
こんにちは、こぱんです!
リベ大では、正しい節約と節税で、支出のバランスをコントロールする力、「貯める力」に関する情報も発信しています。
▼図解:「貯める力」
これまで、貯める力をアップさせるための方法として、格安SIMへの変更や楽天経済圏への移行をおすすめしてきました。
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そんな中、2021年1月29日に楽天モバイルの新プランが発表されました。
その名も「Rakuten UN-LIMIT VI(ラクテン アンリミット シックス)」です。
「格安スマホ業界がつぶれちゃうんじゃない?」とユーザーが心配するようなプラン内容です。
また、Engadget 日本版では「楽天モバイルの新料金 UN-LIMIT VI が「全国民に最適」な理由」という記事まで公開されています。
実際、新プランの発表後は申し込みが殺到して、以下の問題も起きたそうです。
- 申し込み用サイトに接続障害が発生
- SIMカードの配送遅延が発生
ドコモの新プランahamoが発表された時も話題になりましたが、当時の衝撃を超えるプランです。
新プランに驚く一方で、リベ大は「楽天が利益の回収モードに入っている」と感じています。
というのも、楽天サービスに関する改悪が次々と行われているからです。
楽天サービスを日常生活で多く活用する、いわゆる楽天経済圏をリベ大では何度も取り上げてきました。
今までは、楽天経済圏を少し活用するだけで、かなりお得でしたが、今後はもう少し気をつけてお付き合いをする必要がありそうです。
そこで今回は、楽天経済圏の光と闇と題して、以下の2つについて解説していきます。
楽天経済圏の光:楽天モバイルの新プラン
楽天経済圏の闇:楽天経済圏の7つの改悪
ただ、楽天経済圏が全く使えなくなったとは考えていません。
実際に、以下のような恩恵を今でも受けられるのは事実だからです。
資産5,000万円オーバーの小金持ちを目指すために、もっとも重要な「貯める力」を楽天経済圏でぐんぐん伸ばせます。
ただの電話会社の新プランの話ではなく、学校では教えてくれない金融教育に匹敵する内容なので、ぜひ最後まで読んでください。
目次
解説動画:【裏では改悪だらけ】楽天モバイルの新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」と、「楽天経済圏の改悪7選」について解説
このブログの内容は下記の動画でも解説しています!
楽天経済圏の光:楽天モバイルの新プラン
まずは、楽天モバイルの新プラン(Rakuten UN-LIMIT VI)について、以下の順番で解説していきます。
- 新プランの概要
- 他社プランとの比較
- 楽天モバイルのデメリット
新プラン(Rakuten UN-LIMIT VI)の概要
データ使用料:0円(月間1GBまで)
Rakuten Linkを使用した国内通話:0円(かけ放題)
契約事務手数料:0円
契約解除料:0円
なんと、Rakuten UN-LIMIT VIを活用すれば毎月のデータ使用量が1GBまでなら、通話し放題の0円スマホが手に入るのです。
日本のスマホ利用者の大半は、「データ使用量が月1GB未満」のため、多くの人が恩恵を受けられるでしょう。

(出典:OCNモバイル)
Rakuten UN-LIMIT VIでは、データ使用量に応じて、下記のように請求される料金が変わります。

(出典:楽天プレスリリース)
1GB~3GB:1,078円 / 月
3GB~20GB:2,178円 / 月
20GB〜:3,278円 / 月
後述しますが、いずれの価格帯も、競合他社のプランと比べて「最安クラス」です。
あまり通信量を使わないライトユーザーから、月間100GB以上を使用するような超・ヘビーユーザーまで、まさに全員にとって「ベストなワンプラン」になっているというワケです。
現在、携帯電話サービスはざっくり以下の2種類に分かれています。
キャリア
- ドコモ、au、ソフトバンク
MVNO
- mineo(マイネオ)、UQ mobileなど
- いわゆる格安SIM、格安スマホの提供会社
Rakuten UN-LIMIT VIは、上記の携帯電話サービス会社の新プランと比較しても、最安クラスです。
そのため、2021年2月時点ではスマホプランの最適解と言えるでしょう。
もし、資金力のないMVNOが同様のプランを出したら、会社が潰れかねません。
大企業の楽天だからこそできる、市場破壊プランとも言えるわけです。
携帯電話業界の監督者でもあるのが、総務省のトップ、総務大臣です。
2021年2月2日、記者会見の中で武田総務大臣に対して、記者から以下の質疑がありました。
「楽天モバイルの新プランは1GB以下で0円という設定だが、それでいいのか。法的側面での問題はないのか」と問われた際には「(そのプラン設定が)いいのかは楽天モバイルに聞いてほしい。法的には問題ないと承知している」とコメントした。
つまり、「儲からないとは思うけれど、楽天モバイルが良いなら法的には問題はない」ということです。
そんなやりとりが生まれるほど「かつてないプラン」だと言えるでしょう。
「でもなぁ~、楽天ってあんまり良いイメージないけど、本当かな?」
一方、こんな風に疑っている人も実際には少なくありません。
そこで、他社のプランと比較してみましょう。
他社プランとの比較
3大キャリアとの比較
まず、他の3大キャリアの新プランとRakuten UN-LIMIT VIを比較してみましょう。

(出典:ITmedeiaビジネスオンライン)
- NTTドコモ:ahamo(アハモ)
- au:povo(ポヴォ)
- ソフトバンク:SoftBank on LINE
この3社は、「なぜか」プランの内容がほぼすべて一緒です。
おや、誰か来たようだ。
そんな3大キャリアの新プランと、Rakuten UN-LIMIT VIの違いを分かりやすく表にまとめました。
結果として、数字だけ比較しても楽天の大勝利と言えるでしょう。
3大キャリア | Rakuten UN-LIMIT VI | |
20GBまで | 3,278円 / 月 ※povoは1回5分かけ放題 オプションを追加した場合 |
0円~2,178円 / 月 |
20GB超過時の料金 | +550円 / GB ※高速通信を使う場合 |
3,278円 / 月 |
20GB超過時の通信速度 | 最大1Mbps | 高速通信を維持 ※ただし、楽天回線エリアのみ |
国内通話 | 1回5分かけ放題 | Rakuten Link利用でかけ放題 |
メールアドレスの提供 | なし | なし |
申し込み方法 | オンラインのみ | オンライン・店舗 |
MVNO(格安SIM)との比較
それでは、MVNO(格安SIM)の料金プランと比べるとどうでしょうか?
今回は、シェアの高い人気格安SIMの2つ(mineoとUQ mobile)と比較してみました。

(mineo(マイネオ)の公式サイトより抜粋)
mineoの魅力はデータ通信の安さで、Rakuten UN-LIMIT VIに匹敵しています。
国内通話の情報も含めて、2社の違いを表にまとめました。
mineo (音声通話+データSIM) |
Rakuten UN-LIMIT VI | |
1GBまで | 1,298円 / 月 | 0円 |
5GBまで | 1,518円 / 月 | 3GBまでは1,078円 / 月 3GB~20GBは2,178円 / 月 |
10GBまで | 1,958円 / 月 | 2,178円 / 月 |
20GBまで | 2,178円 / 月 | 2,178円 / 月 |
国内通話 | mineoでんわを利用で 30秒あたり10円 |
Rakuten Link利用でかけ放題 |
申し込み方法 | オンライン・店舗 | オンライン・店舗 |
利用量が月3GB~20GBの間なら、mineoも選択肢としてはアリでしょう。
ただ国内通話においては、Rakuten UN-LIMIT VIが「かけ放題」なのに対して、mineoは10分かけ放題でも月+935円が必要です。
ちなみに、Rakuten UN-LIMIT VIとmineoを組み合わせることで、高コスパのプランでスマートフォンが持てます。
詳しくは以下の記事で解説しているので、参考にしてください。

(UQ mobile公式サイトよりより抜粋)
UQ mobileは2021年2月から、余ったデータを翌月に繰り越せる「くりこしプラン」を展開しています。
月によってデータ使用量にムラがある人には、嬉しい内容かもしれません。
UQ moblie | Rakuten UN-LIMIT VI | |
3GBまで | 1,628円 | 1,078円 |
15GBまで | 2,728円 | 2,178円 |
25GBまで | 3,828円 | 3,278円 |
国内通話 | 30秒あたり22円 | Rakuten Link利用でかけ放題 |
申し込み方法 | オンライン・店舗 | オンライン・店舗 |
データ容量に対する価格を比べても、Rakuten UN-LIMIT VIの方が安いことは一目瞭然です。
また先程のmineo同様で、国内通話のかけ放題に関しては、追加オプションが必要になり価格差は広がるばかりです。
- 10分かけ放題:月+770円
- 無制限のかけ放題:月+1,870円
人気の格安SIM(mineo・UQ moblie)の会社でさえ、楽天モバイルと勝負するのはかなり難しそうです。
実際に、3大キャリアや格安SIMも新プランを比較してみても、楽天モバイルに軍配が上がると言えるでしょう。
楽天モバイルのデメリット
楽天モバイルの新プランは他社と比較して、価格面で圧倒的な競争力があることが分かりました。
しかし、4つのデメリットがあることを忘れてはいけません。
対象エリアが狭い
屋内で繋がりにくい
通話品質が良くない
アプリが使いづらい
デメリット①:対象エリアが狭い

(出典:楽天モバイル「通信・エリア」)
楽天モバイルの通信が「容量無制限で高速」で使えるのは、赤く表示された楽天回線エリアだけです。
今後どんどんエリア拡大していくとのことですが、楽天モバイルに興味のある人は必ず、「自分の生活エリアが対象になっているか」公式サイトで確認してください。
デメリット②:屋内で繋がりにくい
障害物に遮られずに、屋内でも繋がりやすい周波数を「プラチナバンド」と呼びます。
他の3大キャリアに与えられているプラチナバンドが、楽天モバイルにはほとんどありません。
実際、楽天モバイルは国に対して「ウチにもプラチナバンドをくれ!」と訴えています。
(出典:Engadget 日本版 「携帯3社のプラチナバンド再配分は22年秋に開始を──楽天モバイルが主張」)
デメリット③:通話品質が良くない
楽天モバイルの通話品質は高いとは言えず、以下のようなことも起こります。
音声にラグがある
雑音が混じる
「全然使えない!通話できない!」とまではいきませんが、気になる人もいるかもしれません。
デメリット④:アプリが使いにくい
通信量を確認したり、高速通信のON / OFFをするためには、専用のアプリを使う必要があります。
アプリ「my 楽天モバイル」は、動作が遅く、非常に使いにくいものとなっています。
実際に、「高速通信のON / OFFをしたいだけなのに、アプリに繋がらず切り替えができない」という不満も出ているようです。
旅行などで楽天回線エリアの外に出なければ、滅多に使うことはありませんが、デメリットの1つではあります。
楽天モバイルはおすすめできるサービスか?
実際、リベ大でも多くの人が利用していますが、以下のような感想を抱いているそうです。
通信速度は速い
通話は時々するぐらいで、多少音質が悪くても気にならない
高層ビル(屋内)で繋がりにくいなど、ちょっとした不満はある
リベ大としても、トータルで考えて「価格<価値」となっている、家族や友人にもおすすめできるサービスです。
300万回線までの契約であれば、1年間無料で使えることも、大きな魅力の1つでしょう。
※楽天アンリミットの1年間無料のキャンペーンは2021年4月7日に終了しました。
さらに契約手数料や解約手数料も無料なので、金銭的にノーリスクというのも重要です。
仮に、1年間無料が終わった場合でも、先程比較してきたように、3大キャリアやMVNOの新プランよりRakuten UN-LIMIT VIは安いです。
サービスの伸びしろを考えても、消費者にとって素晴らしいサービスで、今のところ使って損はしないでしょう。
ただ一方で、これだけ素晴らしいサービスを、「ただおトクに使えるだけ」なワケがありません。
楽天アンリミットの裏側、楽天経済圏の闇ともいえる、楽天サービスに関する7つの改悪を見ていきましょう。
楽天経済圏の闇:楽天経済圏の7つの改悪
ここで皆さんに質問です。
なぜ、楽天モバイルは前代未聞の激安プランを発表できたのでしょうか?
その理由は、楽天モバイルで稼げなくても、楽天経済圏にユーザを取り込むことで稼げるという算段があるからです。
楽天グループには、楽天モバイルの他にもさまざまなサービスがあります。
- 楽天市場
- 楽天証券
- 楽天銀行
日常生活で利用するサービスにおいて、できるだけ多く楽天のサービスを活用することを、楽天経済圏で生活すると表現します。
リベ大でも解説したように、楽天経済圏は「貯める力」を伸ばすのに非常に有効です。
関連動画
→ 楽天経済圏に移行して400万円分の資産所得を得る方法(アニメ動画)
楽天経済圏で生活をすれば、楽天ポイントを驚くほど簡単に、そして大量に貯めることができます。
楽天は、この楽天経済圏で生活をする人達、つまり楽天のサービスを利用する人達を増やせばいいと考えているわけです。
携帯業界という「局地戦」で儲けられなかったとしてもOK
他のサービスを抱き合わせで使ってもらって「トータルで儲かればいい」
- 2021年2月現在の契約数は250万回線と、黒字までは程遠い
- 黒字化ラインの700万回線に達しても、そこに至るまでの赤字は巨額
楽天は楽天モバイルの赤字を補填するためにも、Rakuten UN-LIMIT VIを集客の「エサ」にして、新規顧客の獲得を目指しています。
そして同時に、楽天経済圏を改悪することで、楽天グループに残る利益を少しでも増やしていきたいと考えているのです。
ここ最近の行われた7つの改悪を、順不同でザっと並べてみましょう。
細かい改悪はまだまだあるのですが、キリがなさそうなので、今回は一部にとどめておきます。
- ① 楽天ゴールドカードのSPU率引き下げ
- ② 楽天TVがSPU対象外に
- ③ 楽天カード超かんたん保険月払い廃止
- ④ 楽天ペイのポイント付与率引き下げ
- ⑤ 楽天マガジン利用料への楽天ポイント付与終了
- ⑥ ラクマ販売手数料値上げ
- ⑦ 楽天銀行法人ビジネス口座の手数料引き上げ
改悪事項①:楽天ゴールドカードのSPU率引き下げ
まずは、楽天経済圏の根幹でもあるSPU(スーパーポイントアッププログラム)の改悪です。
今回解説した楽天モバイルも、利用するとSPUが+1倍となるのです。
- ポイント還元率が上がるプログラム
- 一定の条件を達成することで適用される
- その月の楽天市場での買い物に適用される

(出典:楽天カード)
- 今まで:4%ポイント還元(SPU+4倍)
- 2021年4月1日から: 2%ポイント還元(SPU+2倍)
楽天市場における買い物で、ゴールドカードで決済した時のポイント還元率が2%も減ってしまったのです。
この改