
こんにちは、こぱんです!
この記事では、両学長のライブ配信をもとに、金利が上がって儲かる業種5選の第2弾として「保険業・証券業・大手総合商社・無借金のキャッシュリッチ企業」を紹介します。
それぞれの業種がなぜ金利上昇に強いのか、その仕組みと、個人のお金の管理に活かせるポイントが分かる内容です。
目次
金利が上がって儲かる業種5選とは?
日本にも、金利のある世界が戻ってきています。
金利のある世界では、儲かる業種と苦しくなる業種がはっきり分かれます。
これをざっくり理解しておくと、転職や副業、投資の判断に役立てられます。
「金利が上がって儲かる業種5選」は次の通りです。
- 銀行業
- 保険業
- 証券業
- 大手総合商社
- 無借金のキャッシュリッチ企業
銀行業は第1弾で解説済みなので、この記事では残りの4つを順番に見ていきます。
金利上昇で儲かる業種②保険業(生命保険)

金利の上昇は、特に生命保険会社にとって追い風になります。
生命保険と金利がどうつながるのかを理解するには、まず保険会社がどうやって儲けているのかを知る必要があります。
保険会社の3つの利益(死差益・費差益・利差益)
保険会社の収入は、契約者が支払う保険料です。
この保険料をもとに、次の3つの利益が生まれます。
| 利益の種類 | 中身 | 例 |
|---|---|---|
| 死差益 | 思っていたより契約者が死亡しなかったことによる利益 | 70歳の死亡率を1%と見込んでいたが、実際は0.7%だった |
| 費差益 | 思っていたより会社運営の経費がかからなかったことによる利益 | 月1,000円のコストを見込んでいたが、実際は月800円だった |
| 利差益 | 思っていたより運用利回りが高かったことによる利益 | 年1%の利回りを約束していたが、実際は年3%で運用できた |
死差益は、掛け捨て保険で考えると分かりやすいです。
保険金を支払う人が見込みより少なければ、その分の保険料は保険会社の儲けになります。
保険は、いわば「不幸のギャンブル」です。
ギャンブルの胴元からすると、当たる人が少ないほど儲かるということですね。
費差益は、見込んだコストとの差額です。
月1,000円かかると思って保険料を取っていたのに、実際は月800円で済んだなら、差額の200円が保険会社の儲けになります。
利差益は、約束した利回りと実際の運用利回りの差です。
終身保険でお客さんに年1%の利回りを約束し、実際は年3%で運用できたなら、差し引き2%が保険会社の儲けになります。
金利上昇が効いてくるのは「利差益」
3つの利益のうち、金利上昇が効いてくるのは利差益です。
この時、保険会社は「この終身保険は年利1%です」「保険の機能もあって、預金より金利が高いですよ」といった売り方をします。
保険と貯蓄がセットで魅力的、投資より安全、という説明ですね。
お客さんに約束しているのは年利1%です。
一方で、預かったお金で2%の国債を買えば、1%の利回りは余裕で確保できます。
つまり、1%で借りてきて2%で運用し、その差の1%を中抜きできるというわけです。
では、10年後に金利が上昇し、国債の金利が3%になったとしましょう。
お客さんに約束した金利は1%のままですが、保険会社は3%で運用できるようになっています。
そのため、より大きな利益が出るようになります。
このように、金利の上昇は保険会社の運用利回りアップにつながるので、一般的には利上げで儲かる業種に分類されます。
債券の含み損でダメージを受ける会社もある
もちろん、金利が上がるほど債券の価格は下がります。
そのため、保険会社がすでに持っている債券の価格が下落し、含み損が拡大してダメージを受ける会社もあります。
このあたりは話がややこしくなるので、「そういう面もある」くらいの理解で大丈夫です。
全体としては、金利が上がると保険会社は一般的に儲かる、と覚えておきましょう。
金利上昇で儲かる業種③証券業(信用取引の金利)

証券業も、一般的に金利の上昇で儲けられる業種です。
ポイントの一つは、信用取引で高い金利が取れるようになることです。
信用取引とは、借金をして投資をすることです。
信用取引は「小金持ち山」に登るうえでの毒キノコで、触らなくていいものです。
「ここから2倍になるはずだ」と自信を持って、証券会社から50万円を借りてさらに投資したとしましょう。
すると、自己資金100万円と借金50万円を合わせて、150万円分のトヨタ株を買えます。
ただし、これはあくまで借金なので、証券会社に利息を払わなければなりません。
この時の金利は、世の中の金利が上がるほど高くなります。
だから、証券会社は利上げを歓迎するわけです。
実際、ネット証券などの場合、会社の利益の30〜40%以上が信用取引などから生まれる金融収益だと言われています。
つまり、証券会社は立派な金貸しでもあるということです。
金貸しにとって、金利のある世界は居心地のいい世界です。
金利上昇で儲かる業種④大手総合商社(インフレと資源)

4つ目は、少し意外に感じるかもしれない大手総合商社です。
三菱商事や三井物産のような大手総合商社は、金利上昇時に儲かりやすいと言われることがあります。
その理由は、金利の上昇はインフレしている時に起きるからです。
インフレと金利のざっくりした関係
金利をコントロールしているのは、基本的には中央銀行です。
日本の場合は、日本銀行(日銀)ですね。
日銀は、世の中の経済を見渡しながら、例えばこんな判断をしています。
- おにぎりの価格が1年で2倍になっている。物価が上がりすぎで、経済が過熱しすぎている
- 金利を上げて、みんなが気軽にお金を借りられないようにしよう
- 金利が上がって支払う利息が増えれば、自由に使えるお金が減る
- おにぎりに高いお金を出せる人が減り、買う人が減れば、価格も下がっていくはず
これが、インフレと金利のざっくりした関係です。
景気が過熱しすぎている時は金利を上げ、消費などが弱い時は金利を下げて経済を刺激する、というのが基本です。
資源価格の上昇とキャッシュフローの強さ
話を総合商社に戻すと、総合商社は原油・天然ガス・鉄鉱石などの資源を大量に抱えています。
金利が上がっている時期、つまりインフレの時は、こうした資源価格も大きく上がっているので、とても儲かります。
資源バブルの時には、総合商社の特集がよく組まれますね。
利上げで直接儲かっているわけではありません。
ただ、利上げしなければならない時期はインフレで儲かっているので、金利上昇時に強いと言われているのです。
さらに、総合商社はキャッシュフローリッチです。
三菱商事などは、毎年の営業活動で1兆円以上のお金を生み出しています。
金利が高い時期は、そのお金を高利回りで運用できるので、これも追い風になります。
正統派の視点で見ても、少しひねった視点で見ても、総合商社と金利のある世界の相性は悪くない、と言えるでしょう。
金利上昇で儲かる業種⑤無借金のキャッシュリッチ企業

最後は、無借金のキャッシュリッチ企業です。
これは業種というより、企業体質の話ですね。
借金のない企業は、金利が上がっても支払いが増えません。
それどころか、預金の利息や債券の利息などの運用収益が増えます。
強いに決まっていますよね。
リベ大では普段から「借金はするな」とお伝えしています。
金利のある世界に戻ってくると、払う利息はなく、受け取れる利息は増えるという状況の居心地の良さを実感できます。
個人にとっても、支払う金利はなく、受け取れる金利はある状況は楽ですよね。
財務体質の良さは、安眠に直結します。
枕を高くして安心して眠りたいなら、借金をしないで生きていくことが大切です。
企業の財務状況をチェックしながら銘柄を探す方法は、こちらの記事も参考にしてください。
→ 【初心者向け】「分析ツール」を使った日本の高配当株の見つけ方をカンタン解説!
金利のある世界で個人が活かせる4つの教訓
第1弾と第2弾で紹介した「金利が上がって儲かる業種5選」から、個人が活かせる話をまとめると次の通りです。
- 借金をしない
- 高利回りで運用する(保険で運用するのはあり得ない)
- キャッシュフローを増やす(手取りを高利回りで運用できる機会があるので、稼がないと損)
- インフレに強い資産を持つ
どれも、リベ大でずっとお伝えしている基本中の基本です。
次回の第3弾では、打って変わって金利が上がって苦しくなる業種について解説する予定です。
まとめ
- 金利が上がって儲かる業種5選は、銀行業・保険業・証券業・大手総合商社・無借金のキャッシュリッチ企業
- 保険会社の利益は死差益・費差益・利差益の3つで、金利上昇が効くのは利差益
- 保険会社は約束した利回りより高い金利で運用できるほど儲かるが、保有債券の含み損でダメージを受ける会社もある
- 証券会社は信用取引の金利が上がることで儲かり、ネット証券では利益の30〜40%以上が金融収益と言われている
- 大手総合商社は、利上げが起きるインフレ期に資源価格の上昇で儲かりやすく、豊富なキャッシュを高利回りで運用できる
- 無借金のキャッシュリッチ企業は、支払う利息が増えず、受け取る利息が増えるので強い
- 個人の教訓は「借金をしない」「高利回りで運用する」「キャッシュフローを増やす」「インフレに強い資産を持つ」


















