モノ

個人向け国債(変動10年)の金利は年1.87%です。
出典:財務省
この「1.87%」と比べて「こっちの方がいい」と言われている商品があります。
それが「新窓販(しんまどはん)国債」です。
新窓販国債(10年)の利率は年2.7%です。
出典:財務省
100万円ぶん買った場合の利息を比べると、次のとおりです。
| 商品 | 利率 | 100万円ぶん買った場合の利息 |
|---|---|---|
| 個人向け国債(変動10年) | 年1.87% | 年1.87万円 |
| 新窓販国債(10年) | 年2.7% | 年2.7万円 |
この2つは似ているようで、まったくの別モノです。
高金利に釣られないように注意しましょう。
そもそも個人が買える日本国債は2種類

個人が買える日本国債は、実は2種類あります。
- ①個人向け国債
- ②新窓販国債
投資インフルエンサーがこぞって「個人向け国債(変動10年)がいい」と紹介した影響もあってか、個人向け国債はだいぶ知られてきました。
一方で、新窓販国債となると「何それ?」という人も多いはずです。
ざっくりしたイメージは次のとおりです。
- 個人向け国債…投資素人の個人向けに殺菌消毒された、マイルドな日本国債
- 新窓販国債…プロ投資家と同条件の、ありのままの日本国債
このイメージだけ持って、続きを読んでみてください。
新窓販国債のラインナップは全部で3種類です。
- 2年利付債
- 5年利付債
- 10年利付債
今回は「10年モノ」を題材に解説します。
ここが違う!個人向け国債と新窓販国債の5つの違い

個人向け国債(変動10年)と新窓販国債(10年)の違いは、ざっくり5つです。
- 元本割れリスク
- 中途換金
- 金利タイプ
- 金利の決まり方
- 購入単位
順番に見ていきます。
①元本割れリスク
これがもっとも大きな違いです。
- 個人向け国債:元本割れリスクなし
- 新窓販国債:元本割れリスクあり
個人向け国債は安全資産です。
値上がりも値下がりもしないので、元本割れはありえません。
一方で、新窓販国債はリスク資産です。
値上がりもするし、値下がりもします。
当然、元本割れの可能性もあり、まさに投資商品です。
②中途換金
- 個人向け国債:購入後1年は換金できないが、1年経てばいつでも国が買い取ってくれる(中途換金の場合は、直近1年で受け取った利子がペナルティとして差し引かれる)
- 新窓販国債:いつでも換金でき、市場価格で売れる
1年間は売れないという縛りがないので、本当の意味でいつでも自由に売買できるのは新窓販国債です。
③金利タイプ
- 個人向け国債:変動金利(半年に一度、金利の見直しがある)
- 新窓販国債:固定金利(最初に決められた金利が10年続く)
④金利の決まり方
- 個人向け国債:10年モノの日本国債の利回り×0.66
- 新窓販国債:10年モノの日本国債の利回りと同じ
ポイントは、個人向け国債は0.66という数字がかけられて、金利が低くなっていることです。
「元本保証」という安心機能(保険)がついているぶん、金利を食われてしまっているということです。
一方、新窓販国債には元本保証がないので、金利をまるまる自分のものにできます。
⑤購入単位
- 個人向け国債:最低1万円から、1万円単位
- 新窓販国債:最低5万円から、5万円単位
新窓販国債のほうが若干ハードルは高めですが、大きな違いではありません。
5つの違いを表で比較
| 項目 | 個人向け国債(変動10年) | 新窓販国債(10年) |
|---|---|---|
| 元本割れリスク | なし | あり |
| 中途換金 | 購入後1年経てば可能(直近1年分の利子が差し引かれる) | いつでも可能(市場価格で売却) |
| 金利タイプ | 変動金利(半年に一度見直し) | 固定金利(10年間同じ) |
| 金利の決まり方 | 10年モノ日本国債の利回り×0.66 | 10年モノ日本国債の利回りと同じ |
| 購入単位 | 最低1万円から1万円単位 | 最低5万円から5万円単位 |
ポイントは次の2つです。
- 個人向け国債は、元本割れはないけど、利回りは低め
- 新窓販国債は、元本割れもありうるけど、利回りは高め
これが、個人向け国債を「殺菌消毒されたマイルドな日本国債」、新窓販国債を「ありのままの日本国債」と呼んだ理由です。
新窓販国債の値下がり率は「金利上昇分×残り年数」でざっくり計算できる
新窓販国債で次に気になるのは、「実際いくらぐらい元本割れするのか」「何%ぐらい値下がりするリスクがあるのか」というところです。
株なら「半値=50%OFFになるのも覚悟しましょう」と言われたりします。
結論、値下がり率は次のように計算します。
値下がり率=金利上昇分×残り年数
※あくまで大まかな目安を把握するための簡易計算です。
例として、次のケースで考えます。
- 新窓販国債(10年)の金利が2.8%の時に買う
- 3年後、世の中の長期金利(日本国債10年)が4.0%に上がってしまった
| STEP | やること | 計算 |
|---|---|---|
| STEP① | どれだけ金利が上がったか調べる | 4.0%-2.8%=1.2% |
| STEP② | 満期までの残り年数を計算する | 10年-3年=7年 |
| STEP③ | 損失額を計算する | 1.2%×7年=8.4% |
つまり、100万円ぶん国債を買っていたら、8.4万円元本割れしているということです。
もし市場で売ろうとしたら、100万円-8.4万円=91.6万円でしか売れません。
次の2つをかけ合わせると、ざっくりとした値下がり率が分かります。
- 金利が何%上がったか(上がりそうか)
- 満期まで残り何年か
ありえない仮定ですが、もし新窓販国債(10年)の購入後すぐに世の中の金利が2%上がったら、「2%×10年=20%」価格が下がって含み損になります。
「なぜそうなるのか」はいったん置いておいて、「そういうものなんだ」と受け入れてしまえば、わりと覚えやすい簡易計算式です。
実際には証券会社の手数料などもあるので、中途換金しようとしたときの損失額はもう少し大きくなるでしょう。
ざっくりした目安として覚えておくと参考になります。
金利が上がると国債にどんな影響があるのかは、こちらの記事でも解説しています。
→ 政策金利が上がると何が起きる?預金・国債・不動産への影響3つ
新窓販国債(10年)の今の金利は約2.8%です。
- 日本国債(10年)の金利が3.0%、3.5%、4.0%とどんどん上がっていけば
- 逆に、自分が買った新窓販国債の価格はどんどん下がっていく
これが「高金利に釣られるな!」の意味です。
今後の金利がどう動くかによって、損得は変わります。
そして今は、金利上昇トレンド真っ只中です。
「利息がおいしい」と思って買ったら、価格がどんどん下がって含み損になった、という可能性もそれなりにあります。
金利上昇が経済のどこに影響するのかは、こちらの記事も参考になります。
→ 金利が上がると儲かる業種5選と、本命・銀行業が儲かる仕組み
まとめ:無リスク資産とリスク資産の金利は比べない
今回は、個人向け国債(10年)と新窓販国債(10年)の違いを解説しました。
違いは、上の比較表のとおりです。
個人的な考えとしては、次のとおりです。
- リスク資産は、オルカンで良い
- 無リスク資産は、預金(キャッシュ)で良い
個人向け国債は、無リスク資産の1つとして選択肢になります。
一方、リスク資産の新窓販国債は、いらないと考えています。
長期金利がもっと上がって「当面、これ以上はもう金利は上がらない」という雰囲気になってきたら、話が変わるかもしれません。
ただ、何にせよ今ではない、という判断です。
金利が上がって美味しく見えても、「無リスク資産の金利」と「リスク資産の金利」は比べてはいけません。
元本割れのリスクがあるのとないのとでは、天と地ほどの違いがあります。
▼動画で学ぶ


















